第33回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告
『クラウドビジネスの事例から学び活かす!』をテーマに、第33回ニッポンクラウドワーキンググループ会合を開催いたしました。
今回の会合はGMOクラウド株式会社さんに会場をご提供いただき、多くの方々にご参加いただき活気ある会合になりました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。
【日時】2015年10月8日(木)17:00~19:00
【会場】GMOクラウド株式会社 シナジーカフェ「GMO Yours」
【参加者】メンバー、協賛各社および関係者の方々を含めて35名程度
1.開催のご挨拶
副会長 藤田浩之
本日会場を提供していただいています、GMOクラウドさんありがとうございます。
今年も終わりが見えてきましたが、来週の大阪会合、11月の4周年記念講演会、また12月のNCWG大忘年会と控えておりますので、是非ご参加ください。
本日の会合のテーマ『クラウドビジネスの事例から学び活かす!』ということで、メンバー3社に各社のご紹介をいただきます。
「学び活かす」という言葉の通り、事例を交えたお話を参考にしていただき、積極的に協業へつなげてください。
どうぞ最後までお付き合いください。
2.部会報告
サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志
直近はCBAさんとの連携で、来年の1月にワークショップを開催する予定です。
前回セミナー(meatup)をやりましたが、定期的に実施した方が良いのではということで、SAMLとは何ぞやというところを半日ハンズオンの講義をいたします。
IDCフロンティア様の会場をお借りして、半日かけてみっちり実績と経験のある会社様から講師を招いてお話しいただく予定です。
アプリケーションをされている技術者の中には、抵抗がある方もいらっしゃるかと思いますが、是非怖がらずに参加ください。
SAMLの啓蒙活動は2015年度のテーマでしたが、今後もSAMLをどのように展開していくかはCBAさんとも話を進めていきたいと思っております。
今の目標・目的としてはCBAさんと連携した活動の中で、会の活動とはイコールではありませんが、ビジネスをやって皆様に見ていただけたらと思っております。
次回は11月6日(金) ネットワンさんの会場をお借りし、JPタワーで行う予定でございます。
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クラウドアプリケーション部会
部会長 前本 知志(代理 野元 恒志)
前本さんが多忙を極めているということで、私が報告いたします。
大枠では、前回ご報告した活動テーマを進めており、位置情報を活かしたマスタアプリケーションを作成します。
そのために必要な技術として、DBはMongoDBを採用し、部会の皆さまと一緒にやっていきたいと思っております。
次の日程についてはまだ未定とのことですが、追ってFBで告知されるのではないかと思います。
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クラウドビジネス推進部会
部会長 藤田 浩之
クラウドビジネス推進部会のスローガンは、「クラウドビジネスの成功を知る」ということで、主に部会ではそのテーマでディスカッションをしております。
また、協賛各社様から検証環境を提供していただいて、実際に使用した報告をしております。
前回の会合で9月に部会を開催するとお知らせしましたが、諸事情で中止となりましたので改めて開催いたします。
内容としては、クラウドを徹底的に活用するということで、クラウドコンピューティングのIaaSをもっとビジネスに活用していくことで、いろいろなメリットが生まれていくのではと思っております。
ストレージ、NW、DB, 分析系とか、アプリケーションの中で利用するサービス、スマホ向けのサービス等いろいろな物がでてきております。
それらのサービスの解説を経て、サービスが提供されている具体的な利用例を使って、ディスカッションしたいと考えております。
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クラウドサービス部会
部会長 小堀 吉伸
毎回説明しておりますが、NCWGには4部会ありまして、1月からスタートした新しい部会です。3部会は基本的に技術の部会ですが、クラウドサービス部会とは、サービスからクラウドを見ていくという少々変わったアプローチで、技術が分からなくてもどんどん参加して欲しいというスタンスです。
また、せっかくならマーケティングの要素を入れようということで、「ホールプロダクト」いう考え方を使っています。
これは、中心にコアプロダクトがあり、その周りを補完していくという形で、サービスでプロダクトを合理化・完全化していくという考え方です。
先日のクラウドサービス部会ではその完全化の度合いを深めていこうと、30名ほどでパネルディスカッションを行いました。
全体として現在、4つの部会があり、会合を含めると月に5回も参加しなくてはいけないということになりますが、その中から選んでご参加いただければと思います。
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4.メンバー発表①
ネオス株式会社
クラウドサービス部 小座間 隆
弊社は2004年創業、設立11年目となりまして、2012年に東証1部に上場しております。
主要株主として、NTTドコモも、シャープ、KDDIと、キャリアとメーカーとなっております。そういう理由から、キャリアとメーカーへの営業を緻密にやっております。
また、ソニー・ミュージックエンタテインメントと資金を出し合って、音楽配信の合同会社インミミックという会社を運営しております。
