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第72回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告

『生成AIを知り、クラウドケイパビリティを高める!』をテーマに、ニッポンクラウドワーキンググループ第72回会合を、リアルとオンラインのハイブリッドにて開催いたしました。

テーマ:『生成AIを知り、クラウドケイパビリティを高める!』
日 時:2024年4月19日(金)17:00~19:00
場 所:山王パークタワー 26F会議室(スリーハンズ株式会社提供)
および、オンライン(Zoom)

【司会者のご紹介】
司会 副会長 藤田 浩之

1.開催のご挨拶
副会長 藤田 浩之

みなさん、本日は第72回会合にお集まりいただきありがとうございます。
副会長の藤田です。
まずは、会場をご提供いただいたスリーハンズさんに御礼申し上げます。

ニッポンクラウドワーキンググループの今期のスローガンは、

Beyond the Clouds 24!
~クラウドケイパビリティを高め、次のクラウドビジネスをつかむ!~

です。
ぜひ覚えて帰ってください。

本日は株式会社DataWisdom代表の大場さんに「生成AIの技術から、活用を考える」というタイトルにて、今日の生成AIの根幹をなす学習モデルTransformerについてわかりやすく説明いただきますので、どのようなお話をお聞かせいただけるのか、とても楽しみです。
その後、スリーハンズの奥山さんからも各種ご紹介をいただきます。

2.チップマウンター視察会報告
副会長 藤田 浩之

続いてチップマウンター視察会の報告です。
3月26日にオープンウェーブさんで開催しました。
チップマウンターは電子基板に部品を乗せて、最終的に電子部品を作るものですが、これを事業再生補助金を使って導入をされたとのことです。
まずは、そもそもチップカウンターがどんなものなのか、そして事業再生補助金の申請の具体的なノウハウをお話いただきました。
チップマウンターは、まず基盤上にハンダを塗布した上で、すごく細かい部品をひとつひとつモニターを使って拡大させてパターンに載せていくという装置です。その後、載せたものをそのままだと当然はがれちゃいますので、高温にしてハンダを固めています。
全部で費用が1000万円位かかるそうですが、そのうち700万円が助成されているとのことでした。
また、助成金の方はつなぎ融資を信用金庫に依頼したということでしたが、その申請の起こし方を信金の方から非常に詳しくアドバイスいただけて申請が通ったということでした。

3.部会報告

サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志

サムライクラウド部会の野元です。
ここでは何度もお話させていただいていますが、もともとスタートとしてはSAMLシングルサインオン、ID連携、データ連携といったようなところのアプリケーション連携を目指しています。
ですが、最近はやっぱりそういったものを含めてセキュリティの観点であるゼロトラストの話にだいぶ集約されてきているのかなと思います。今日お話したいのは今度6月28日の会合にてサムライクラウド部会として発表の場をいただけることになりました。
そこでは大きく2つの項目、ひとつは特権ID管理、もうひとつはゼロトラストの中でサブジェクトとリソースに関して、サムライクラウド部会のメンバーおふたりにご登壇いただいて約1時間発表をいたします。
場所は渋谷のGMOグローバルサインホールディングスさんの会場をお借りして発表させていただきますが、非常に深掘りした普段サムライクラウド部会ではこんな議論をしているんだというのを肌で感じていただける内容にいたしますので、皆さんに非常に楽しみにしていただければなと思っております。
次回は来週部会を開催するという予定ですが、新規に参加される方も歓迎しておりますので、ひとつの学びの場、議論の場として使っていただけるようご参加をお待ちしております。

