NCWG設立三周年記念講演会・パーティの開催報告
おかげさまで「NCWG三周年記念講演会・パーティ」は、多くの方々の温かいご支援により盛況のうちに開催することが出来ました。誠にありがとうございます。
また、みなさまから心のこもったお祝いの言葉をいただきましたこと深く御礼申し上げます。
【日時】2014年11月13日(木)15:30~21:00
【会場】関東ITソフトウェア健保会館・会議室(大久保)
【参加者】メンバー、協賛各社および関係者の方々を含めて約100名
<第一部:NCWG活動報告及び本年度の活動計画>
開催のご挨拶
会長 小堀 吉伸
本日は、お忙しいところ多くの方々にお集まりいただき誠にありがとうございます。
ニッポンクラウドワーキンググループとして2011年11月の活動開始からおかげ様で丸三年目を迎えることとなり4年目の活動を開始しました。
これもひとえに皆様方のご支援の賜物と心より感謝しております。
本当にありがとうございます。
本日の三周年イベントでは、
第一部では、先日行いました第三回総会のご報告と第三期の活動報告及び第四期の活動計画を報告させていただきます。
また、第二部の講演会では、基調講演にサムライクラウドサポーターでGLOCOM 客員研究員の林さんにスマートマシンについてお話をいただき、特別講演では、『100円のコーラを1000円で売る方法』の著者の永井さんにご講演いただきます。
そして第三部では、設立三周年のパーティを開催させていただきます。
3年前の設立発表会、そして一周年のイベントもこの同じ大久保の会場で行わせていただきましたが、今回の三周年には本当に多くの方にお集まりいただき皆さんに会の活動報告が出来て大変うれしい限りです。
事前申込では、この会場では入りきらないのではと理事の皆が心配するくらい事前の申し込みが盛況でした。
これも会への期待の高さと、その期待への責任の重さを感じています。
本日は、長い一日となりますが、最後までお付き合いください。
よろしくお願いします。
2014年活動報告
会長 小堀 吉伸
会の設立以来、「サムライクラウド」を基軸に活動を行ってきました。
元来、「サムライクラウド」とは、アプリケーションやID連携と言ったテクノロジィドリブンな視点での活動でしたが、この3年の活動を続けて行くうちに「日本から発信するクラウドのビジネスモデル」と言ったビジネスモデルドリブンの視点にまで、その意味合いを広げることになりました。コンセプチャルに言えば、「サムライクラウド」が、テクノロジィとビジネスのある種の両義的な意味合いの元に活動を行っていると言っても過言ではありません。
これについては、今後も引き続き「技術」と「ビジネス」の両面から会の活動を進めて行きたいと考えています。
実際の活動につきましては、サムライクラウド部会、クラウドアプリケーション部会、クラウドビジネス推進部会の3部会を会の推進力として活動を行ってきました。また今年度よりサービスにフォーカスしたクラウドサービス部会を新設し4部会で会の活動を行って行きます。
会の構成については、今年10月の時点で、メンバー77社、ご協賛20社となり、会の在り方として緩やかな拡大を心掛けてきたので、想定通りに進めることが出来ました。
また、活動開始から3年目にNTTスマートコネクトさんやサクラインターネットさんが、ご協賛にお手を挙げていただいたのも、我々のこの3年間の活動が評価いただけたと自負しています。
このような立ち位置をいただけたからには、会のスタート時からのポリシーである、ベンダーニュートラルだからこそ「やれること」「やるべきこと」があるとの設立時の考えを基に引き続き日本のクラウドビジネスの市場を少しでも広げられるように活動を行って行く所存です。
2014年度の活動報告及び2015年度の活動計画については、資料をご覧ください。
また、2015年度の活動スローガンとして
『Beyond The Clouds!
(表面に捉われずに、その先にあるクラウドビジネスの本質を掴もう!)』
をスローガンに2015年度は活動を行って行きます。
このスローガンは、様々なクラウドサービス自体を目的化するのではなく、「クラウドとは、あくまでも利用するモノ(通過点)であって、その本質(ビジネスなら顧客が求めているもの)は、その先にある」との考えから、そのクラウドを超えて、その向こうにあるものを捉えることで通過点にあるクラウドは、自然に利用されてしまうとの意味合いから2015年度の活動スローガンとしました。
是非とも本日ご参加されている皆さんと、日本から発信できるクラウドビジネスモデルを作り上げて行きたいと強く望んでいます。
本日は、ありがとうございました(感謝)
※発表資料はこちら
■サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志(有限会社 ディアイピィ)
サムライクラウド部会とは?
