【2026年8月】サムライクラウド部会 部会報告
2026年8月4日(火)にサムライクラウド部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
今回は、リアルとオンラインのハイブリッド会議形式で実施致しました。
■日時:2026年8月4日(火)15:00~17:00
■場所:リアル及びオンライン会議
サムライクラウド部会では、SAMLやOAuth、多要素認証などの認証技術、アプリケーションマッシュアップするための基盤技術、生成AIなどの先進的な議題についての議論・発表を行っています。
今回は下記に関しての議論を行いました。
・9月部会発表について(AI関連)
・9月部会発表について(セキュリティ関連)
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。
次回の部会は、9月上旬に開催を予定しています。
是非みなさまご参加ください。
なお、9月開催の会合にて、サムライクラウド部会にて議論している内容を、AIとセキュリティの観点で発表を行う予定です。ご期待ください。
第83回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告
『数値と生成、AIの相乗効果が クラウドビジネスの可能性を拓く!』をテーマに、ニッポンクラウドワーキンググループ第83回会合を、リアルとオンラインのハイブリッドにて開催いたしました。
今回の会合は、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社さんご協力のもとGMOインターネットグループさんに会場をご提供いただき、多くの方々にご参加いただき活気ある会合となりました。

テーマ:『数値と生成、AIの相乗効果が クラウドビジネスの可能性を拓く!』
日 時:2026年6月22日(月)17:00~19:00
場 所:GMO Yours・フクラス

協 力 :GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目2番3号 渋谷フクラス16階
および、オンライン(Zoom)
【司会者のご紹介】
司会 NCWG副会長 藤田 浩之
1.開催のご挨拶
副会長 藤田 浩之

本日はお集まりいただきありがとうございます。今回のテーマ:『数値と生成、AIの相乗効果が クラウドビジネスの可能性を拓く!』を開催させていただきます。
今回は渋谷・フクラスでの初めての開催となり、ご協力いただいたGMOグローバルサインホールディングスさん、会場をご提供いただいたGMOインターネットグループさんに改めて感謝いたします。
今期のスローガンは「Beyond the Clouds and Advance the “SAMURAI CLOUD”」、サブスローガンは「クラウドケイパビリティを重ね合わせ、クラウドビジネスの可能性を拓く!」となっております。こちらのスローガンのもと、皆さんに積極的にご参画いただければと思います。
2.新規協賛のご紹介
Blackwall株式会社 小澤 大輔 氏
新しく協賛企業として参画された、Blackwall株式会社の小澤さんよりご挨拶をいただきました。同社はWebサイトをボットの攻撃から守るソリューションを提供するスタートアップであり、「近年急増している悪意あるボットからサイトを守る取り組みを通じ、皆さまと広く情報交換やビジネスの創出をしていきたい」とのメッセージを頂戴しました。
3.部会報告
サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志

SAMLやシングルサインオン(SSO)、ゼロトラストの議論を中心に15年近く活動を続けています。ゼロトラストは1社のソリューションだけで完結することが難しく、常に重要なテーマです。また、直近では進化の早い「生成AI周り」のトピックにも注力して議論しています。
9月15日の会合ではサムライクラウド部会とクラウドビジネス推進部会の2部会の発表を企画しています。
サムライクラウド部会では、毎回10名前後参加いただいており、活発に議論をしています。興味のある方は是非参加いただければと思います。内容が非常に専門的で高密度な議論となるため、参加者にはタフな時間になるかもしれませんが、非常に身になる時間ですので、是非積極的な参加をお願いします。
クラウドビジネス推進部会
部会長 藤田 浩之

クラウドビジネス推進部会では、部会活動として毎回テーマを決めてディスカッションを行う「クラウドビジネスサロン」を開催しています。5月に開催したクラウドビジネスサロンでは「MCP(Model Context Protocol)アプリのクラウドビジネスへの活用」をテーマに掲げ、本日登壇いただく大場さんにもご参加いただきました。
「MCP Apps(MCPアプリ)」は、生成AIエージェントの画面内にアプリ(Web画面)を呼び出して双方向のやり取りを可能にする画期的な仕組みです。クラウドビジネスサロンでは、AIの振る舞いの揺らぎやトークンコストの課題を踏まえ、定型的な表現は従来のアプリ側で処理したほうが効率的であるといった点や、フローを自動化する「Agent Skills(エージェントスキル)」の重要性について活発な議論が交わされました。次回クラウドビジネスサロンは7月27日にアルティネットさんの会議室にて開催し、「MCP Apps」および「Agent Skills」について深掘りを行う予定です。
4.発表1 『AI Agent開発』
株式会社テッキーズポッド 田中 聡 氏

AIコーディングを活用したプロダクト開発に携わる田中さんより、最新のAIエージェント開発に関する知見と、同社が開発する従業員向けエージェントサービス「エンプロイーエージェント」のデモが紹介されました。
■最新のAIトピックスと環境の変化
5月のGoogle I/Oでの「Gemma 3」の発表や、Appleの「Apple Intelligence(Geminiの統合)」の話題を挙げ、生成AIがローカル環境やクライアント側で動く世界へとシフトしている背景を解説。また、自然言語による複雑な検索(口語での対話)や並列処理ツールなど、ユーザー環境におけるAIの補佐・エージェント化が進んでいる点を提示。
■システム1とシステム2の統合
心理学者ダニエル・カーネマンの著書『ファースト&スロー』を引用し、人間の脳における「直感的・高速なシステム1」と「論理的・慎重なシステム2」の仕組みを解説。近年、AIに「システム2(論理的思考・推論)」のプロセスが実装されたことで、AIエージェントが自律的にワークフローを処理し、状況を管理する(ステートフルな)動きが可能になったと説明。
■コンテキスト管理とハルシネーション対策
エージェントが自律稼働する際、裏側のLLM(ステートレスなモデル)との間で状態を繋ぎ合わせる「コンテキストウィンドウ(メモリ)」の制御が不可欠です。これが溢れるとAIが暴走(ハルシネーション)するため、情報を適切に分割・要約して制御する重要性を強調。
■ハーネスエンジニアリング(動作制御)のベストプラクティス
AIを制御・監視するための「ハーネス(馬具/締め具)」機能が重要であり、長時間自動化のためのワークフロー管理、エラー発生時の自動再開(リトライ)処理、トークン節約のための時間分散などの実装が求められます。元テスラのアンドレイ・カルパシー氏の「オートリサーチ」の事例などを交え、AIに依存しないタスク作成やWikiへのデータ蓄積などの工夫を紹介。
■質疑応答
Q1:(NTT西日本・田邉さん):直接LLMに聞くときと、エージェントを介すときで、使う側の意識や聞き方に違いはあるか?
A1:(田中氏):現在のチャットUI自体がある種のエージェントとして機能しているため、ユーザー自身は裏側の動きを意識せず、これまで通り使っていただいて問題ない。
Q2:(ブライエ・内田さん):AIがインフラ化していく中で、各社の業務システムへ最適化する際、ハーネスエンジニアリングとして個別に業務に合わせた調整やルール変更は必要になるか?
A2:(田中氏):まだ多くの業務に照らし合わせきれていない部分はあるが、開発用と一般業務利用とでは、機能が同じハーネスであっても適用の仕方や細かな調整が今後個別に必要になってくると感じている。
4.発表2 『数値と生成、AIの相乗効果がクラウドビジネスの可能性を拓く!』
株式会社Data Wisdom 代表取締役
サムライクラウドサポーター
大場 智康 氏(理学博士)