クラウドアプリケーション部会
部会長 尾鷲 彰一

クラウドアプリケーション部会の尾鷲です。
今期のクラウドアプリケーション部会では、時系列予測、自然言語処理、生成AIなどを使ってみて、みなさんが使いやすいように一覧化してまとめる方向で活動しております。
今まで画像の生成AIを2月まで実施し、その後3月からは動画の生成AIの方を実施しており、それとなく作れているような感じなんですけど、例えば街の中を女性が歩いているようなイメージの動画生成となるとまだなかなか無いみたいです。
まだリリースがされていないですが、OpenAI SORAではできるようなのですが、著作権やコンプライアンス的な問題がまだあり公開できないようです。
4月の部会を昨日行いまして、これまでに実施したものを使い直してみると、ずいぶん内容がグレードアップしている感じがあり、生成AIの技術が日々日々進歩してことがよくわかりました。
次回は5月の下旬に開催予定ですのでぜひご参加ください。

クラウドビジネス推進部会
部会長 藤田 浩之

クラウドビジネス推進部会の藤田です。
クラウドビジネス推進部会はこのところクラウドビジネスサロンというものを開催しておりまして、そこではメンバーが気軽かつ積極的に色々話し合えるような場にしたいと思っています。
気軽にということで、クラウドビジネスサロンではお酒を飲みながらテーマに沿って話し合いを行っています。
前回の第17回クラウドビジネスサロンは3月にオンラインで開催しました。
最近はChatGPTなどの生成AIが話題なので取り上げていますが、前回は「ChatGPT+独自データのクラウドビジネスへの活用」ということで、どうやって自分たちが持っているデータを含ませてChatGPTで活用できるかということを話し合いました。
色々な方法がありますが、前回はエンベディングと言われている、データをベクトルデータベースに入れた上で、質問に対してChatGPTが解釈し関連度の高いデータをデータベースから拾って、その結果をさらに生成AIが解釈をして、最終的な結果を出すという仕組みを紹介しました。
次回は5月13日に開催する予定です。
本日大場さんにも色々お聞きしますが、本当に生成AIの情報がどんどん新しくなっていますので、今日の会合もインプットに入れた上で最新の生成AIの動向を見ていこうと思っています。皆さんぜひご参加ください。

※視察、部会報告の資料はこちら

4.ゲスト講演
『生成AIの技術から、活用を考える』
株式会社DataWisdom 代表取締役 大場 智康 氏

本日はお時間いただきましてありがとうございます。DataWisdomの大場と申します。
ニッポンクラウドワーキンググループの皆さん、あとスリーハンズの皆さんこのようなチャンスをいただきましてありがとうございます。
今日は、トランスフォーマーを語ろうということで、全部お伝えしたいなと思っています。
できる限りわかりやすく説明させていただこうと思いますので、ぜひおつき合いいただけたらと思っております。
皆さんも色々携わられていると思いますので、ある程度は知識をお持ちかと思いますが、どれだけ進歩のスピードが早いのかということをできる限り時間軸を入れてお話ができればと思っています。
もうAIじゃないAGIだと、20年後に向けてASIも来るぞという話もあります。
20年後には人間対猿じゃなくて人間対金魚になっちゃうぞっていうのを言っています。

~ここからYoutube動画~
まだ人間の方が賢いと言いたい人がいるかもしれない。でも10000倍の世界になるともうもはや議論の余地はないと。
10000倍って何だ。人間対猿じゃなくて人間対金魚なんです。
金魚のニューロンは人間の1万分の1なんです。
その知能が何倍ぐらい強いか弱いか、その要因はふたつです。ハードウェアとソフトウェア、ハードウェア=チップなんです。
ハードウェア=ニューロンなんです。
このニューロンが10000倍の差があると、ABCを教えたって無理なんです。
人間対ASIの世界は、AGIを超えて1万倍になった世界はもはやAGIとも呼ばない。
ASI=アーティフィシャルスーパーインテリジェンス
つまり10000倍の差がある世界が来るということですね。
もはや無駄な抵抗はやめようというぐらい議論のない世界がやってくる、しかもそれが20年以内に来ますよということを僕は今断言しているわけです。
~ここまでYoutube動画~