創業当初は、電子書籍に力を入れておりまして、そちらが最初の事業の柱となっております。
弊社の事業を分かりやすく言いますと、コーポレート向けのサービスと、プラットフォーム事業の2つの事業に分かれ、それぞれプロダクトサービス事業とソリューション事業の、「エンジン系」と「ソリューション系」と4つの分野で提供しています。
主な提供先として、キャリア、メーカーさんですとプラットフォーム系が多く、一般企業さんとしてはコンシューマーに対するUIの提供、音楽配信エンジンの提供などをしております。
NCWGへの参加の目的でもありました、「4U CLOUD」につきまして紹介いたします。
大規模なソリューション、プラットフォーム事業で培ったノウハウ(設計、構築、運用監視)を活かし、巷にあるクラウドサーバーと組み合わせて提供するというサービスです。
今後は新たなアプリケーションを載せてPaaS、SaaSサービスとして展開していきたいと考えております。
Q.1
クラウドへの展望として、この先3年ぐらいでビジネスモデルとしてどのくらい増やしていくお考えですか。
A.1
既存のメーカ・キャリア向け事業より、将来的には一般企業及びBtoBotoCに主軸を置いていきたいと思っております。
Q.2
電子コミックは、この先の展望としてどのくらい伸びるとお考えでしょうか。
A.2
弊社のビジネスとしては、フォーマットがクローズドになっているフィーチャーフォンから、スマートフォンがメインとなったため、オープン化が進み、電子書籍もフォーマットのシェアが下がっています。
フォーマットにとらわれない電子書籍ビジネスを展開し、フォーマットで落ち込んだ部分を挽回すべくチャレンジしています。
オープン化によって、電子書籍市場もかなり参入しやすくなっていますので、その中でどのようにシェアを保ち増やしていくのかが課題です。
電子書籍向けの新しいソリューションサービスを追加していくことが、早急の課題だと思っております。
Q.3
「4U CLOUD」について、弊社としてもマネージドサービスが重要になってきていると感じていますが、マネージドサービスを拡販していく上で、なかなかユーザ様の手元へスムーズに届けることが出来ない事が多々あります。
そこで、御社として「4U CLOUD」をどのように拡販されておりますでしょうか。
A.3
2014年11月当時はプル型の営業をしていましたが、やはりたくさん競合さんがいらっしゃる中で、自社に引き込むことは厳しいことがありました。
既存のお客様では、オンプレミスからクラウドへの移行の相談が非常に多いです。
資料でアプローチするよりは、直接お客様とあってお話をする方がお客様に響きますので、直接お客様とお会いすることを心がけております。
5.メンバー発表②
株式会社ムービット
代表取締役 谷地田 工
弊社は主にLinuxに関する事業をしております。
今回は弊社のSSLクライアント認証についてご紹介いたします。
2要素認証として、通常はIDとPWでの認証を行いますが、より確実な認証をとしてSSLクライアント認証があります。
WEBにアクセスする際に、端末にクライアント証明書に入っていなくても、ブラウザにてクライアント認証を弊社のプライベートCAにて行えます。
プライベートCAの機能として以下を持っております。
・WEBサーバの機能を持っている。
・ほかの既存WEB サーバと連携できる。
使い方としては、プライベートCAを入れ込んだ管理画面( WEBアプリ)を利用できます。
既に運用されているお使いのグループウェア等にプライベートCAで認証を済ませ、リバースプロキシをサーバーに入れていただくことにより、既存のサーバに一切変更を加えることなく行うことが出来ます。
(※認証の例は資料をご確認下さい)
仮想・アプライアンスとしてNCWGのメンバー・協賛様にもご提供させていただいております。
(※仮想・アプライアンス例は資料をご確認下さい)
Q.1
端末認証を証明書を使わずにできるということですが、ベリサインやサイバートラストなどの有償の証明書はコストがかかる思いますが、業務的に使い分けがあるのですか、そもそも有償の証明書自体はあまり意味がないとお考えでしょうか。
A.1
自社で使うのであれば、以下のような運用のしやすさがあります。
有償の証明書は有効期間があり、短期間の利用が出来ませんが、弊社のサービスでは検証をするために一週間のみ等の利用が可能という点と、端末を紛失した際に有償の証明書は失効することが出来きませんが、弊社のサービスでは可能です。
Q.2
クラウドで利用する場合で、一番使われるのはどんなシーンでしょうか。
A.2
グループウェアに係る利用が多いです。 会社内でいろいろな端末を使っていると、VPNしづらい端末もあるため、セキュリティ対策に利用されている会社様もいらっしゃいます。
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6.メンバー発表③
中央システム株式会社
クラウドサービス営業部 部長 山本 征
弊社は、製造業向けの半導体生産制御分野のシステム開発に強みを持っていましたが、2011年にクラウドサービスを開始しました。
これまでの経験から、ITシステムの導入と導入後のシステムを使い続けるには、いろいろな課題や懸念事項が山積みであると認識しており、弊社が目指す「家電のようなITシステム」、「使う人を笑顔にするITシステム」の提供は、クラウドであれば実現できるかもしれないと考えたことが、クラウドに取り組み始めた大きな理由です。
現在、5つのクラウドサービスを提供中で、そのうちの勤怠管理の「ディーレコ」は、ひとり月額30円のインターネットにつながるタイムレコーダーで、「機能も・価格も・ちょうどいい、笑顔を創るサービス」です。
Q.1 スマホで出退勤を申請できると、自宅で打刻するような不正につながりませんか?