■「数値」AIと「言語」AI
近年のAIブームは、2013年頃からデータサイエンティストによる「数値」AIのブームが始まり、2023年以降は「言語」AIとして各種の生成AIが台頭しています。
数値AIは大きくBI(単純集計)、BA(多変量解析)、AI(予測など)に分類されます。
例えば、BIはExcelのような単純集計であり、過去のデータ推移から特異な点を発見するような気づきを与えます。
しかし、過去の成績表を見せられるだけでは情報量が多すぎ、具体的なアクションには人間の分析・考察が必須になります。
BAは複雑な変数を解析し、ダイレクトメールの最適な送付先を決定したり、Akinator サービスのように多様な条件から対象を絞り込んだりするのに役立ちます。
ただ、裏付けはしっかりしていますが、利用範囲が狭く、プロ向けで構築・理解ともに難解です。
そして旧来のAIは、特許の自動分類や検索エンジンの表示順位付けなどで予測を行います。
これには、市場の期待値が高く柔軟性がありますが、なぜその予測に至ったのか正解を教えにくく、リコメンドされた背景や理由が分からない(ブラックボックス化する)という欠点があります。
これに対し、昨今常に話題を独占している生成AIは、人間のやりとりの基本ツールである「言語」の能力を獲得したことが非常に大きな革新と言えます。これらの「数値AI」で得られたデータや知見を、脳と脳をつなぐ手段として言語で指示を出し、人間らしい言葉を生成できる能力を持っています。
今後のビジネスにおいては、「数値AI」を「言語AI(生成AI)」に組み込んで活用していくことが重要になってくるでしょう。
■RAG(検索拡張生成)とAIエージェントの活用
一般的な生成AIは一般的な情報にしか回答できないため、自社特有のノウハウやデータには対応できません。
そのため、自社のオリジナルデータ(RAG:検索拡張生成)をAIに学習させることが不可欠です。
その具体的な活用例として、「AIエージェント」が紹介されました。
例えば、三井住友銀行では、中島社長の過去1年分の発言や思想、声、顔写真を学習させた社長アバターを作成し、経営方針等、社内の問い合わせに対してあたかも本人が回答しているかのように動かす取り組みが行われています。
さらに現在は、複数のAIエージェントを束ねて請求書の作成など具体的な業務を自律的にハンドリングする「エージェンティックAI」の思想を基に進化しつつあります。
■数値AIと言語AIの融合によるブレイクスルー
これまでの数値AIが抱えていた「数値やグラフ、アラートは出るが、『だから何?』『だから何をすべき?』が分からない」という課題を「言語AI(生成AI)」が解決していくことになるでしょう。
例えば、財務分析の分野では数値AI(BI/BA/AI)が倒産リスクスコアや異常値を算出しても、グラフが出るだけです。
しかし生成AIを融合させることで、「流動比率が前期比20%低下。短期支払能力に注意が必要」と分かりやすい説明文を生成できます。さらに社長コメントやIR資料などを解析して統合することで、数値に「意味」と「文脈」が加わった総合判断レポートが自動生成されます。
また、不正アクセス・侵入検知といったサイバーセキュリティの分野では、数値AIが異常通信のスコアを算出してアラートを出しても、運用者は次に何をすべきか迷います。生成AIを組み合わせることで、「深夜2時に海外IPから同一アカウントへ50回ログイン失敗後、成功。ブルートフォース攻撃の可能性が高く、即時アカウント凍結を推奨」といった対応手順付きのインシデント速報を自動生成できます。これにより、単なる検知から「何の攻撃か・なぜ危険か・次に何すべきか」という具体的なアクションの提示に昇華されます。
■AI運用の戦略の要
一般公開されていない独自データに基づく「何か」を生成AIが人間にわかりやすい形にしてくれる、それをどう扱っていくのかというところが要になってくるでしょう。
生成AIはシステム開発や自社業務の置き換えといった「コストダウン」の領域で最もリスクが低く、確実に効果を得やすいことから現時点で最も推奨されるソリューションと考えられます。
一方で、リスクを伴う新規事業などでは、リスクとなる要素やリスクを超えて利益を得られる期待値など、うまく数値AIを用いてリスク分析と管理を行うことが重要だと考えられます。
■質疑応答
Q1:データ自体が重要と言われるが、何かAIの精度を向上させる要素はあるか?
A1:やはり精度を考えるならデータ量を増やすのが一番です。データ量が多ければ多いほどエラーを減らせます
(例として、精度を10倍にするにはデータを100倍集めるようなアプローチが必要です)。
また、既存の分かっているモデルをうまく活用することも精度向上に繋がります。
Q2:今後、AIを活用したサービスでどのようなものが有望(流行る)と考えられるか?
A2:公開データだけで他社と戦うのは困難であるため、各企業が独自に保有するデータを生成AIに
組み込む仕組みが重要になります。特に、サポートが終了するAccessなどのレガシーシステムを、
自社専用のデータを活用したAIサービスとしてリプレースするような事業が今後有望であると考えられます。
Q3:AIから適切な回答を引き出すためのプロンプトの入力方法や、社員教育で気をつけるべき点は?
A3:AIへの指示には「入力データ」や「出力形式」だけでなく、「シチュエーション」や「歴史的背景」などの「文脈」を含めることが重要です。自分がどのような立場で、何を求めているのかといった前提条件を明確に伝えることで、より良い結果が得られます
5.GMOグローバルサイン・ホールディングス社からのご紹介
『圧倒的なスペックアップ!国産クラウド速度No.1「ALTUS Advance」シリーズのご紹介』
GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
クラウドソリューション営業部
セールスセクション
アライアンスビジネスグループ
大浦 政之 氏

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社の大浦政之氏より、国産クラウドサービス
「ALTUS Advance」シリーズの特徴と最新情報をご紹介いただきました。
■「ALTUS Advance」シリーズの概要とターゲット
「ALTUS Advance」は、月額数万円から十数万円のミドルレイヤをターゲットにしたクラウドサービスです。
主にシステム開発、ECサイト、CMSの運用、および中小企業のインフラとして利用されることを想定しています。
■圧倒的なストレージ速度と柔軟なリソース
最大の特徴は、国内クラウド事業者7社を対象としたFIOを用いた負荷テストにおいて、読み込み・書き込みともに「ストレージ速度No.1」を記録した圧倒的なパフォーマンスです。
サーバーリソースは122種のプランから柔軟に選択でき、最大32vCPU、256GBメモリまでスケールアップが可能です。また、ストレージについては、要件に合わせてStandard(低レイテンシ/高速)とLarge(大容量/中速)の2種類から選択できます。
OSも新しいバージョンが随時追加されており、Linux(Alma/Rocky/Ubuntu/RHEL)・Windows Server 2022/2025などを幅広くサポートしています。
■手厚いサポート体制とマネージドサービス
同サービスはサポート体制に非常に力を入れています。最大のアピールポイントとして、24時間365日対応の有人技術電話サポートが無償で提供されています。他社でよく見られるコールバック制や事前予約制ではなく、直通で直接オペレーターに繋がる点が大きな強みです。 さらに、サーバーの構築から移行支援、監視運用、セキュリティ保守など、60種類以上の豊富なマネージドサービスメニューを用意しており、インフラ運用を丸ごとお任せいただくことも可能です。
また、当社では29年以上にわたりクラウド・ホスティング事業を展開しており、万が一の状況にも
SLA 99.99%を保証しておりますので安心してご利用いただけます。
■高度なネットワーク機能とセキュリティ
ネットワークのデータ転送量は標準の共用回線プラン(10Mbps程度)では無料で利用でき、必要に応じて帯域拡張のオプションも用意されています。また、ロードバランサーやSSL証明書のターミネーション機能をご利用いただくことも可能です。
来年には外部回線への対応も予定されており、さらなる拡張性の向上を行っていく予定です。
セキュリティ面では、WAFやセキュリティ診断などのオプションが充実しています。特に近年注目されている、なりすましメールを防ぐ送信ドメイン認証などの電子メールセキュリティにも対応しており、金融機関や大企業への導入実績も増えています。
様々な機能を管理する工数も考慮し、GUIで簡単にサーバー管理ができるツール「Plesk」も提供されており、コマンド操作が不要で容易な運用が可能です。
■スタートアップ支援と代理店向けパートナープログラム
まず、独自の支援策として、スタートアップ向けの起業支援プランを提供してます。これは設立5年以内の法人、または法人設立準備中の方を対象に、サーバーとドメイン、SSL証明書や設定・運用サービスなどが初年度無料で利用できるというもので、事業立ち上げ時のコスト削減に大きく貢献します。
また、販売代理店向けの機能も充実しています。代理店自身のロゴを配置できるホワイトラベルの管理ポータル機能が提供されており、テナントごとにお客様へ管理画面を渡す運用と、代理店が一括して管理する運用の両方に対応しています。
■質疑応答
Q1:パートナーが顧客のサーバー構築や運用管理などのサポートを行う場合、GMOさんにはどこまで支援いただけるか?
A1:あらゆるフェーズでサポートを行う準備はありますが、サーバー構築や運用管理のサポートについては、一律の対応ではなく、個別に詳細なヒアリング(インタビュー)をさせていただいた上で柔軟に対応を進めたいと考えています。
Q2:再販パートナープログラムに申し込むための具体的な条件(費用や期間)はどうなっているか?
A2:パートナー契約には初期費用として5万円程度をいただくことになりますが、電子契約を利用すれば手続き自体は3日から1週間程度で完了します。また、パートナー登録していただくことで、最大20%〜30%の割引が適用されるため、弊社サービスを活用いただくパートナー様にとって有利にビジネス展開いただけます。ぜひご検討ください。
6.会長からの総括
会長 小堀 吉伸