我々はですね本当にすごいチャンスに、40億年に1度のチャンスに出くわしたと。今回のタイミングは脳みその革命なんじゃないかというふうに思っています。

~ここからYoutube動画~
そして新しい世界、新しい人類の未来をAGIとともに、彼らは敵ではないんです。
活用するのか取り残されるのか。
金魚になりたいのか、なりたくないのか、と。
ニッポンよ目覚めよと。
なんで禁止するんだと、なんで使ってないんだと、
我が社よ目覚めよと、何で我が社は禁止しているんだっけ、何で活用していなかったんだっけ、私自身よ目覚めよと、
このままじゃ金魚になるぞと
目覚めるのか目覚めないのか、自分自身次第だと思うんですね。
~ここまでYoutube動画~

ということで私自身も目覚めたいなと思ってやっておりますが、皆さんも何かいろいろとご活用されているようですので、できる限りデモもお見せしようと思っています。
ここにある写真をお借りして、こんな方にもご挨拶をいただきましたというものを作ってきました。ちょっと動かしてみます。

~ここから生成動画~
参加者の皆様へ
本日クラウドビジネス推進部会にて、重要な生成AIの技術から活用を考えるセミナーを開催いたします。
この集いは、AI技術の基本からそのビジネス応用、クラウド技術の重要性に至るまでを深く掘り下げる貴重な機会です。
理学博士であり、株式会社DataWisdom代表取締役の大場智康氏の知見を共有する場となります。クラウドビジネスの新たな可能性を探求していきます。
皆様の積極的なご参加、ご発言お待ちしております。
~ここまで生成動画~

