第8回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告
「クラウド時代のサムライ達」と題しまして、第8回ニッポンクラウドワーキンググループ会合を行いました。
サムライ達に紛れ込んだ、「晴れサムライ」のおかげさまで、梅雨の合間に快晴の天気の元の開催となりました。
ご参加いただきました皆様ありがとうございました。
【日時】
2012年7月2日(月)17:00~19:00
【場所】
ソフトバンクテレコム株式会社様 セミナールーム
青海 タイム24 9F
https://www.tokyo-bigsight.co.jp/time/access/index.html
【参加者】
メンバーおよび協賛各社の方々を含めて約60名
【発表概要】
1.会長からのごあいさつ
小堀 吉伸(株式会社北斗システムジャパン)
おかげさまで第8回会合開催ができまして、ありがとうございます。
8月は会合がなく、日立東日本ソリューションズ様にご協力いただき、9月に仙台開催となります。
女川町、石巻町を視察に伺います。20名定員となっていますが、皆様ぜひご参加ください。
クラウドという言葉はコモディティ化している感がありますが、これからも、活動を継続してより良くしていきたいと考えています。
現在メンバ50社、協賛16社、サポーター1社となり、集まった企業で何か持ち帰ってもらって役にたててもらえればと感じます。
・株式会社サーバワークスの羽柴 孝氏から、AMAZON関連のお話をしていただきました。
サーバワークス社では、2008年からAMAZONのインテグレータ、システム開発を行なってきた企業で、今年で5年目となります。
APIを利用したAMAZON上のIaaS運用の、障害発生からの自動復旧などの自動化の充実を目指しております。
2.新規メンバー・協賛のご紹介
・メンバー会員
カームコンピュータ株式会社
ターボシステムズ株式会社
OSの開発(Linux、Androidなど)から、Linux関連のミドルからデバイスドライバまでの開発を行っています。また、オープンソースを基盤としたシステム開発を行っています。縁の下の力もち的にお役に立てればと思っております。
・データリンクス株式会社
IntraMart(情報系のプラットフォーム)をベースにしたSIを行っています。クラウドの影響を大きく受ける事業ですが、クラウドと共存共栄をしていくための取組をしています。
情報交換しながらクラウドをより良くしていければと考えております。
3.メンバー発表
・山本 祐樹氏(雲屋株式会社)
弊社では、クラウド関連のシステム構築を行っており、今年4期目が始まりました。
日本とアメリカに事務所があります。クラウド業界のカタリスト(触媒)、日米の懸け橋になりたいと考えております。
CloudStack、MongoDBなどのアメリカの商材を日本に展開しおります。主として、インフラ整備を中心としたクラウド関連の商材を取り扱っております。
現在はクラウドの管理ツールであるRightScaleのマーケティング活動を行っております。RightScaleは、様々なクラウド基盤に対応できる管理ツールで400万台以上の稼働実績がああります。マルチクラウド、ハイブリッドクラウドで利用されるケースが多く、Azure2.0にも対応した。プライベートベータなども始まっています。Google Compute Engine(GoogleのIaaS)にも対応する予定です。
KUMOYA.comにて、メルマガを配信しております。国内外のクラウドニュースをいち早くお届けしており、海外ニュースは和訳付となっております。
Q.パワーポイント中のエコシステムとはなにか?
A.事業内容として、開発はしていないが、オープンなクラウドであることが大前提としています。
今後は、今までの垂直統合型でなく、モジュール、モジュールの組結合型のシステムが多くなると考えており、そこに効率的にアプローチできるのはオープンな環境だと考えています。
そういった前提を満たす商材を集めて提案することで、エコなシステム構築を目指しています。
Q.日本のユーザでRightScaleはどれくらい利用されていて、どういう用途が多いか?
A.ゲーム系、Eコマース系などの顧客からの引き合いが多いです。その中でも急な負荷への対応可能なオートスケールのニーズが多いです。
※発表資料はこちら
・株式会社HDE
山本 有哉氏(株式会社HDE)
弊社のLinuxサーバ管理ツールである「HDEController」とSamuraiCloudを組み合わせた、「HDEController」with SamuraiCloudの紹介をさせていただきます。
弊社は今年16期目となります。私はサービス、製品の企画を担当しております。
メールサーバ管理から始まった会社であり、スパム対策、ウィルス対策、電子署名・暗号化、メール保存・メール監査などのメール関連のソリューションを展開しています。
HDEControllerは、WEBやメール、DNS、MLなどインターネットサーバの管理に必要な設定をWebブラウザ上から可能です。
自治体での実績が多く2000自治体くらいで導入されています。国内では5万本を超える実績があり、色々なハイパーバイザー上での動作検証を行っています。6割くらいはF-Secure社のAntivirusのエンジンを同時に利用されています。
「HDEController」with SamuraiCloudということで、「HDEController」へのSAMURAI SSO経由のシングルサインオン検証しました。インストールは問題なくでき、あまりにも簡単にできたので、Antivirusなどの他のものも検証しましたが簡単にできました。
クラウド基盤と、SAMURAI CLOUDの他の検証済み製品と一緒に提案できるのがメリットと感じました。
Q.SSOがらみのビジネスは今後展開していくのか?