皆さんお疲れさまでした。
今回GMOインターネットグループさんには素晴らしい会合会場を提供していただいきありがとうございました。
GMOさんにはこれまでもお隣のセルリアンタワーで会合での会場をご提供いただいていましたが、
今回はお願いをいたしましたところ初めてこちらのフクラスでの開催が叶いました。
さて、本日も大変有意義なお話をいろいろ伺うことができました。私たちニッポンクラウドワーキング
グループの活動として第83回目の会合となりますが、このところ「AI」関連の話題がやはり多いです。
会の中では10年以上前から定めている「クラウド」の定義は、「インターネットを介して利用するもの全て」というように定めていますので、そういう意味では今回扱われた「AI」といった最新の技術領域も
当然このクラウドの概念に含まれてくるわけですね。
したがって、名前にAIというワードを入れる風潮も世の中ではあったりしますが、当会としては引き続きニッポンクラウドワーキンググループ(以下、NCWG)でやってまいります。
NCWGではいろいろなところでお伝えしていますが、引き続きビジネスにつながる「場」を提供することをやっていきます。「場」のなかで新たな知見を仕入れていただき皆さんぜひとも「機会」を逃さないように交流していただけたらと思います。
色々と鮮度の高い情報を発信していこうとは思っていますが、「生簀(いけす)」のように集まった
情報を基にどうやって料理するかは皆さん次第になります。単なる情報収集の場にとどまらず、参加企業同士が協業し、ビジネスを共に創り上げるような場にしていくために引き続き積極的にご参画ください。
また、サムライクラウド部会、クラウドビジネス推進部会の2部会についても、日々の活動の中で
大変面白い内容を扱っています。これらの部会で得られた知見も、今後の会合という場で全体に還元し、参加者のビジネス推進に役立ててほしいと思いますので、こちらもぜひ積極的にご参加ください。
ありがたいことに先日開催されたGMOグループの30周年イベントにご招待いただいて、GMOさんの歩みと併せて自分の30年を振り返るような機会がありました。
NCWGでもこれまでの約15年間分の「会合報告書」を作成しています。あまり批判的な見方はご容赦いただけると、ありがたいですが勿論今回の第83回の報告書も含め、過去の会合・活動のレポートをHPでご覧いただけます。
こういったものもぜひご覧いただいて、前向きなご意見をいただけるとありがたいです。
本日の会合お疲れさまでした。改めて、開催へのご協力・ご参加いただいた皆さんありがとうございました。
7.懇親会

恒例の懇親会も大いに盛り上がりました。
ご参加された皆さん、お疲れ様でした。
【NCWG実行委員 報告書作成者】
後藤 匡貴(ニッポンクラウドワーキンググループOB)
内田 龍(株式会社ブライエ)
【2026年7月】サムライクラウド部会 部会報告
2026年7月3日(金)にサムライクラウド部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
今回は、リアルとオンラインのハイブリッド会議形式で実施致しました。
■日時:2026年7月3日(金)15:00~17:00
■場所:神戸リアル及びオンライン会議
サムライクラウド部会では、SAMLやOAuth、多要素認証などの認証技術、アプリケーションマッシュアップするための基盤技術、生成AIなどの先進的な議題についての議論・発表を行っています。
今回は下記に関しての議論を行いました。
・AIエージェントの挙動について
・9月部会発表について(セキュリティ関連)
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。
次回の部会は、8月上旬に開催を予定しています。
是非みなさまご参加ください。
なお、9月開催の会合にて、サムライクラウド部会にて議論している内容を、AIとセキュリティの観点で発表を行う予定です。ご期待ください。
【2026年6月】サムライクラウド部会 部会報告
2026年6月16日(火)にサムライクラウド部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
今回は、リアルとオンラインのハイブリッド会議形式で実施致しました。
■日時:2026年6月16日(火)15:00~17:00
■場所:リアル及びオンライン会議
サムライクラウド部会では、SAMLやOAuth、多要素認証などの認証技術、アプリケーションマッシュアップするための基盤技術、生成AIなどの先進的な議題についての議論・発表を行っています。
今回は下記に関しての議論を行いました。
・9月部会発表について(AI関連)
・9月部会発表について(セキュリティ関連)
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。
次回の部会は、7月上旬に神戸での開催を予定しています。
是非みなさまご参加ください。
なお、9月開催の会合にて、サムライクラウド部会にて議論している内容を、AIとセキュリティの観点で発表を行う予定です。ご期待ください。
【2026年5月】サムライクラウド部会 部会報告
2026年5月21日(水)にサムライクラウド部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
今回は、リアルとオンラインのハイブリッド会議形式で実施致しました。
■日時:2026年5月21日(水)15:00~17:00
■場所:リアル及びオンライン会議
サムライクラウド部会では、SAMLやOAuth、多要素認証などの認証技術、アプリケーションマッシュアップするための基盤技術、生成AIなどの先進的な議題についての議論・発表を行っています。
今回は下記に関しての議論を行いました。
・9月部会発表について
・AIのトレンドについて
・マイクロサービスについて
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。
次回の部会は、6月中旬を予定しています。
是非みなさまご参加ください。
第82回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告
『NCWG流タレントマネジメントで人材を育て、クラウドビジネスの可能性を拓く!』をテーマに、ニッポンクラウドワーキンググループ第82回会合を、リアルとオンラインのハイブリッドにて開催いたしました。
今回の会合は、スリーハンズ株式会社さんに会場をご提供いただき、多くの方々にご参加いただき活気ある会合となりました。

テーマ:『NCWG流タレントマネジメントで人材を育て、クラウドビジネスの可能性を拓く!』
日 時:2026年4月17日(金)16:00~18:00
懇親会 18:30~20:30
場 所:山王パークタワー 地下1階 カンファレンスルーム Room A(スリーハンズ株式会社提供)
東京都千代田区永田町2丁目11−1
および、オンライン(Zoom)
【司会者のご紹介】
司会 NCWG副会長 野元 恒志
1.開催のご挨拶
副会長 藤田 浩之

みなさまお集まりいただきありがとうございます。また、今回会場をご提供いただいたスリーハンズさんにもお礼を申し上げます。
今回の会合は、各社に新規メンバーや新入社員が加わる時期ということで、次世代を担うクラウドヒューマンリソースの育成をテーマに、これまであまり大勢の前で発表のご経験がない方のスキル・経験を積んでいただく場として企画しました。
昨年も同様の主旨で実施しておりまして、発表されたみなさんがとてもお上手だったため非常に驚きましたが、今年はどんな発表となるのか、ぜひ温かい目で見ていただきながら参加されている皆さんからいろいろとアドバイスいただければと思います。
最後になりますが、今期のスローガンは「Beyond the Clouds and Advance the “SAMURAI CLOUD”」、サブスローガンは「クラウドケイパビリティを重ね合わせ、クラウドビジネスの可能性を拓く!」となっておりますので、こちらのスローガンのもと、みなさまに参画いただければと思います。
2.新規メンバーのご紹介
株式会社トキワ 岩崎 安高 氏
このたびニッポンクラウドワーキンググループに参画承認いただき感謝します。わが社は本社が茨城で、東京にも事業所を構えており、ヘルスケア、ネットワークソリューション等を提供しております。現在の事業はまだオンプレミスが中心となっていますが、これからクラウドにビジネス領域を広げていきたいと考えており、ワーキンググループのメンバーの皆様のお名前を拝見しても様々なキーワードがあり、興味深く思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
3.部会報告
サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志

今期はゼロトラストと生成AIの二大テーマを据え、会合を重ねています。次回は来週月曜日に開催予定で、毎月一回は開催していますので、ご興味のある方はぜひお声がけいただければと思います。定常的には10名程度参加しており、最近は若い人も増えてきておりうれしく思っています。非常に濃い内容で白熱した議論をする場になっていますので、ぜひ前のめりで参加いただければと思います。
クラウドビジネス推進部会
部会長 藤田 浩之