ということで、言葉はもちろん全部生成AIに作ってもらいましたが、画像も生成AIに作ってもらいました。

実はもうそういった時代になっていまして、私が読み上げて、コンピューターに入れて、声のクローンが作られます。
こういったものの元にあるのが、トランスフォーマーということでして、そのトランスフォーマーをちょっと見ていきたいと思います。
トランスフォーマーのうちの文字に関しての出力形態をChatGPTと言っています。
皆さん、GとPとTはご存知ですよね。
G=Generative
P=Pre-trained
T=Transformer
今日は、このGとPとTを説明させていただきます。
生成AIについて我々のとらえ方としては以下です。
・ちょっと前に話したことは忘れる
・事前に学習したことは何でも知っている(Pre-trained)
・コンピューターと電力があって
・正しい質問を行う
・ちょっと利用料を払う
・文句も言わずに頑張って働いてくれる
自分でデータを作るような科学者ではないですが、実際に聞かれたことに対して自分なりに回答するというようなものです。
今日はこれをご説明したいというふうに思っていまして、このメインのところがTransformerということです。
発展の歴史は3.5と言われるものが22年の3月ごろに出まして、その1年後にはですね4がリリースされました。
23年の11月には、Turboも出ているということでどんどん進化をしているんですが、進化の程度を比較するため左側が3.5、右側が4です。
明らかに大きさが違うのがわかると思いますが、大体小学生と大学生ぐらいの違いです。
ここに書かれているパラメーター、これをどんなふうなパラメーターにしたらよいのか、どれぐらい学習させたらいいのかっていうのを、みんなしのぎを削っています。
記憶力については3.5の方が8000単語ぐらいで4の方が64000単語。
文字の制御は、2000文字ぐらいだったのが25000文字ぐらいになってきていますが、このあたりの文字数を超えたら忘れてくれます。
なので、ここまでのところでどういうふうにプロンプトを制御しているのかというのがChatGPTです。
電力についても国際エネルギー機関での試算だと、データ流通量の急増から世界のデータセンターの電力消費量は、2026年に2022年の2.2倍である、1000テラワット/hぐらい使われてしまうということになるそうです。
昔からGoogle検索するとお湯が沸くと言われていましたが、OpenAI社のChatGPT1リクエストでは。Google検索の10倍である2.9ワット/hを使うそうです。
2.9ワット/hは水30ccを20度から100度にするエネルギー量だそうです。これぐらい今電力が必要になって、我々は電力の制御もしていかないといけないということです。
次はハルシネーションについて、2023年5月には弁護士が事例を持ってったらそれが生成AIを使ったもので実在しない判例であったのですが、2023年9月には、3年間で17人の医師が見つけられなかった少年の痛みの原因をChatGPTが特定できたということで、使い方を含めて我々の知見が上がってきています。
ただ、使い方を間違うとハルシネーションしちゃうというのが生成AIです。
それを支えているTransformerということでして、2017年のGoogleが出した”Attention Is All You Need”という自然言語処理に関する論文で登場しますが、「Attention」という仕組みが認知機能を模したモデルとしては非常に優秀なんじゃないかなと勝手に私は思っています。
なぜそんなに重要なものをGoogleが発表したかというと、2017年には誰も知らなかったことが現在起きてしまっているんです。
「ラーメン 秋葉原」と「秋葉原 ラーメン」を検索したときに実は検索結果が違うのを知っていますか。
実はこの順番を入れ替えたときに、どういうものを出すべきか、このこと自体を最適化するのが元々はTransformerだったんです。
なので、「ラーメン 秋葉原」と「秋葉原 ラーメン」の検索で結果が違うことがTransformerの目的意味だったんです。
なので、Googleはどうせ使えないでしょと思っていたんですね。
それが大規模言語モデルにおける創発的能力において、eの22乗回くらい勉強をするとカラス、人間がちょうどeの24乗回くらい勉強すると、
大体eの3乗は20なので、今これ計算すると256億ぐらいの回数計算をすると人間になっているということです。
今ちょうど人間と生成AIへの学習量が同じぐらいになってきていて、ここから先10年か20年間の間に1万倍ぐらいまで学習できるだろうというふうなことを今予測しているわけで、そうなると生成AIにはもう太刀打ちできないということです。
実はですね、この過程で大規模言語モデルにおける創発的能力獲得として、学習を非常にさせると人間かのようにしゃべれるようになるということがわかりました。