A.SamuraiSSOベースに、他(自社、他社問わず)の製品と合わせて提供していきたいと考えています。
※発表資料はこちら
4.クラウドビジネス推進部会 報告
部会長 高橋 亮人(株式会社インターファクトリー )
第5回部会を6月28日に実施いたしました。
・メンバーソリューションサイトを盛り上げよう
「メンバーソリューションサイトを盛り上げよう」につきまして、NCWGホームページに紹介サイトのバナー設置済みです。
メーリングリスト(ncwg_all)にて、紹介サイトの掲載募集を行いましたが申込みがありませんでした。SamuraiCloud連携していなければ乗せられないという誤解があったようです。連携しなくても掲載可能なのでご希望の方は是非ご連絡ください。会合や、メーリングリストで継続的に募集いたします。
紹介サイトでは、サムライクラウド連携済みマーク、検証済みIaaSの公表などを行っていく予定です。
日立東日本ソリューションズ 手塚様より震災体験を発表いただきました。
2拠点(仙台、川崎)のデータバックアップにより迅速にデータを復旧できた事例をご紹介いただきました。シンクライアントを使用していたため業務データへのアクセス、在宅勤務が容易であったといった内容です。DRやBCPについて認識を高めることができました。
・協業事例報告
株式会社マキシマイズ渡邊様よりUShareSoftソリューションを利用したOSSのテンプレート化およびサポートの販売企画のご説明をいただきました。
Uforgeオンラインアカウント無償提供いただけるとのことです。
NCWGメンバに対し、UForgeオンラインのアカウントをNCWGメンバーに1社1アカウント無償提供していただくことで進めております。 提供条件として、無償提供可能な形にすることなどあるので、詳細については、サムライクラウド部会と協同で説明会を開催いたします。
・次回部会開催予定
7月25日 17:00~ Joe’sウェブホスティング様会議室(銀座)
を予定しております。
5.サムライクラウド部会 報告
部会長 樋口 尚寿(株式会社オレンジソフト)
第5回部会を6月26日に実施いたしました。株式会社アーク情報システム様 会議室にて開催いたしました。
・OpenAMとSamuraiSSOの連携デモ(サンプルとしてWordPressを利用)
・OpenSocialコンテナのOAuth2.0実装の検証(検証対象コンテナ「infoScoop3.1.0」)
・OpenSocialガジェット間連携のサンプル解説
を実施いたしました。
OpenAMの方が、Shibolethよりも設定がGUIででき簡単でした。ShibolethはXMLをがりがり書かないと設定できません。
今後は、
・他団体との相互接続性検証の検討
・GMOクラウド環境でのオートスケール評価
・Joe’sウェブホスティングのCloudStack環境の評価
を予定しております。
・次回部会開催予定
7月24日(火) 17:00~ アーク情報システム 6F
を予定しております。
テーマは、「ガジェット連携」、「スマートデバイス展開」、「OpenAM」、「アプリのネイティブSAML対応」を予定しております。
6.各種ご紹介
小松 隆行氏(ソフトバンクBB/ソフトバンクテレコム)
OpenID Foundation Japan + 学認 ~ 学生IDを利用したトラストフレームワーク(SITF)~のご紹介
・OpenID 2.0 Authentication についてのご説明
2012年現在、国内ビジネスユースでは意外と普及しています。
・OAuth
ソーシャルウェブ以降のインターネットサービスで爆発的に普及し、OAuthでユーザ認証を行う事例が多発しました(Twitter、Facebookでログインなど)。 OAuth2.0を認証に使うと、車が通れるほどのどでかいセキュリティー・ホールができるという問題があります。
・OpenID Connect
OAuth2.0の拡張仕様です。API利用のアクセストークンとは別のIDトークンで認証管理ですが、まだ仕様がFIXしていません。
・OpenIDファウンデーション・ジャパン
日本国内での「OpenID」関連技術の普及・啓蒙をおこなっています。
・トラストフレームワークとは?
民間企業のIDを民間企業が利用する際の信頼性を担保するための枠組みです。
属性情報が正しく流通し、それが信頼でき、正しい情報であることが担保されれば、ソーシャルウェブの世界にとどまらずビジネスユースでもいろいろなことが実現できそうだと感じています。
米国では、Kantara,OIX(OpenIDFoundationが母体)が政府認定のトラストフレームワークプロバイダーとして認定され、パイロットが実施されています。
OIDF-J トラストフレームワークWGでは、民間分野をつなぐアイデンティティ連携のためのトラストフレームワークの策定、信頼できるアイデンティティ・エコシステム実現のためのユースケースの策定とトライアルサービスの実施を行っています。
具体的には、ポリシーをWGで策定し、トラストフレームワークプロバイダーとして、学認を認定しポリシーの運用検証を行っています。
Q.RPとして参加するのが想定ですか?
A.大手のIDPは限られているので、RPとして参加して学割を使ってのサービスなどを検討してもらえるとよいと思います。
※発表資料はこちら
7.連絡事項
・仙台視察(会合前日)について
日時 2012年9月13日(木)13:00~
仙台駅集合 19:00仙台駅解散予定
移動(バス) 愛子観光バス利用予定
定員 20名程度
費用 2,000円
・9月14日の会合について
テーマ:「サムライクラウドで東北をつなぐ」
日時 : 9月14日 14:00~17:00(予定)
場所 :日立東日本ソリューションズ様 会場
※午前中には仙台企業訪問を設定する予定です。
(開催時間は3時間を想定しております)
・NCWG 情報交換会 in イカセンター開催について
「夏だ、イカだ、喰らうど(クラウド)だ!」
日時:8月2日(木) 19:00~21:00
場所:神楽坂、イカセンターはなれ
会費:6、000円
8.懇親会
会合後の懇親会も大変盛り上がりました。