クラウドビジネスサロンを隔月で開催しており、前回は3月23日にアルティネットさんの会議室でMCP Appsの活用をテーマに開催しました。
MCP AppsはMCPの拡張仕様で、2026.1に追加されたものであり、コンテキストを維持しながらいろいろなUIを表示し、UI操作のフィードバックをAIエージェントに渡すことができるものになっています。データ連携を実現するものはこれまでにもありましたが、MCP AppsによってUI連携で様々なアプリを活用することができ、今後はこの流れが来るのではないかという議論をしていたところになります。 サムライクラウドの定義でもUI連携を謳っており、まさにそれが生成AIを通じて実現しつつあるものだと思っていますので、引き続き勉強していきたいと考えています。
次回もMCP Appsをテーマに5月18日にドヴァさんの会議室をお借りして実施する予定になっていますので、ぜひみなさん参加いただければと思います。
4.メンバー発表
(1)株式会社ブライエ 大岩 央和 氏 田中 和沙 氏

■AI利用におけるAPIコスト超過とVRAM不足を回避する指標として試算ツールをご紹介
①AI導入時の解像度を上げる
AIの導入を検討する際必要となるAPIコストやVRAM容量について、なんとなくではなく根拠をもって数値化したい、具体的なようで実態が見えない数値を可視化したいという思いでツールを作成しました。特に日本語は文字数よりトークンを多く消費することもあり、●●万トークンまで定額と言われても十分な量か判断がつかなかったり、ハードウェアも今搭載しているVRAMの容量で動くのかがわからないといった悩みを解決できます。AI導入の検討段階でリソースと性能の相関を即時試算することが重要で、試算ツールを用いて要件を可視化できれば意思決定のスピードを上げることができると考えています。
②生成AIのAPIコストの考え方
トークンの消費構造を理解し、利用人数・頻度からコストを算出することが必要で、仮に500万トークンが定額になっており、1回5,000トークン消費すると仮定すると、1,000回までの会話が可能ということになります。
③【ツール活用①】APIコスト試算
各種パラメータを入力することでAPIコスト試算が可能となっています。
~ツールを用いたデモ実施~
試算に当たっては、質問文字数等の細かいパラメータ変更も可能となっており、ある程度詳細な試算ができるよう工夫しています。
④GPUのVRAM容量の考え方
ローカル環境でLLMを動かす場合、GPUのVRAM容量が重要となります。VRAMの容量は、モデル重み+会話メモリ(KVキャッシュ)+システム余白で計算され、例えると、「GPUのVRAM容量=LLMを動かすための土地」であり、「モデル重み=土地に乗る建物の大きさ」「KVキャッシュ=高速化のための資材」「システム余白=家の庭のような作業領域」ということになります。
⑤VRAM必要量試算
試算の方法にはモデル起点での選定と、リソース起点の選定という2つがあり、どちらの場合でも試算が可能なツールを作成しました。このツールでフォーカスしてほしいのは、VRAMの必要総容量で、これは時勢に左右されません。入力パラメータをもとに推奨されるGPUを選定し表示する機能も有していますが、GPUは時と共に変わっていくものになるため、あくまで参考と捉えてもらえればと思います。APIコスト試算と同様に、細かいパラメータ変更が可能となっています。
⑥まとめ
このツールを利用することで、AI導入に当たっての必要コスト、VRAM容量を定量的な根拠をもって判断してもらえます。必要量を可視化することで、いくらかかるのか?動くのか?という不安を解消し、意思決定をスピードアップすることができると考えています。我々は今後も引き続き生成AIに関連する様々なことに挑戦していきたいと考えています。ありがとうございました。
<質疑応答>
Q1.【よかったところ】説明がはきはきしていて聞きやすかったですし端的でわかりやすかったです。
【改善点】この場に来られている方はリテラシーが様々なので、難しめの言葉は補足説明等あればよりよかったかと思いました。
【質問】トークン数が日本語だと増えるのはなぜですか?それを削減する方法はあるのでしょうか?
A1.生成AI自体が英語ベースで作られていることもあり、英単語のひとくくりでトークンが数えられる仕組みになっていますが、日本語の場合は音節で切れてしまったり区切りが異なり、トークン数が多くなりがちという実態があります。削減する工夫としては、端的な単語だけでしゃべるようなプロンプトを使うなどで消費トークンを減らしていくことはできるかと思います。
Q2.【よかったところ】資料がキレイで、スムーズにお話しいただいていたのが印象的でした。
【改善点】もっとオーディエンスの方を見ながら話すようにするとよりインタラクティブなプレゼンになるかと思いますし、身振り手振りを使うとよりよくなるかと思います。
Q3.【改善点】少し原稿を呼んでいる印象があったので、そのあたりは改善の余地があるかと思います。
Q4.【よかったところ】試算ツールで必要コストを予測できるのは本当に良いことだと感じました。
【質問】AIを導入した後の実績をとって比較することができるような機能はありますか。もしなければそういった機能を付加する予定はありますか?
A4. このツールはまだ試作段階で、GeminiにHTMLベースで書いてもらったのをブラッシュアップして作ったようなものになっており、実績との比較までは至っていないのが実情になります。まずは想定の規模感を掴むことができるツールとして利用していくことを想定しています。
Q5.コストを削減する方策を提案してもらえるような仕組みはあるのでしょうか?
A5.まだそういった機能はありませんが、これから考えていきたいと思います。
(2)ブロードバンドタワー 小島 祥矢 氏

■データの家とデータの道をワンストップで DXを支えるBBTowerのセキュアなクラウドサービス
①事業概要
当社の事業概要になりますが、DCとNW、クラウド、ストレージをワンストップで提供できることを強みに事業を行っております。
DCは石狩にも2026年秋に新拠点オープン予定となっており、NWは三大IXと接続可能な利便性の高いロケーションが強み、クラウド事業については独自のマネージドクラウドに加え、AWS、Azureの運用・監視も可能であり、ストレージ領域ではDellの一次代理店として最高位の資格を保有しています。
②BBTのクラウドケイパビリティ
大手町に拠点を持っており、大手キャリア、ISPの集積地になっています。その利便性を活かし、単なる場所貸しのDCではなく、ダイレクトな接続性を売りに、様々な他社のDCとも構内配線でダイレクトに接続できる環境をご用意し、国内外の多岐に渡るお客様に提供し続けてきました。その知見を活かし、DCという箱だけでなく、NWの接続サービスも提供可能となっています。
その環境を活かし、C9Flex Nシリーズという自社クラウドサービスを提供しています。直感的な操作でリソース管理が可能で、24時間365日のサポートに加え設定変更サポートも月5時間まで無料で対応し、NWは1Gを定額使い放題でトラヒック費用の見通しが立てやすいことを強みとしています。それに加え、柔軟な仮想リソース、専有プライベートクラウド、物理×仮想のハイブリッド構成となっている点も強みになります。
メガクラウドとのシナジーも有しており、BBTのDCとメガクラウドのシームレスな融合が強みになります。大手町の立地を生かしたマルチクラウド接続が可能で、物理的な距離が近いことからレイテンシーも低く、5Gに対応したデータ発生場所に近いエッジコンピューティングができるPFとして機能させることができます。まさにデータの家とデータの道をもつBBTだからこそ提供できるものだと考えています。付加価値として、DBaaSや高度なセキュリティサービスも網羅しており、手厚いサポートも可能です。
③小島が考えるBBTの未来
IaaSプロバイダの枠を超えて、AI・データ時代を支える次世代プラットフォーマーになる必要があると考えています。
そのためには、
・AI、GPU適応、サステナビリティ、高発熱GPUを支える次世代冷却技術の導入と再生可能エネルギーへのシフト
・AI・分析基盤をSaaSで提供し価値を向上する
・6Gを見据えた超低レイテンシーな分散処理拠点を拡充しNWの端まで最適化
・グローバルハブ機能の強化として、海外事業者の日本の玄関口としてのハブ機能を強化
といった取組みを進めていく必要があります。
最後に繰り返しとなりますが、BBTを選んでいただける理由として、「データの家とデータの道を持っている」「柔軟なハイブリッド構成(物理・クラウドを1つのラック・NWで完結できる)」「エンジニアの手厚い伴走支援」があり、BBTはITインフラ事業としてこれからも進化していきますのでぜひお気軽にご連絡ください。
<質疑応答>
Q1.【よかったところ】なめらかなプレゼンで、資料もしっかりまとまっていてわかりやすかったです。「クラウドケイパビリティ」というこのワーキンググループのテーマを入れてくれていたのもよかったと思いました。
【改善点】BBTの強みを表す具体例の紹介があるとよりよかったかと感じました。
【質問】営業として仕事をしている中で、BBTで働いていてよかったと感じたことはありますか?
A1. ITインフラをまるっと提案できるところがいいところだと実際に仕事をしている中でも実感・自負しています。
Q2.【よかったところ】プレゼンのペースも含めて非常に聞きやすかったです。
【改善点】数値等を用いた他社との比較があるとより分かりやすくなるかと思いました。
【質問】「データの家と道」を備えているとどれくらいメリットがあるのか具体例はありますか。
A2. クラウド・データと言っても結局は物理でつながっているものなので、障害の責任分界点切り分けがすぐできることや距離が近いためにNW断にもすぐ対応できるところが大きなメリットになるかと思います。
Q3.【よかったところ】スムーズなプレゼンで、聴衆にも目を配っていたところがとてもよかったです。
【改善点】もっとよくするために、という観点で、プレゼンの中で聴衆に問いかけるようなことができるともっとよいかもしれません。
【質問】リソースの柔軟性の粒度はどれくらい融通が利くものでしょうか?
A3.メモリ、CPUの容量等はお客様のご要望に合わせて柔軟に対応可能となっています。
(3)株式会社コンピュート 政谷 早紀 氏