もうひとつAIの進化で、2017年に話をさせていただいた時はディープラーニングや機械学習とか言っていましたが、その中に生成AI(Transformer)が入っています。
皆さんも過去の経験や自分なりの活動を学習し、次に何か行動しようと思ったものに対して、その学習結果をもとに自分自身で予測もしくは自分自身の行動制御をしていきますが、これはコンピューターも全く同じであり、いわゆるニューロンです。
これが深くなったりするとまさにディープラーニングなので、いろいろなことが理解ができて、要するに複雑にすればするほどいろいろ複雑なもの自体が学べるということでディープラーニングというのが行われました。こういった仕組み自体を全部いいとこどりをしているのがTransformerです。
実は1991年にわかっていたことなんですが、購買消失問題ということがあって、余りに学習の深さが深くなったりすると、学習しなかった結果と同じになってしまいます。
次に2017年に出たGoogleの論文を見ていきますが、計算スピードを上げるために、ベクトルを使っています。そのことで計算スピードが上がり、ベクトルコンピューターはいろいろな大規模な解析もしくはデータ、データの計算に利用できます。
Transformerの中身はすべて数字です。その中身にですね、分解する方法がここに書いてあるAttentionというものです。
このAttentionが人間の物事のとらえ方自体をよくアルゴリズムに置き直している、そういった仕組みだと思っています。
「私は技術者です」という文章を分解していきます。実際中身はトークンというものになっているんですけども、そして1個1個の単語に関してすべて学習させていきます。
すべての単語に注目して、かつそのすべての単語間の関係自体も見るようなことの情報を学習させているんです。
そういったもの自体をどんどんどんどん別個に学習できる仕組みになっていて、それがマルチヘッドのマルチという意味です。
検索エンジンのこと考えると、どういう順番だと、次にどんなもの自体が出てきたらばわかりやすいのか、もしくは次はどんなものを人間が想像しているのか、っていうこと自体の技術が元々だったんです。それが何と学習をたくさんさせすぎると、あたかも人間になったかのようにお話ができるような能力を獲得してしまうというもの自体を計算できる状態になっています。
英語の並びも同じように学習させるので、分解してこんなような並びがいいんじゃないのというもの自体を生成してくれるんです。
つまり何語か入れたならば、その後ろは多分こういう言葉が続いたら、
皆さんハッピーでしょ、多分こういう言葉が続くのではという、勝手な続きを予想している、だからGenerativeなんです。
つまり順番に並んだ言葉に対して、次の言葉に来たら、あなたたちハッピーでしょ。検索エンジンで言えば「秋葉原 ラーメン」って並んだらこんな記事来たらラッキーなんじゃないのっていう技術がTransformerなんです。
ここまで来ると次にマルチモーダルというのがわかります。
つまり、どっかの音に注目して、前後の音がどういうふうになっていたらいいかっていうのを入れられれば、どういうふうな形で音を関係性づけるか。この画像の隣に何が来ていたらいいのかっていうことを画像も入れられるようになれば、つまり言葉を画像に翻訳することができているんです。
Transformerの特徴とその結果は、すべての情報が同一次元になっているんで、情報の扱いが楽です。この情報の扱いが楽っていうところで世界中の企業がしのぎを削っているわけです。
ベクトル計算なので、計算スピードがものすごく上がります。つまり、お金をかけることで大手企業が鈍器で殴る感じで勝負ができます。
つまり、データの次に何のデータが並ぶかっていうのをジェネレートしてくれる仕組み自体がTransformerです。
この生成AI自体をどう作るかっていうので今大手が戦っているんですが、我々の場所も残しておいてくれています。
つまりこの出力自体をファインチューニングっていう形でうまくまとめてくれたりするっていう部分と、もう一つ、プロンプトの指示です。
そして我々の戦う場所はプロントだと思っています。
つまりどういった形で生成AI自体に我々の思った指示をして、生成AI自体に我々が思っている結果を出させるか、このことに特化すべきで、最近のバズワードで言うと「プロンプトチェーン」というふうに言っていたりします。
我々はですね、あたかも生成AIをプログラミング言語からのように使ってこの生成AI自体をうまく使う。生成AIに飲み込まれないために、いかにプロンプトを使っていくかということです。
生成AIをうまく使うためには失礼ながら人間に指示をするのと一緒です。
基本的には指示を明確にします。それと入力情報。そしてコンテンツとしての予備知識ですね。最後にアウトプットとしての指示をきちんと行う。