A.1 GPSのデータも利用するので、不正を防ぐことはできます。(性善説に立った考え方も大切です)
Q.2 工場のシステムはクラウドに移行しづらいのでしょうか?
A.2 すでにいろいろなパーッケージ製品も出ていますが、止まることが許されない場合は、ネットワークの信頼性を高めることが重要です。
Q.3 「作るのは上手だが売るのが下手」とのことですが、NCWGに参加することで販売上で期待していることはありますか?
A.3 顧客とのコンタクトのほとんどがネットでのインバウンドなのですが、展示会などアウトバウンドの一環としてNCWGへの参加を考えています。
全く違う業界の人との接点があると、見え方が変わります。
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7.GMOクラウド株式会社からのご紹介
『「No!と言わない」GMOクラウドへ 3社統合で“サポート力/サービス品質”増強!』
GMOクラウド株式会社
パートナービジネス推進チーム チーフ
西木 有理
「WADAXサービスの紹介」
WADAXの強みは、利用者アンケートの結果に表れています。
WADAXを利用したきっかけは?
1 セキュリティ
2 サポート
3 対応スピード
4 マネージド
5 コスト
WADAXはインフラとしての品質を求められるケースで強みを発揮しています。
・お客様の運用レベルに応じて柔軟な対応を可能にした3つのプラン構成
・豊富な運用・セキュリティ機能を標準でご用意
・幅広いオプションでさらなる強化も可能
「NOと言わないサポート」
サポート力を強化したことにより、官公庁や病院からの引き合いが多くなっており、同時に高いレベルでのセキュリティ要件を満たしています。
Q.1 お客様からの声の例を教えてください
A.1 ルート権限を一時的に渡した上で預かるなど「WADAXは要望に可能な限り応えてくれる」というご評価をいただいています。
受電率が高い(「つながらない」が少ない)というのも評価のポイントになっています。
Q.2 ミステリーコールの減点分(28%)の理由は?
A.2 イレギュラーな質問項目も含まれているので、通常20%程度の減はどうしても発生すると思われます。
Q.3 GMOクラウドのパブリックと物理サーバーの総合的なハイブリッドも用意しているのか?
A.3 まだ公式にはアナウンスしていませんが、現在東京と大阪を結ぶべく進めているところです。
Q.4 WADAXブランドの専用サーバーにプライベートクラウドを作り、表にさらす部分はパブリックにするというのはあるのか?
A.4 そのようなお客様のご要望もあるかと思いますので、それに沿った企画も東西で進めています。
7.会長からの総括
会長 小堀 吉伸
お話しいただいた皆さん、ありがとうございました。
6月の大阪会合では東京のGMOクラウドを紹介いただき、今回は大阪のWADAXを紹介していただきました。
NCWGは、広く浅くではなく、これまでも今後も深掘りしていこうと思いますので、皆さんにはこの会でつながりながら、関係と案件・仕事を作って欲しいと思います。
今後のおもな予定は、11月13日の4周年記念講演会と12月4日の大忘年会です。
4周年は、5年目が始まる決起集会という位置付けです。
大忘年会でも、場を利用してつながりを作って欲しいと思います。
4年間やってきて、新たにNTT西日本さんに協賛企業として手を挙げていただきました。
今年の残りも2016年も引き続き、深堀りしながら、つながりを作っていける場として、会としての質を上げていきたいと思います。
8.懇親会
懇親会についても大いに盛り上がり、メンバー・ご協賛の方々との積極的な交流を図ることができました。
【NCWG実行委員 報告書作成者】
宮原 哲也(株式会社アルティネット)
渡辺 彩香(スリーハンズ株式会社)
藤田 浩之(株式会社オレガ)