「なぜ彼らは考えることをやめないのか」
政谷氏は、IT業界未経験からキャリアをスタートさせ、現在は株式会社コンピュートにて、
主に官公庁向けの技術支援に従事するセキュリティコンサルタントです。
自己研鑽の一環として「サムライクラウド部会」に毎月欠かさず参加しており、
今回はコンサルタントの視点からクラウドの本質とセキュリティについて発表しました。
なお、今回のスライド作成には、現在部会内でトレンドとなっている生成AIツール「NotebookLM」が活用されました。
クラウドの再定義
政谷氏は、対話型AI「Gemini」による定義を引用し、クラウドの本質を「自分のデバイスではなく、
インターネットの向こう側にあるコンピューターの機能やデータを、必要な時に必要な分だけ利用する仕組み」と整理しました。
従来のオンプレミス型が抱えていた物理的制約を解決する不可欠な基盤となった一方で、
設計判断や設定などユーザー側が負うべき責任範囲が拡大しており、
ヒューマンエラーが致命的な事故に直結するリスクを孕んでいる点に警鐘を鳴らしました。
クラウドにおける脅威の分析
2024年のCSA(Cloud Security Alliance)レポートに基づき、
クラウド利用における上位の脅威を分析しました。
ユーザー/管理者側のミス(上位11項目からの抽出)
1位:設定ミス: クラウド基盤の不備ではなく、利用側の設定不備が最大の懸念。
2位:アカウント・権限管理: 退職者のアカウント放置など、適切な管理の欠如。
3位:設計不備: アクセス制御など、設計段階でのミス。
4位:運用プロセス: セキュリティ方針の欠如、アップデートやパッチ適用の不足。
対策の方向性
技術活用: ヒューマンエラーを物理的に排除するための自動化技術やツールの導入
体制構築: 組織内での役割分担(隙を作らない体制)の明確化と、ユーザーへの周知徹底
次世代認証技術「パスキー(Passkey)」
パスワード依存からの脱却を目指す「パスキー」について、その技術的特徴が紹介されました。
メリットと仕組み
公開鍵暗号方式(FIDO2)をベースとし、鍵ペアの生成と署名がデバイス内で完結。秘密鍵をデバイス外に出さないため、盗難やフィッシングに強い耐性を持つ。また、ドメインと紐付いているため、偽サイトへの入力を防ぐことが可能。
実現方式の比較
デバイス型(非同期型)
鍵を特定のデバイスに固定。組織認証など、極めて高いセキュリティが求められる場合に適するが、端末紛失時のリカバリーに課題がある。
クラウド型(同期型)
クラウド(Apple/Google等)経由で複数端末に同期。利便性が高い一方、同期の過程で秘密鍵をエンドツーエンド(E2E)で暗号化して通信することで、経路上の盗聴リスクを低減させている。
結論
クラウド利用において「導入すれば完璧」という仕組みは存在しません。
政谷氏は、マインドを「ゼロトラスト」へ切り替えるとともに、変化し続ける環境の中で現状に満足せず「考え続けること」こそがセキュリティの要諦であると述べ、セッションを締めくくりました。
<質疑応答>
ヒューマンエラー対策について
Q1.【質問】田邉氏/NTT西日本
仕組みを導入しても、結局は人がミスをしてしまう。ミスを最小化するための知見は?
A1. 政谷氏
第一に、構築段階で組織体制を固め、役割分担を明確にすることで「隙を作らない」こと。
第二に、可視化ツールを活用し、異常を即座に把握できる状態にすること。
プレゼンテーションへのフィードバック
Q2.【改善点】プロキューブ中川路氏
AI(NotebookLM)で生成されたスライドはテキスト量が圧倒的に多く、聴衆が文字を追うことに集中してしまい、口頭説明を無視してしまう。
情報密度とデリバリーのバランスを考慮すべきとの「AI活用の教訓」が示されました。
顧客対応の目標について
Q3. 【質問】スカイハイ後藤氏
物理的オフィスやPC、パスワードといったあらゆる「依存からの脱却」がクラウドの本質と考えるが、提案において何を目指しているか。
A3. 政谷氏
まさにその通りで、侵入されることを前提に、侵入後の被害を最小限に抑える(横展開をさせない)ゼロトラストの仕組み作りと、そのマインドセットを顧客に浸透させることを目指している。
5.スリーハンズ社からのご紹介
「AIによる自動診断Webサイト改ざん検知システムPitScanのご紹介」
スリーハンズ株式会社
取締役CTO 奥山 大 氏

スリーハンズ株式会社の奥山氏より、
リリースされたばかりの新サービス「PitScan」の紹介が行われました。
この発表は、サービス自体の有用性に加え、その開発プロセスが示す「エンジニアリングの未来像」において聴衆に強い衝撃を与えました。
「Vibe Coding」によるシステム開発のパラダイムシフト
奥山氏はPitScanの開発において「1行も自らコードを書かない」開発手法、いわゆる Vibe Coding(バイブコーディング) を実践しました。
プロセスの変革
人間がAI(Gemini等)と対話しながら設計書を作成し、その設計書から実装用のチェックリストをAIに生成させ、コードの実装自体はAIに委ね、人間は生成されたコードの論理チェックと品質管理に特化する手法です。
戦略的価値の転換
従来のエンジニアリングにおいて「構文(シンタックス)を書く能力」の価値は相対的に低下し、
今後は「論理を定義し、品質を担保する設計力」こそがコアスキルとなるでしょう。
奥山氏はテストコードの生成までAIに行わせることで、一貫性を保ちつつ商用レベルのシステムを短期間で完成させました。
PitScanの主要機能と市場における差別化要因
PitScanは、従来のセキュリティツールの限界をAIによって突破します。
主要機能
クローリングによる差分検知、不審な変更時の Sorryページへの自動リダイレクト によるブロック機能を備えます。
「人間のような判断」の優位性
従来の「トリップワイヤー型(ハッシュ値記録)」は、動的なウェブサイトにおいて誤検知が頻発しました。
PitScanはAIを用いることで、例えば「石破氏から高市氏への首相交代に伴うコンテンツ変更」のような、文脈上正当な更新と、悪意ある改ざんを区別できます。
AIによるハルシネーションを逆手に取り、サイトの特性(プロンプト)を学習させることで、精度の高い監視を実現しています。
実証実験の結果と今後の運用展望
パイロット期間中には、WordPressサイトの不正誘導を正確に検知し、ブロックすることに成功しました。
また、サーバーの応答遅延などの安定性監視においても、具体的な実績を上げています。
今後のビジネス展開として、脆弱性診断サービスとの連携やパートナーシップの拡張が示唆され、AIを単なるツールではなく、運用の「質」を根本から引き上げるパートナーとして捉える姿勢は、参加メンバーから高い関心を集めました。
<質疑応答>
機能面
Q1.【質問】レイコム吉見氏:
改ざん発生時の挙動を確認したい。
A1. 奥山氏
改ざんが発生した状態を擬似的に作り出し、
検知時の動きを確認できる「テストコード」を提供している。
ビジネス展開
Q2.【質問】レイコム吉見氏: 営業面でのパートナーシップは?
A2. 奥山氏
脆弱性診断ベンダーやプロバイダー各社との提携を積極的に進めたい。
6.会長からの総括
会長 小堀 吉伸