いま実施したデモでは、動画の内容について「アップルの画面の構造教えてください」というメール送ると、この内容自体を、プロンプトチェーンが咀嚼して、ここから見たら回答があることを回答します。
我々はこういったプロンプトチェーンでの勝負に負けないためにまとめてみました。

生成AIは一般的なデータに関しては、もう我々が勝てなくなります。現場側の話と経営側の話は若干残りますが、それ以外の部分の多くは生成AIがとっていきます。
かつ自社のオリジナルデータを持っていなければ駄目です。
また物理的なところであえば良いのかなあと思っていたんですが、つい1週間か2週間前にOpenAI社からロボットを制御するプロモーションビデオが出てしまいました。

最後に、我々DataWisdom社はこういったプラットフォームを用意しています。ぜひ皆さん方とご一緒したい。
先ほど言っていました、プロンプト自体を全部取っておける、プロンプトチェーンの仕組み自体がこの中にも入っています。
しかも、今までと異なりRDBではなくベクトルDBが世の中出回っております。
例えば本を読みたい時どうしますか。確かあの本のあそこに書いてあったよなと思って前後を見ますが、この前後を見るのはRDBです。
そこら辺に書いてあったなと思って探すのはベクターDBです。つまり人間の活動自体がもうこの中には取り込まれています。
この中では多階層タギングという仕組み自体に特許を出しています。
大量にあるもの自体のデータを1度に読み込めません。なので、事前に学習データを抽象化した形、もしくは検索したい形で、知識の概念の山みたいなもの自体を大量に用意して、ベクトルDBで大体当たりをつけたらば前後RDBで検索して、こんなようなプラットフォームが今でき上がっています。
これを皆さんのシステムに繋いだりしたいと思いませんか。
もう一つトライしているのが、言語をもとにプログラミングができるプラットフォームです。
作りたいもの自体の要求を要件に落とし、要件から基本設計や詳細設計ぐらいまでを生成AIにやらせた上で、その中のプログラミングコードを描き、テストデータを吐き出し、テストコードを吐き出して、コードのチェック単体テスト。総合の結合テストみたいなものまで一気通貫で出来るものにならないかと、6月のリリースを目標としています。
本日はありがとうございました。

Q:今後プロンプトの領域での競争がどのように進化するか、競争力になっていくかについて教えて下さい。
A:自分たちだけのデータや自分たちだけの情報、自分たちの活動としてのデータベースを持っているということ自体が差別化の要因になっていく、つまり一般的なデータではもう差別化できないと考えています。

Q:元々のTransformerからBERT、ChatGPTと仕組み自体の新しい技術が加わってきたのか、それとも使い方が変わって、新しい使い方が付け加えられたというのがどっちなのでしょうか。
A:当社の話では多分、大規模でやってみたらなんか起こるんじゃないかって話があってやっていたんだと思います。そうしたらすごいことが起こるぞということがわかったというのが結果だと考えています。

Q:BERTとChatGPTというのは、もうChatGPTが置き換わってしまうのか。それとも、両方とも目的によって使い分けられていくのか教えてください。
A:今後どうなっていくかについてはどういうデータを学習させるか、また電力も含めたトータルのバランスとしてどういうふうなLLM、スモールなエンジンを作っていくかということで差別化が出るのではないかと思います。

Q:独自データ自体はどういう形式で持てばよいのか教えてください。A:データの形式について、今は基本的に生成AIって今までの数値データではなくテキストデータです。またデータ自身が他の会社が持たれてないデータを貯めておいてもらえるととても嬉しいです。将来的には画像データなども出てくるかと思いますが、その画像の中に何があるかや、画像自体の情報自体をどう引っ張ってくるかというふうになると思います。

Q:ChatGPTや大規模言語モデルでは著作権の問題が出てきますが、その特定のことだけ忘れるっていうようなことが実現可能なのか教えて下さい。
A:一応忘却の研究はなされています。ある程度学習したもの自体忘れないと、昔の言葉に引きずられてしまうので、ちょうどその研究が始まったぐらいです。先ほどのディープラーニングみたいなシナプスの話があるんだとすると、特定の線を切ってしまえばすぐに忘れます。しかし現時点では特定なものをうまく忘れさせるのは非常に難しいと思っています。

※発表資料はこちら

5.スリーハンズ社からの発表
①『スリーハンズと歩む一歩先のマネージドサービス』
スリーハンズ株式会社 奥山 大 氏

■スリーハンズのご紹介
弊社はサーバのメンテナンス、運用、開発を主な事業としており、その他にもクリエイティブ(コンテンツ企画、制作、デザイン)等、多方面の事業を展開しています。
ウェブサイト系が多いですが業務システムも長年経験していますので、どの領域でも対応できるよう布陣を整えています。
また、関連会社のMOST株式会社、株式会社DataWisdomとは互いに事業を補完するような形で立ち回らせていただいております。

