2015年4月13日開催 第20回クラウドビジネス推進部会報告
2015年4月13日(月)に第20回クラウドビジネス推進部会を開催いたしました。
今回は株式会社シーイーシーさんに会議室を提供いただきました。会場ご提供頂きましたシーイーシーさん、ご参加頂きました皆さん、ありがとうございます。
【部会内容】
1.部会長あいさつ
本日はいつものクラウドビジネスの事例紹介とは異なり、「クラウドビジネスを成功に導くための座談会」と題して、みなさんでディスカッションを行いたいと思います。
活発にご意見ください。
会合ではあまりディスカッションできないところがあるので、クラウドビジネス推進部会では、ディスカッションを中心として開催しています。
本日は、
①自己紹介を兼ねた参加者各社の現状のクラウドビジネスのお話
②なぜ国産クラウドを使うのか
③使いたいクラウド
などについてディスカッションしたいと思います。
2.各社のこの1、2年のクラウドビジネスの変化について
■和丘株式会社 渡辺さん
サービサーとインテグレーターの間のようなビジネスを行っています。
IaaSの基盤や他社のシステムと組み合わせて顧客に提案を行っています。
サービサーの案件が多くなってきていると感じています。サービスをマッシュアップするノウハウなどが重要になってくると感じています。
我々はエンドユーザに向けてどのような提案をするかを常に考えていなければいけないと感じています。
我々も選択されるし、選択もします。差別化としては他社がやっていないことをやっていくことが重要だと思います。
■アドソル日進株式会社 吉村さん
受託開発がメインでほとんどが電力、ガスなどの公共のシステム開発を行っています。
そういった中、新しいビジネスを探す仕事をしています。
クラウドでやっていこうということが主なわけではないが、受託開発をする中で自社で利用してきた、RedmineやZillaなどをクラウドでお客様に提供しています。
お客様は、オフショア、ニアショアとのやり取りするのにオンプレミス環境のままではできないので、クラウド利用のニーズがあります。
協業していかなければ自社だけでは中々現状を拡大していくことは難しいと感じてますので、私たちがやっていることがあっているのか、間違っているのかなど色々とディスカッションできればと思います。
■株式会社エイチ・ピー・エス 三上さん
必要としているところ、必然性があるところは普通にクラウドを利用しています。今まで、嫌がっていたところが使うようになってきました。大手はまだあまり使っていないと感じています。また、セキュリティ上での制約があって、例えばシステム間が接続できないなどの問題があったりあまりクラウドを使っても柔軟に使えていところと、活用できているところと二極化が起こっていると思います。
クラウドでサービスを出そうとしているところは対外協業しましょうと言われるが、昔からアプリの開発をしている人たちのシステムは協業ができるつくりになっていないとかあり、そういう検証などを行っても面白いかと思います。
■株式会社 ムービット 谷地田さん
自社の製品は、最近はアプライアンスよりもIaaS(クラウド)で使われるケースも増えてきました。
アマゾンがスタンダードになっているが、日本のクラウドサービスは仕様がまちまちで全部の環境で問題なく動かそうとすると難しいです。アマゾンは価格は安いがエンドユーザには使い勝手が悪く中間の業社がサポートしないと難しいと感じています。
■株式会社 北斗システムジャパン 小堀さん
サーバが一台だったら買うお客さまもいるし、提案するときは外には置けない場合もあるので、ケースバイケースで柔軟に対応しています。
AWS以外はどうなっているのかが気になっています。AZUREもAWSと同じような感じになってきています。
ニュートラルだから出来るところもあるのだろうし、NCWGがニュートラルな立ち位置でやっているので、そういう観点で発想していくともっと面白くなるのではと思っています。
HaaS(ヒューマンアズアサービス)は今後面白いのではと思っています。
会の中で成り立つビジネスモデルをやっていければとも思っています。
■株式会社シーイーシー 山崎さん
パブリッククラウドの価格は他社に追いつけない。プライベートで押していこうと考えています。
CECとしての強みをどこに持っていくのか、クラウドをどうやって行くか、構築案件を見るとまだオンプレもあるので、データセンターとしてどう残るかも考えなければならないと感じています。
データセンターに特化してしまうと、ほかのサービスとの連携、協業ができなくなってしまうので、バランスをもってやっていくひつようがあると感じています。
■株式会社オープンウェーブ 尾鷲さん
弊社では、具体的なクラウドのサービス提供はまだできていませんが、ユーザとしてはクラウド、特にIaaSなどを利用しています。
以前と比べると、自分たちでも使い方がわかったので、セキュリティなども安全に利用でき、むしろ自社でハードを面倒みるよりも、障害などの面倒くささがなくよいと感じています。
■株式会社オレガ 藤田さん
新しい事業として、VVAULTをやっていますが、TV局用の画像管理のシステムも提供しています。
もともとはオンプレのみでしたが、大きなシステムでもクラウドを利用しているケースもあります。
一番の問題はデータの移行の方法であったりして、クラウドへの抵抗感はなくなってきたと感じています。
3.ディスカッション
①国産クラウドの利用/外国産クラウドの利用
・AWSは安くてよいと思えるが、国産のクラウドも相当安くなってきている。
・サービスの内容がわかりやすい国産を使うのもよいのでは?