会合の締めくくりとして、小堀会長より総括がありました。
長年の支援への謝辞
会場を提供したスリーハンズ社に対し、14年間にわたるNCWGへの継続的な協力に深い感謝を述べました。
登壇者への激励
今回のプレゼンテーションの質の高さに触れ、自身が「入社3年目の頃は、プレゼンの緊張でちびりそうになっていた(足が震えていた)」というエピソードを交えながら、若手・中堅メンバーの成長を讃えました。
クラウドとAIの統合
「クラウド=AI」という現状を鑑み、NCWG内での定義を「クラウドAI」へと進化させることを緊急理事会にて決定。
マーク・ワイザーのユビキタス概念と同様、意識せずに使われる当たり前の基盤としての方向性を強調しました。
技術的観察として、GPUのコントロールパネルに「量子ビット(Quantum Bit)」という表記が現れ始めている点に言及し、クラウドAIが次なるステージへ向かっていることを示唆しました。
7.懇親会

恒例の懇親会も大いに盛り上がりました。
ご参加された皆さん、お疲れ様でした。
【NCWG実行委員 報告書作成者】
田邉 義隆(ニッポンクラウドワーキンググループOB)
井口 和彦(株式会社ドヴァ)
【2026年4月】サムライクラウド部会 部会報告
2026年4月20日(月)にサムライクラウド部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
今回は、リアルとオンラインのハイブリッド会議形式で実施致しました。
■日時:2026年4月20日(月)15:00~17:00
■場所:リアル及びオンライン会議
サムライクラウド部会では、SAMLやOAuth、多要素認証などの認証技術、アプリケーションマッシュアップするための基盤技術、生成AIなどの先進的な議題についての議論・発表を行っています。
今回は下記に関しての議論を行いました。
・コンテキストとRAGの違いについて
・EDRのトラブルについて
・サーバーレスの必要性と今後について
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。
次回の部会は、5月下旬を予定しています。
是非みなさまご参加ください。
【2026年3月】サムライクラウド部会 部会報告
2026年3月23日(月)にサムライクラウド部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
今回は、リアルとオンラインのハイブリッド会議形式で実施致しました。
■日時:2026年3月23日(月)15:00~17:00
■場所:リアル及びオンライン会議
サムライクラウド部会では、SAMLやOAuth、多要素認証などの認証技術、アプリケーションマッシュアップするための基盤技術、生成AIなどの先進的な議題についての議論・発表を行っています。
今回は下記に関しての議論を行いました。
・SSEなどについて
・Anthoropicサプライチェーンリスクについて
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。
次回の部会は、4月下旬を予定しています。
是非みなさまご参加ください。
第81回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告
『生成AIの活用事例を知り、クラウドビジネスの可能性を拓く!』をテーマに、ニッポンクラウドワーキンググループ第81回会合を、リアルとオンラインのハイブリッドにて開催いたしました。
今回の会合は、株式会社エル・ティー・エス リンクさんに会場をご提供いただき、多くの方々にご参加いただき活気ある会合となりました。

テーマ:『生成AIの活用事例を知り、クラウドビジネスの可能性を拓く!』
日 時:2026年2月9日(月)17:00~19:00
懇親会 19:30~21:30
場 所:株式会社エル・ティー・エス リンク 会議室
東京都港区元赤坂1丁目3-13 赤坂センタービルディング15F
および、オンライン(Zoom)
【司会者のご紹介】
司会 NCWG副会長 藤田 浩之
1.開催のご挨拶
副会長 藤田 浩之

本日は、日本クラウドワーキンググループ第81回会合にお集まりいただき、ありがとうございます。本日、司会進行を務めさせていただきます、副会長の藤田です。よろしくお願いいたします。本日のテーマは「生成AIの活用事例を知り、クラウドビジネスの可能性を拓く!」です。
まずはじめに、本日会場をご提供いただきましたLTSリンクさん、ありがとうございます。昨年の2月にも会場をご提供いただきましたが、今年もこうしてご協力いただけることに改めてお礼申し上げます。昨日は都心でもそれなりに雪が積もったという話でしたが、本日に当たらなくて本当に良かったと感じております。
過去には、台風の直撃で交通機関が乱れ、かなりの方々が参加できなかった回もありましたが、今日は無事に開催でき、大変嬉しく思っております。
本日のアジェンダをご説明します。まず各部会からの報告があり、続いてLTSリンクの高倉さんよりLTSリンク社のビジネスについてご紹介をいただきます。その後、メンバー発表として、以下の3社にご登壇いただきます。
Fullon株式会社 田上さん
勤怠管理システム「Teasy」にAIエージェントを実装したお話などを伺います。
株式会社ユニリタ 安田さん
セキュアな生成AI利用環境やインフラサービスについてお話しいただきます。
株式会社DataWisdom 大場さん
マニュアル回答ボットとその裏側で動くRAGシステムについてご紹介いただきます。
非常に楽しみな内容ばかりですので、ぜひ多くの知見を吸収し、今後の皆さんのクラウドビジネスに活かしていただければと思います。
今期のスローガンは「Beyond the Clouds and Advance the “SAMURAI CLOUD”」、サブスローガンは「クラウドケイパビリティを重ね合わせ、クラウドビジネスの可能性を拓く!」です。
今日の講演を通じてクラウドケイパビリティを獲得し、クラウドビジネスの可能性を拓いていきましょう。それでは、会合を始めたいと思います。よろしくお願いいたします。
2.部会報告
サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志

昨年の周年イベントでの年度報告会、および新年度の活動計画の中でも触れましたが、2026年度のサムライクラウド部会は「2大テーマ」を掲げて活動していきます。
一つは、これまでも継続して取り組んできた「ゼロトラスト」。そしてもう一つが、昨年から深く関わり始めている「生成AI」です。現在、部会内ではテッキーズポットの戌亥さんが非常に高いリサーチ能力を発揮し、ご自身でもバリバリとコーディングをされているため、非常に有益な情報が共有されています。サムライクラウド部会としては、単に生成AIを活用するだけでなく、そこに「セキュリティ」の観点を必ず組み込んでいきます。クラウドを利用する上で、ゼロトラストと生成AIは切っても切れない関係にあります。2026年度は、この2つを必須のクラウドケイパビリティとして進めていく考えです。
部会では毎回、非常に濃く活発な議論が行われています。1月の部会では、会場を提供いただいているクオリティアさんには恐縮ですが、参加者が13〜14名に達し、嬉しい悲鳴をあげるほどの活況でした。最近はパスキーやゼロトラスト、生成AIなど多方面にわたる議論が展開されています。初めて参加される方は「喧嘩をしているのではないか」と驚くほど、喧々諤々の議論が繰り広げられることもあります。しかし、そこでニヤリとしているのは常連のメンバーです。それほど面白く、ためになる話が飛び交っています。
「サムライクラウド部会は敷居が高くて難しい」という声をよく耳にします。実は、私自身もいまだにそう感じています。回によっては、内容を2割程度しか理解できていないこともあります。しかし、半分でも理解しようと食らいつき、繰り返し参加していると、不思議なことに少しずつ分かるところが出てくるものです。自分で調べようという意欲も湧いてきます。ですから、ぜひ根気強く付き合っていただきたいと思います。「1回出て難しかったから次はいいや」と諦めてしまうのは、非常にもったいないことです。経験豊富な先輩方が多いため聞きづらい側面もあるかもしれませんが、議論を止めて質問しても全く構わない場です。
これほど熱量の高い議論ができる場は、最近では他にほとんどありません。皆さんのご参加を心よりお待ちしています。次回は来週、引き続きクオリティアさんの会議室をお借りして開催予定です。今年度もよろしくお願いいたします。
クラウドビジネス推進部会
部会長 藤田 浩之