■スリーハンズのフルマネージドサービスのご紹介
マネージドサービスという言葉自体はかなり浸透していますが、弊社がこのサービスを提供し始めた頃はサーバーの運用保守とかの部分を丸投げしてもらって、あとは弊社で丸々面倒をみるということマネージドサービスと呼ばせていただいておりました。サービスだけ利用して裏側は全部任せるよという意味合いとしては基本的には現在も変わっていないとは思いますが、弊社は部分的に人で行っているところが差なのかなと思っています。
フルマネージドサービスのレベル感は各社で多少バラつきがあり、それぞれで定義されておられると思いますが、使いたい機能が使えてはじめてシステムとして役に立つものだと考えていますので、お客様の開発された開発物(アプリケーション)まで面倒を見させていただくというのが我々のフルマネージドサービスです。例えばサーバーレス環境だったとしてもお客様のアプリケーションに対しても我々の工夫で監視をして問題が起きた時にその切り分けをしたり、適切なエスカレーション先にご報告を上げる。そういったことが我々の目標とするフルマネージドサービスです。

■サービス紹介:スリーハンズのマネージドクラウド
マネージドサービスのフルバージョンとしてIaaSサービスとして仮想サーバを提供させていただいているものとなります。また最近はAWSなどインフラ指定の案件も多々ございますが、我々の知見はどのようなインフラでも通用する自信をもっていますので、弊社のフルマネージドサービスをAWS、FJcloud、OCIなど色々なインフラでご提供することができます。
IaCマネージドの実例のご紹介となりますが、創業当時から自動化を20数年推し進めておりまして、IaCならスリーハンズと自信をもって言えるくらい多方面に実績があり、CloudFormation,Ansible,Terraform,HEATなどそういったもので、高速デプロイ・システムの自動化・CI/CDなど実践的な運用・保守サポートを実現しています。
AWSではCloudFormationだけでなくCDKにトライしており、CDKでは結構プログラマブルなコードが書けたりするので、既存のインフラをお持ちであったりリニューアルを機に高度化して管理したいというようなご相談があればぜひお声がけください。
FJcloudの場合はHeatをベースにしてOSレイヤをAnsibleにするなど組み合わせによって自動化する実績がありますし、OCIではベースのインフラのところはTerraformとOSレイヤにAnsibleを使っており、Terraformも抽象化して分岐を持たせたりなど凝ったことをやっています。もちろんOracle Databaseの知見もありますので、Oracle DBを動かすならOCIが良いとおもっているけど管理画面などはちょっと使いにくいと考えていらっしゃる方はぜひ弊社にお任せください。

■まとめ:スリーハンズの強み
①インフラ/クラウドベンダーを問わずにシステム設計・構築・運用・監視を提供できます。

②Ansible等の自動化ツール、CLI/APIの活用など、工夫をおこなって効率的な運用を行うことを得意としています。システム運用に係るコストや、最適なサイジングなど豊富な運用経験を基に高効率な運用・監視体制を提供します。

③数々のシステム運用経験を基に、ブラックボックス化してしまったシステム等、難易度の高いシステムであっても、解析・手順化し、システム全体を効率化するお手伝いができます。

色々工夫するのが昔から好きでやってきているので、今まで取り組んだことがない分野でも積極的にご一緒にやらせていただくスタイルであれば我々の実力が発揮できると自信を持っていますし、AI+マネージドの道を模索し、まだ具体的に形にはできていませんが生成AIをつかって環境構築までできてしまうようなことなど、そういったことを企画段階・テスト段階ですけど取り組んでいるところです。
IaaSベンダーの皆様、IaaSベンダーのパートナーの皆様、フルスタックのフルマネージドサービスやAI技術を提供できるスリーハンズと一緒にビジネスを拡大しましょう。

※発表資料はこちら

②『ニュース記事まとめ自動投稿サービス yen.jp のご紹介』
3hands×DataWisdom
株式会社DataWisdom 代表取締役 大場 智康 氏

先の発表でプロンプトチェーンと言っていたものの一つの具体的な例として「yen.jp」をご紹介させていただきます。これは100%完全自動運営のサイトですので、セットした後は勝手に記事を書いてくれるし、SNSにも連携してくれます。何をやっているかといいますと、プロンプト自体を設計・保存します。実際にはお客様にページを用意してもらいますが、「yen.jp」をお借りしてそこに情報をアップしています。

