クラウドサービス部会・クラウドビジネス推進部会 合同部会報告
2015年6月30日(火)に第3回クラウドサービス部会、第22回クラウドビジネス推進部会合同部会を開催いたしましたのでご報告いたします。
【部会アジェンダ】
1)部会参加者自己紹介
2)クラウドサービス部会紹介
3)Workshop:「クックパット社」のクラウドビジネスモデルを検討
・クラウドサービス部会では、演習を基にクラウドサービスの有効性を浮彫にする
・クラウドビジネス推進部会では、クックパット社の技術者ブログからビジネスモデルを検討する
1.自己紹介
各社2分程度で自己紹介を行いました。各社のサービス、近況などをご紹介いただきました。
2.クラウドサービス部会紹介
今日は、ワークショップ形式で部会を開催しますので、手を動かして考えて面白いものを掴んでお帰りいただければと思います。
他の3部会は技術よりの部会ですが、クラウドサービス部会はビジネスよりの部会となっています。
クラウドサービスの定義として『インターネットを介して利用する無形の価値提供機能』を当部会では定義ししています。さらにクラウドサービスを検討するうえで、構築プロセスの概念として、セオドア・レベットの「ホールプロダクト」の概念を考え方のひとつとして取り入れて進めています。
3.コアプロダクト、補間プロダクトについて
ホールプロダクトの概念の「コアプロダクト」や「補間プロダクト」などについて『IaaS』をコアプロダクトに見立て参加者より意見を出してもらいました。
意見として、
・好きな時につかえて好きな時にやめられる。
・ダッシュボードは昔は拡張プロダクトだったと思うが、今はもうあって当たり前だから期待プロダクトなのかと思う。
・利用料金が今幾らかぱっとわかる。他のサービスとの料金比較ができる。
– 全社が入らないとできないので難しい。
・使う人によって使い方が違うので、人によって金額が従量課金の場合バラバラになる。
ある人は安いが、ある人には高く感じられる。高いと思われると敬遠される可能性があり怖い。
・お客さんがだれかによってコア、機体、拡張と位置づけが変わると思う。
・自社において、年2回セキュリティの自己監査があるのですが、その監査資料が自動ででるとうれしい。
・AWS、日本国内と両方利用しているが、AWSの場合請求書がバラバラで来るので、まとまって来るとうれしい。
・利用者は、IaaSとか意識しないで使いたいと思うので、AWS、日本国内のサービスと自社のサービス、提案に含んでお客様に提案している。
・10年、20年後になったらどこのIaaSとか言わなくなっていると思う。他社と比べてセキュリティが大丈夫かとか心配されるが、10年、20年後には、ガス等と同じように聞かれなくなると思う。
・自分たちもクラウドサービスを提案しているが、要望を取り込んでいくと多機能になって複雑になり、使いにくくなってしまう。もう少し柔軟に機能拡張できるとよい。
・クラウド間、オンプレ間をつなくのはまだ手間がかかるので、もう少し簡単に繋げられるようになるとよい。それぞれ仕様が違うので繋げにくい。自社で全部持っているところだと簡単にできる。
・社員の管理、顧客の管理、在庫の管理を個別のシステムで管理していて、ECサイトを構築する時に全部繋げてほしいという要望があった。APIがバラバラなので大変だった。認証方式もバラバラなため、つないでしまうとセキュリティ的に問題ないかなど心配があった。
・これをサポートしたらどうなるか?というところが心配。ユーザが、発生した問題について切り分けができることが大事だと思う。システムが複雑化しているため、切り分け自体もどんどん難しくなっている。
これらを基にホールプロダクトの概念図に組み入れながら、仮想的にクラウドサービスの構築を検討しました。
4.クラウドワークショップ演習
2チーム(チーム名:健康、チーム名:クックモジャ)に分かれワークショップを実施いたしました。
クックパッド社のクラウドサービスを参考に、クラウドサービスとして有効な事柄をチームごとに検討し、有効性やその理由について発表し合いました。
5.「クックパット社の開発者ブログからクラウドビジネスの仕組み検討」
クラウドビジネス推進部会主導で、公開されているクックパット社の技術者ブログから、クラウドビジネスやサービスの技術的視点での有効性を検討しました。
クックパッドのサービスを例に、
・ユーザへの価値を提供するためには?
– UI、見た目、文字量など
・サービス開発で重要なことは?
– ユーザ目線など
・アーキテクチャーの思想について
– スモールスタート、スピード感など
について検討を行いました。
6.連絡事項
・次回会合は、7/17(金)にさくらインターネットさんに会場をお借りして、「IoTの可能性」のテーマで行います。みなさんぜひご参加ください。
・9/11(金)には新宿のスターティアさんに会場をお借りして会合を予定しています。
7.【注意事項】
NCWGクラウドサービス部会、およびクラウドビジネス推進部会への参加については、NCWGメンバーおよびご協賛各社の方々、ならびに特別に参加を認めた方々の限定参加となっております。ご了承ください。
また、この機会にニッポンクラウドワーキンググループへの参加をご希望される方は、こちらからお問い合わせください。
【謝辞】
今回は株式会社クリエイトラボさんに会議室を提供いただきました。会場ご提供頂きましたクリエイトラボさん、ありがとうございます。
(部会報告作成 クラウドビジネス推進部会 副部会長 尾鷲 彰一)