クラウドビジネス推進部会では、今年度、主に以下の3つの指針を掲げています。
1.相互交流の機会提供: 日本クラウドワーキンググループのメンバーが積極的に交流できる場を設けます。
2.ビジネスの活性化: 誰もが気軽に参加できる場を提供し、重要な情報を共有することで、各社のクラウドビジネスを活性化させます。
3.道具の使いこなしと本質の理解: ITツールやAIという「道具」の本質を知り、効率的に使いこなすことを重視します。その事例やノウハウを共有し、クラウドケイパビリティを高めることで、クラウド人材の育成にもつなげていきます。
隔月で開催している「クラウドビジネスサロン」を、1月19日にアルティネットさんの会議室にてハイブリッド形式で開催しました。
テーマは「生成AIのここを何とかしてほしい!」。本日登壇いただく大場さんにもご参加いただきました。
議論の中では、AIのハルシネーション(嘘をつくこと)や、記憶の保持といった一般的な課題も出ましたが、特に共通の悩みとして挙がったのが「ExcelやPowerPointの資料作成」です。テキストベースの内容は良くても、表や図をAIが効率的に生成・構成してほしいという点は、多くのメンバーが直面している課題であることが分かりました。
次回のクラウドビジネスサロンは、3月にアルティネットさんの会議室をお借りして開催します。
テーマは「MCP Update/実践MCP!」で、 昨年の部会発表でも触れたMCPについて、最新情報のアップデートを行います。特に1月末に追加された新仕様「MCP Apps」は、AIエージェントからアプリケーションの画面を呼び出し、独自の操作や表示を可能にするもので、非常に高い利用価値と相乗効果が期待されています。また、生成AIを活用して実際にMCPサーバーを作成するプロセスも取り上げる予定です。
ご興味のある方はぜひご参加ください。
以上となります。ありがとうございました。
3.LTSリンク社からのご紹介
株式会社エル・ティー・エス リンク
代表取締役社長 髙倉 敏行 氏

皆さん、こんにちは。LTSリンクの高倉です。本日は当社オフィスにお越しいただきありがとうございます。ニッポンクラウドワーキンググループとは、私個人としても長くお付き合いさせていただいており、本日の開催を通じて皆様の活動に少しでも貢献できればと考えております。本日は、当社のビジネス紹介に加え、専門家の立場から見た「生成AIがIT市場に与える影響」についても所感をお話しします。
①LTSグループとLTSリンクの立ち位置
当社はコンサルティング会社である株式会社LTSのグループ企業です。グループ全体では1,200名規模(日比谷コンピュータシステム等を含む)となり、戦略・IT・M&Aなどの総合的なコンサルティングを展開しています。その中で、LTSリンクは「プラットフォーム事業」を担っています。社内にエンジニアやコンサルタントを大量に抱えるのではなく、外部のプロ人材やIT事業者と企業を繋ぐビジネスモデルです。
②主な事業内容
プロフェッショナル・ハブ: 約5,000名のフリーランスコンサルタント・プロ人材の登録ネットワーク。企業の課題に対し、最適なプロ人材をリサーチして提案・アサインします。
アサインナビ: 累計5,800社以上が登録するITビジネス・マッチングプラットフォーム。案件と人材のマッチングだけでなく、生成AI領域などの「中長期的なビジネスパートナー探し」の支援も強化しています。
体験型研修(ボードゲーム形式):
「今日から社長」:経営者の視点でPL/BSを理解し、事業と数字を結びつけるセンスを養います。
「ダイナミズム」:市場のステークホルダーの立場をシミュレーションし、マーケットでの成功要因を学びます。
③生成AIがIT市場に与えるインパクト
市場の結節点にいる当社の視点から、以下の5つの変化を感じています。
開発現場の変容: SIプロジェクトでも生成AI活用が急速に浸透しており、自社開発以上にスピード感を持って変化しています。
エンジニア需給の逆転: 以前は「案件過多・人手不足」でしたが、現在は特にJava等の汎用領域で「エンジニアが供給過剰」な傾向が出ています。一方で、AIを使いこなせる質の高い人材へのシフトが起きており、リスキリングが急務です。
ジュニア人材育成の危機: コンサルや開発の現場で「シニアの下にジュニアをつけて育てる」という従来のビジネスモデルが、AIによる効率化でチャージしづらくなり、崩壊しつつあります。
シニアエンジニアの復権: 技術の基礎と経験を持つシニア層が、AIを「能力拡張ツール」として使いこなすことで、質の高いアウトプットを出す事例が増えています。
インフラ・セキュリティ需要の増大: セキュリティ事故への対応に加え、AIやエッジデバイスの普及に伴い、インフラ(クラウド、オンプレ、エッジ)とセキュリティを掛け合わせた領域の需要が非常に高まっています。
<質疑応答>
Q1. なぜマッチング事業だけでなく、ボードゲーム研修まで手がけているのでしょうか?
A1. 私たちの目的はマッチングそのものではなく「事業変革の支援」です。テクノロジーが変われば必要な人材も変わります。研修は変革のためのツールの一つであり、ボードゲームという体験型の手法を用いることで、行動変容やレベルアップをより効果的に促すことを狙っています。
Q2. ジュニアエンジニアが興味を持つ領域の傾向はありますでしょうか?
A2. 正直なところ、インフラそのものを志望する若手は減少傾向にあり、多くはソフトウェアやクラウドに流れています。しかし、インフラに入ってきた層はセキュリティへの関心が非常に高い傾向にあります。
4.メンバー発表
発表1
「Teasy AIAgent:実装ハイライトとデモ」
Fullon株式会社
執行役員 オンサイト事業部
事業部長 田上 真也 氏

こんにちは、Fullonの田上です。以前「妄想」として発表させていただいた「勤怠管理にAIエージェントを組み合わせる構想」をある程度の形にしましたので披露したいと思います。
①AIエージェント実装の目的と概要
コンセプト: 日常の勤怠打刻や申請業務を、チャットボットとの自然な会話だけで完結させる
解決したい課題: 画面を開いて入力する手間の削減や、打刻忘れの防止
主な機能:
口頭・チャットによる打刻: 出勤、退勤、休憩の記録(二重打刻防止機能付き)
申請・承認業務: 有給休暇などの申請、および上長による承認
ステータス確認: 「今月の労働時間は?」といった問いかけに対し、現在の稼働状況を回答
②管理者向け機能(ダッシュボード)
「いかに苦痛なく打刻をさせるか」を重視し、アラート機能を強化しました。
AI予測による通知: 過去のデータ(1月・2月の傾向など)をAIが分析し、「月曜日は打刻忘れが多い」といった予測に基づいた最適なタイミングでのリマインド通知を設定可能
プッシュ通知・Slack連携: 残業超過のアラートや有給消化の推奨などを、各組織の状況に合わせて配信
③開発の舞台裏
今回の実装は、開発者2名、期間にして約130時間(1人月未満)という短期間で実現しました。ポイントは以下の2点です。
Cursor(開発環境)の活用: プロジェクト全体をAIが読み込んでコードを生成するため、開発スピードが飛躍的に向上
Strands Agent(ライブラリ)の採用: 生成AIの挙動調整をプログラムコードではなく、日本語の仕様書(プロンプト)に近い形で実装。これにより、API参照などの複雑な制御を比較的容易に行うことができました。
<質疑応答>
Q1. 勤怠管理は法改正など「硬い」領域だと思いますが、あえてそこを選んだ戦略はありますか? また、経費精算など、他の業務ソフトへの横展開は考えていますか?
A1. 法令遵守や正確性が求められる根幹部分は、Teasy本体(システム側)で厳密に制御しています。AIエージェントはあくまでその「入り口」であり、本体が「不可」としたものはエージェント経由でも通らない仕組みになっています。役割を分けることで、安全性と利便性を両立させています。また、拡張は常に考えています。プログラムによるガチガチの連携は工数がかかりますが、AIエージェントを介した「疎結合(柔らかい結合)」にすることで、データの抽出・加工・取り込みをより柔軟に行える仕組みを構想しています。
発表2
『セキュアな生成AIサービス SecuAiGent(セキュアイジェント)』
株式会社ユニリタ
データイノベーション部:プロダクトデザイングループ
リーダー 安田 匠 氏