・AWSは活発に見えるが、そもそも数台以上入るところでなければビジネスにならないような閾値もあると感じる。
・AWSはデータ通信とかサーバの課金などの計算のノウハウが必要で、その辺がビジネスにもなっている。
・価格の計算は国産の方がわかりやすい。
・国内で構築するプライベートCAは輸出規制に引っ掛かって、外国のクラウドサービスでの利用はできない。
・AWSは全部そろっているが、国産はそこまでなくてももっとできることもあるので、そういうところをもっと宣伝したほうがよいのでは?
・お客さんはAWSとか国産とか関係ない。サービスを提供する側が、国産、外国産のどちらを利用するか選択すればよいと思う。
②ビジネスに利用したい/しているクラウドサービス
・GitHub
・Bitbucket
・クラウドVM監視サービス
・NewRelic(運用監視サービス)
・OpenLogi
③クラウドビジネスでの協業への取り組みについて
・お客様に協業して提案していったり、情報交換していきたい。
・自社の物と他社の製品がどう協業していけるかのイメージがつかない。
これからいろいろとみて考えていきたい。
④今後の展開でどんなところに興味があるか?
・物のインターネット(IoT)
・コンシューマー
・3Dプリンティング
・インメモリデータベース
4.CECさんからのご紹介
2013年からセキュリティの提案をしてきたが、2014年からトレンドマイクロと提携して、セキュリティのサービス(DeepInpactSecurity)を開始しました。
2012~2013年でサイバー攻撃の届け出数は4倍になっています。
セキュリティとして危険なのはOSより上の層です。
・Webサーバの脆弱性
・Webアプリケーションのセキュアな開発
・攻撃を前提とした対策の実施
などが重要です。
DeepInpactSecurityは、OSより上のレイヤーがすべて守ることができます。
VMに入れるのに、マネージャーを立てるなどすると構築が手間なので、SaaSのサービスとして提供を開始しました。
CECで環境を構築しているので、とても導入が楽にできます。
直販は基本的にはやっておらず、パートナーにお願いしています。
Windows2003のパッチは提供されなくなるが、DeepInpactSecurityの仮想パッチで対応可能なため、延命することができます。
Q.オンプレミスのサーバにも利用できますか?
A.利用可能です。
【参加メンバー・協賛企業】
アドソル日進株式会社
株式会社エイチ・ピー・エス
株式会社オープンウェーブ
株式会社オレガ
株式会社シーイーシー
株式会社北斗システムジャパン
株式会社ムービット
和丘株式会社
(50音順)
計8社10名
【次回(第21回)のクラウドビジネス推進部会の予定】
次回は、5月22日 17:00~から、さくらインターネット株式会社さんに会場をご提供いただき開催いたします。
みなさん是非ご参加ください。
【連絡事項】
・6月12日には、第30回NCWG会合を大阪にて開催いたしますので、ぜひ皆さんご参加ください。
大阪開催の第30回NCWG会合は、オープン開催なので、是非回りの方にもお声掛けください。
・NCWG協業モデルアワードについて
仮想協業モデルをメンバ協賛、含め現在進めております。実際にすでに協業している会社さんもいらっしゃるので、SAMURAICLOUDアワードを基準を作って開催したいと思っております。
【注意事項】
NCWGクラウドビジネス推進部会への参加については、NCWGメンバーおよびご協賛各社の方々、ならびに特別に参加を認めた方々の限定参加となっております。ご了承ください。
また、この機会にニッポンクラウドワーキンググループへの参加をご希望される方は、こちらからお問い合わせください。
http://ncwg.jp/inquiry
(部会報告作成 クラウドビジネス推進部会 副部会長 尾鷲 彰一)