多重化するクラウドサービスのID管理をシングルサインオン(SAML)で一本化し、OpenSocialでユーザインターフェースをガジェット化し、アプリケーションをシームレスにつないでいくことを目指して活動しております。
サムライクラウド部会の活動の報告としまして、クラウドビジネスアライアンス(CBA)とニッポンクラウドワーキンググループ(NCWG)合同で行った「OpenSocialガジェットハッカソン」を開催し、CEATECでの発表も行いました。
Cloud Application Desktopという新しいクラウドのアプリケーションの形として、Enpterprise Service Busをベースとして、Cloud Service Busという呼称で、サムライクラウドで使用してきたコアを用いつつ更にアプリケーション開発者が最小限の労力で、クラウドアプリケーションが開発できるPaasの様なプラットフォームを構想しています。SP(Service Provider)つまりアプリケーションをガジェット開発とAPI連携による最小限の開発アプリケーション化し、SPとしての設置の敷居を下げることでさらなる普及と有用性を持たせることを考えて検証を行っています。
2015年
サムライクラウドの啓蒙活動としてのOpenSocialハッカソンの開催や、CBAさんとの更なる連携、周辺技術の研究活動を行って参ります。
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■クラウドアプリケーション部会報告
部会長前本知志からのビデオメッセージ
クラウドアプリケーション部会は、クラウドのアプリケーションを作る部会で、今後も幅広くアプリ開発を続けてまいります。
代理報告 サムライクラウド部会長 野元 恒志(有限会社 ディアイピィ)
サムライクラウド部会とクラウドアプリケーション部会はスタートが一緒でコーディングや開発についてスピンアウトしてクラウドアプリケーション部会になりました。
具体的な部会活動として「写真みつかるプロジェクト」というプロジェクトを支援しました。
東日本大震災の津波によって石巻市内の実際の写真が流されてしまって、ボランティアの皆様に洗浄された写真をスキャン後に写真をデータ保存して、石巻市役所でのクローズされたシステムで運用されています。
今回のプロジェクトは相談を受けてから部会で共同開発して4ケ月で稼働開始しました。
今後も社会的に意義のある活動を続けて行きます。
2015年はクラウドアプリケーションマッシュアップアワードへの参戦を中心に進めて参ります。
アイデアソンやハッカソンへの参加者を募集しています。
研究テーマとしてはIoTとクラウドについてなど、幅広く自由に扱ってゆきたいと思っております。
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■クラウドビジネス推進部会報告
部会長 藤田 浩之(株式会社 オレガ)
クラウドビジネス推進部会では、ニッポンクラウドワーキンググループを介して形成される日本発のクラウドビジネスモデル、それを「サムライクラウド」と位置付けて、その実現を目指しています。
上記実現のため、部会では主に4つの項目を活動の指針として取り組んでいます。
1.協業促進
自社の真の強みを活かしつつ、協業により他社の強みを利用してクラウドビジネスを展開していくことが重要です。
部会では、実際のメンバー間メンバー協賛間の協業の実例を発表し、各社の協業モデルを参考にすることで、協業によるクラウドビジネスの実現を促進しています。
2.クラウドビジネス事例の共有
各社がどのようにクラウドビジネスを実現しているかあるいは実現しようとしているか、部会にて情報を共有しディスカッションすることで、相互に視点を広げて各社のクラウドビジネスに役立てることを目指しています。
3.各種クラウドサービスの検証
クラウドビジネス推進部会が窓口となって、協賛さんから特別にご提供いただき、メンバーにIaaSの検証環境を提供しています。NCWGを介して検証環境を提供することで、部会にて検証結果を共有し、メンバーのクラウドビジネスに役立てます。
4.クラウドビジネスの促進の為の提言
クラウドビジネスを促進するためにはどうしたらよいか?という命題に対して、部会での協業事例やクラウド事例等を踏まえて、提言としてまとめる活動を行っています。
2014年度は、部会を計6回開催いたしました。
多くのメンバー、ご協賛の皆さんに積極的にご参加いただきました。
ありがとうございます。
部会の詳細につきましては、WEBにて掲載しております。
2015年度の部会活動のスローガンは『クラウドビジネスの成功を導く!』です。
さらなる活発なディスカッション、よりリアルなクラウドビジネスモデルの検討の場を提供し、クラウドビジネスでの課題や成功モデルを検証し、成功するクラウドビジネス創出を促進していきます。
ぜひ部会へご参加ください。
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<第二部: 講演会>
第二部では、ご講演者お二人をお迎えして、非常に興味深いお話を頂きました。
基調講演 「スマート・マシン時代におけるクラウド活用~クラウドの向こう側(未来)~」
サムライクラウドサポーター
GLOCOM 客員研究員 林 雅之氏
新たなITキーワードとして注目される「スマート・マシン」「IoT/M2M」「IoH」について様々な事例を挙げ、働き方や雇用に多くの変化をもたらすとの予測を紹介するとともに、それらとの連携によってクラウドビジネスの展望を示す大変興味深い講演をいただきました。
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特別講演 「顧客絶対主義から、顧客中心主義へ」
オフィス永井代表 永井 孝尚氏
顧客絶対主義に陥りがちなIT業界において、「顧客の言いなり」から脱却するためには、「ニーズ断捨離」つまりターゲットの顧客とその課題を絞り込み、リアルな顧客への仮説検証を迅速かつ愚直に積み重ねていくことが必要であり、そのためのバリュープロポジションの構築と検証の方法を解説いただきました。また最後にニッポンクラウドワーキンググループへの提言もいただき、設立三周年にふさわしい、とても意義深い講演になりました。
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