昨年10月にリリースした、セキュアに生成AIサービスを利用できる「SecuAiGent(セキュアイジェント)」を紹介させていただきます。
生成AIの導入において企業が抱える課題として、「セキュリティと情報漏洩リスク」、「ガバナンスとコンプライアンスの整備」、「ハルシネーションによる誤情報リスク」の3点があります。これらにより、安全性と正確性を担保できず社内のデータを利用した生成AI活用が進められないケースがあります。
本サービスは、そうした課題の解決を目的に開発しました。
技術的特徴とセキュリティをどう担保しているのかについてですが、クラウド上のアプリケーションと、顧客のローカル環境(学習データ・ベクトルDB)を組み合わせた構成になっており、学習データはクラウドへアップロードせず、ローカル環境に保持されます。利用時のみAPI通信でクラウドとローカルで通信を行い、セッション終了後にデータは破棄されるため、生成AI側に情報を学習させないセキュアな環境を実現しています。(特許技術)
ハルシネーション対策としても、独自の回答チェック機能を搭載しています。AIが生成した回答に嘘や誤りが含まれる場合、ユーザーには誤った回答を表示せず、「情報を確認しましたが、分かりませんでした」と返すことで、誤情報の拡散を未然に防ぎます。(特許技術)
追加学習時のデータ加工・変換作業として、DBやExcel、PDFなど様々な形式からデータを収集、データのクレンジング、チャンク分割、ベクトル変換といった煩雑な前処理を自動化し、常に最新のデータを参照できる仕組みを構築しています。
<導入事例>
医療機関(長野市民病院):
リリース前から共同実証実験として利用いただきました。
看護師や医師が電子カルテやマニュアル類を欲しい項目に合わせて要約して出力したり、医療文書のフォーマットに必要な情報を要約してテキストを生成するなどで、患者情報を収集・整理する時間を削減できました。
1年間導入した結果、医師の医療文書作成時間を1件あたり10分→約30秒に短縮、看護記録の情報収集を2700時間削減した効果が確認できています。
通信事業者:
基地局に関する問い合わせ対応業務でも活用されています。基地局に関する過去の膨大な問い合わせ履歴や土地情報の検索・分析に活用。「除草が必要な基地局はどこか?」といった分析業務において、担当者がデータベースを検索・要約する負担を軽減しています。
ライトプラン:最少人数で利用したい方(月額130,000〜)
スタンダードプラン:中規模で利用したい方(月額180,000〜)
エンタープライズプラン:401ユーザー以上(月額320,000〜)
そのほか技術支援メニューとして構築時の要件からお見積りさせていただいています。
・初期導入費用
・セキュア学習モジュール導入支援
・技術支援
<質疑応答>
Q. ローカルのデータを上げないとは具体的にcontextの内容を見てアップロードしないなど、どういう範囲で絞り込んでいるのか。
A. 情報が流れないというよりは、あくまで通信経路上に乗るだけで、クラウドストレージに保存されたりモデルの学習に使われたりしないという仕組みです。
発表3
『マニュアル回答ボットと裏で動作するRAG』
株式会社DataWisdom
代表取締役 大場 智康 氏

生成AI時代でもなくならない3つのポイントは以下で、この3つについてはいつ投資しても無駄にはならないと思っています。
1.RAG(独自データ):自社データを用いた回答生成。
2.AIエージェント:業務に特化した自律的なAI。
3.プロンプト作成力+AI関連知識:AIを使いこなす人間のスキル。
今回はそのRAGについてお話させていただきます。
RAGについて「AIの専門家がわかりやすく解説!」という動画に出させていただきました。
その時に例え話で「英語の試験で参考書持込みありにしたときに、答えがどこに書いてあったかわからないとさすがに回答できない。どこに書いてあるかという付箋を貼ったりして事前に準備をしておく」これがまさにRAGであると解説させていただきました。
今回の場合、特定の人物(社長)が出演する動画の内容を学習させたボットに対し、「社長は花が好きですか?花に投資をしていますか?」と質問してみますと、結果として、AIは「はい、花が好きです。2年前からスポンサー花壇を始めて…」と回答し、その根拠となる動画の具体的なシーンとタイムスタンプが提示されました。
こういった結果から、RAGによって独自の動画情報の検索が可能であることが示されました。
(出力として、一般論ではなくRAGによる回答ができる)
RAG構築(フェーズ1):
1.ドキュメント収集
2.テキスト分割(チャンク化) →適切なサイズに
3.ベクトル化(埋め込み) →大量のデータを扱える
4.インデックス化(RDB活用) →検索のタグ
RAG検索+生成(フェーズ2):
1.クエリのベクトル化 →ベクトルDBからの検索
2.類似度検索 →ベクトル計算
3.コンテキスト構築 →回答生成、プロンプトへの与え方
NotebookLMで似たようなことができるのではないかとよく言われます。実際に使ってみるとそれなりに回答してくれたりするのですが、自分たちでRAGを使うと次のようなメリットがあります。
①業務に”組み込める”(導入価値がでる)
実際に業務に組み込んだ時に「自分たち専用」というのに価値があると思います。
②出典の表示形式を”選べる”(現場UXが段違い)
マニュアルなどテキスト引用だけではなく、図面や図表など自分たちが欲しい絵などが出てきてくれるとうれしいと思います。
③精度を”設計”できる(当たり外れを減らす)
NotebookLMではそれほど細かく設定できませんが、自分たちで細かく手を加えると精度をあげることができます。
④統制・監査・権限を要件通りに作れる(ガバナンス)
一般社員と役職者で見せて良い情報を変える場合、RDB側で文書ごとに閲覧権限フラグ(極秘など)を付与し、検索時にフィルタリングすることができます。
⑤運用で改善し続けられる(継続性・リスク低減)
<質疑応答>
Q1. ベクトルDBは自分でインストールして使っているのですか?
A1. 自分でインストールできるものもありますが、ベクトルDBに情報を入れる作業なども踏まえて今回はAWS上の機能を使っています。
Q2. ベクトルDBはデータを更新しなければいけないのかな?と想像していたのですが。古いデータはどう扱えばいいものなのでしょうか。
A2. 入れっぱなしでいいと思います。タグ付けする際に古いバージョンのマニュアルであるというような形にするとよいと思います。大場はデータが好きなのでもったいないと思ってしまいます。
Q3. RAGをつかった生成AI利用でインフラの特徴は?
A3. RDBであれば「東京都の」などの指定が簡単だが、ベクトルDBに対して言葉で検索させるクエリのベクトル化に癖がある。それ以外はインフラとしては他のシステムと変わらないです。
Q4. 権限、ロールで管理するところですが、既存のADなどと紐づけてできるのかなどの具体事例がありますか?
A4. RDB側でスタッフごとにどの文書がみれるかみれないかのON/OFFフラグを管理させる方法をとったことがあります。
5.会長からの総括
会長 小堀 吉伸

本会合が15年目の第1回目です。グループ内には能力の高い人材が多く存在するので、今期はそういった方々にどんどん表に出てきてもらい発表してもらいたいと考えています。
NCWGは「クローズド」かつ「技術中心」のコミュニティです。
クローズドで開催することで本音の議論ができる良さがあると思っています。15期目も引き続きクローズド主体で運営していきます。
ビジネスの話も重要ですが、基本はあくまで「技術の会」です。会の推進力となっている2つの部会「サムライクラウド部会」と「クラウドビジネス推進部会」ですが、9月に部会活動のアウトプットの場を作る予定ですので、皆さんも積極的に参加していただきたいです。今後ともよろしくお願いします。
6.懇親会

恒例の懇親会も大いに盛り上がりました。
ご参加された皆さん、お疲れ様でした。
【NCWG実行委員 報告書作成者】
佐々木 泰(株式会社クオリティア)
横手 広樹(株式会社ブライエ)
【2026年2月】サムライクラウド部会 部会報告
2026年2月18日(水)にサムライクラウド部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
今回は、リアルとオンラインのハイブリッド会議形式で実施致しました。
■日時:2026年2月18日(水)15:00~17:00
■場所:リアル及びオンライン会議
サムライクラウド部会では、SAMLやOAuth、多要素認証などの認証技術、アプリケーションマッシュアップするための基盤技術、生成AIなどの先進的な議題についての議論・発表を行っています。
今回は下記に関しての議論を行いました。
・パスキーの実装について
・OpenClawについて
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。
次回の部会は、3月下旬を予定しています。
是非みなさまご参加ください。