各種設定について、ここが生成AIのプロンプトチェーンの凄いところですが、以下のようなことを好きなように選んで設定することで、お客様のサイトに定期的にアップしてくれるようなことを実現できます。

・どのサイトから
・どのキーワードで
・どういう目的の編集者で
・どういう編集方針
・どのような言語で
・どういうタイミングで
・どのくらいの文字数で
・事前の確認をする/しない

今回はウェブサイトを例に出しましたが、システム開発の裏のところに生成AIの機能を入れたいということがあればそういったことも可能ですので、連携のチャンスがあるんじゃないかと思っています。
もう少し凝ったことも可能で、「yen.jp」についてはSNSバズらせ企画として、これからドル円レートがどうなっていくかという予測サイトにしてみたいと思っていまして、SNS上で「yen.jp」宛に呟いていただくと毎日情報を情報収集して、当たった人をランキング上位という形でホームページで紹介するという活動を100%自動でやってみようというデモサイトでございますので、一度サイトをみていただけたらうれしいです。

弊社のサービスは以下のような流れになっています。

(1)プロト解析
貴社データ、関連データを使い、適応できる範囲を決めるためのプロト解析を行います。
業務手順のヒアリングを行います。

(2)プロンプト確定
データ量を増やし、最終的な導入形式を決めます。
※必要に応じてシステム開発もご相談ください。

(3)システム利用
月々の利用料でお使いいただけます。
プロンプトの軽微な修正、生成AI利用料、その他API利用料を含みます。
※当初予定より利用料が増加した場合は、料金改定をお願いしております。

スケジュール感(前提込みの最短)としては(1)のプロト開発に1ヵ月で、前提として要求が確定していて、電子データがある、要件・出力イメージがあるなどです。
(2)のプロンプト確定は2週間程度で、前提としてAPI経由で出力の受容、出力形式・出力先が確定(基本Json形式)、画面は顧客企業が作成。といった具合です。
是非みなさまからのご連絡をお待ちしております。

Q:アプリケーションレイヤーまでお任せできるということですが、どういった事業、例えば物流系のシステムが得意とか金融・決済系が得意、規模はどの程度が得意などの情報があれば教えてください。
A:ウェブがからむ領域が多いです。官公庁も多く経験を積ませていただいたので大き目のシステムや47都道府県に拠点が散らばっているようなシステムの実績もありますので、できない場合でもできないなりのご提案もセットで対応しています。

Q:システムを使っていく中でアプリケーションの改修をしたいという要望にも対応するのでしょうか。
A:運用ではなく開発というところのお見積りになりますが、OSのバージョンアップなども可能です。
また、簡単なバグ対応などはベストエフォートになりますが運用の範囲内で対応することもあります。

6.会長からの総括
会長 小堀吉伸

4月の会合はNCWG設立以来13年間コロナ禍以外はずっとご支援を頂いています。スリーハンズさんありがとうございます。
AIのお話はあまりに広く深い話ですが、ニッポンクラウドワーキンググループはテクニカルな集まりというのがベースですので、皆さんは持ち帰って深堀りしたり社内で共有するなどしてほしいと思います。
NCWGの活動も5月にさくらインターネットさんのセミナー、6月の会合をGMOグローバルサイン・ホールディングスさんにご協力いただき開催を予定しておりますので皆さん是非ご参加ください。

7.懇親会

恒例の懇親会も大いに盛り上がりました。
ご参加された皆さん、お疲れ様でした。

【NCWG実行委員 報告書作成者】
大澤 武史(株式会社ブライエ)
横手 広樹(株式会社ブライエ)


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