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NCWG設立六周年 年度報告会・特別講演会


「六周年報告会、特別講演会・パーティ」は、多くの方々の温かいご支援により盛況のうちに開催することが出来ました。
さらに、みなさまから心のこもったお祝いの言葉をいただき重ねて深く御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

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【テーマ】「AIの活用でクラウドビジネスの可能性を広げる」
【日 時】2017年11月8日(水)16:00~21:00
【会 場】関東ITソフトウェア健保会館・会議室(大久保)
【参加者】メンバー、協賛各社、関係者の方々および一般の方々を含めて100名以上


【司会者のご紹介】
実行委員 井口 和彦(株式会社ドヴァ)

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<設立六周年 年度報告会・特別講演会・パーティ開催概要>

【開催のご挨拶】 
会長 小堀 吉伸

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NCWG設立六周年年度報告会・特別講演会にご参加いただき、ありがとうございます。
NCWGは活動開始から7年目になりました。2018年度も、会長は私、副会長は藤田さんと野元さん、事務局は尾鷲さんで活動して参ります。メンバー、協賛企業、サポーターの皆さんも、引き続きご参加ください。よろしくお願いいたします。

<第一部> NCWG活動報告及び本年度の活動計画
【NCWG 2017年度活動報告および2018年度活動計画】
会長 小堀 吉伸

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私達は、Nifty Cloud Working Groupとして2010年からスタートしましたが、2011年11月からニュートラルな立場でNippon Cloud Working Groupとなり、日本から発出できるクラウドビジネスモデル『サムライクラウド』を目指して活動しています。

2017年度は『ムスビ(結)で実を創る!』をスローガンに、第41~47回まで7回の会合を開催し、部会も4部会で活動して参りました。また、NCWG支援セミナーも、協賛企業のサービスやプロダクトを紹介し広く会員に知ってもらうために実施し、他団体のJAIPA、OpenStack Days Tokyo 2017、JASIPAなどにも後援いたしました。

2018年度のグランドテーマは「Beyond the Clouds!」、スローガンは『ムスビ(結)で実を拡げる!』です。そして活動方針は、日本から発出するクラウドビジネスモデル(サムライクラウド)の創発の手助けとなるように活動して参ります。

その他、2018年度の役員、監事、組織、実行委員会、活動概要については資料をご覧ください。

【サムライクラウド部会活動報告及び活動計画】
部会長 野元 恒志

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【クラウドアプリケーション部会活動報告及び活動計画】
部会長 尾鷲 彰一

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【クラウドビジネス推進部会活動報告及び活動計画】
部会長 藤田 浩之

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【クラウドサービス部会活動報告及び活動計画】
部会長 小堀 吉伸

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※各部会の活動報告及び活動計画の内容は、こちらの資料をご覧ください。

<第二部> 設立六周年 特別講演会 「人工知能AIの現状と今後の方向性」
人工知能AIの現状と今後の方向性について
国立情報学研究所 教授
総合研究大学院大学 教授
東京工業大学 特定教授

      山田 誠二氏
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人工知能AIの現状と今後の方向性をテーマにお話しですが、現状では「サービスがたくさんあるが誤解も多い」です。

AIはここ数年の技術ではなく、60年以上前から研究されています。

ガートナージャパン(2017)のAIの現状を元にお話しすると、
過度な期待(バズワードとして盛り上がり)→幻滅→啓蒙活動→安定期
という単語の注目度流れがある中で、IoTは下がり始め(幻滅期に入りつつある)、ブロックチェーンと人工知能が過度な期待の真っただ中と言えます。

そもそも人工知能についてですが、人工知能は人によって解釈が色々ありますが「(人間並みの)知的な処理をコンピュータ上に実現する」でだいたい万人の意図するものになるのではないでしょうか。

その中でも、強いAIと弱いAIがあり、流れとしてはアトムのような強いAIから弱いAIに移っていってる印象です。
私は弱いAIを中心に活動してきました。

最近は強いAIがまた盛り上がってきました。
それに伴ってシンギュラリティなどで仕事がなくなるという話も出てきました。
AIの技術には、一次二次と三次の時代があります。

第一次ではパーセプトロンが流行りました。

パーセプトロンは分類/判別を行います。
しかし線形分類しか対応できないと数学的に証明され、すぐに熱が冷めてしまいました。

第二次は記号処理・論理で実現しようとしました。
こちらは三段論法(if~then)の積み重ねです。
当時は業界のエキスパートから、if~thenを聞き出すナレッジエンジニアリングという仕事もあったといわれています。
エキスパートシステムとも呼ばれます。
たとえば、世界で5人しかいない医術を、たくさんの人に適用するにはということで実施しようとしました。
しかし、実際には論理を吸い出すことは難しいことでした。
例として、「人に知っている人全員教えて」と言っても、初めから全員を洗い出すのは難しく後から「この人も」と出てきます。
それは無意識やっていることが多いと分かったということでした。

二次と三次は1980年から2010年まで冬の時代があります。
三次は非常に流行りました。
それはディープラーニングがけん引しています。
大手企業の応用事例からアメリカで流行り、それが日本でも流行った状態といえます。

訓練データ(ビッグデータ)とマシンパワーのアップで昔できなかったことができるようになったことが要因と言えます。

ディープラーニングはあくまでAIの一部です。
ディープラーニング=AIという間違った認識があります。

ニューラルネットワークは80年代は反目されましたが、ディープラーニングによって復活した形です。

機械学習とは、教師あり学習、半教師あり学習、トランスダクティブ学習など学習がたくさん種類があります。

よく使われるのは強化学習で、「無限回の学習すると、最適化されて、正しい答えが返る」といわれています。
実際には数10万回でだいたい正しい答えを得られるといった状況です。

訓練データ(ラベル付きデータ)を元に学習する場合、そのラベルは人間が作ります。
10万データ作れるのか?という問題がありますが、アメリカやインドで10セントでデータを分類するサービスがあります。

学習は多次元ベクトルを基に行います。(画像などはこれに当たる)
テキストも、多次元ベクトルに変換することで学習できます。

例えば、画僧はn次元ベクトル上に点に当たり、それらを分類した線が判別関数になります。

学習問題の次は最適化問題に変換して解きます。
この時に物理の近似計算を用いることができます。

例としてSVMサポートベクターマシンというものがあります。
「各点の中央に線を引くのが正しい」というのがサポートベクターの理論です。

こういったアルゴリズムはたくさんあり、「何かでダメなら別のアルゴリズムを使ってみる」のも良いかもしれません。
ニューラルネットワークとは、脳を再現しています。

脳はシナプスが多いと電気を通しやすいという特徴があり、その電機のつながりが計算ととらえる方法です。

ニューラルネットワークには、input layer→hidden→output layerというレイヤーが存在します。

現在ではhiddenが120層から150層が普通ですが、ディープラーニングはこの結果を6層から10層重ねます。
それ結果がシナプス結合の重みづけ表し、学習した結果となりますが、可読性はありません。

ディープラーニングでは脳の視覚野V1~V5を模倣した福島先生がネオコグニトロンとして発明したものを原型としているといわれています。

一般物体認識、テレビゲームの学習DQN、AlphaGOなどでディープラーニングは成功しました。

一般物体認識でコンペがあって、その精度(エラー率)が20数パーセントで停滞したところ、いきなり10%減らしたがディープラーニングでした。

ディープラーニングは、基本的に画像を対象にすると強いです。

 

ディープラーニングにも不得手なことがあります。

運用上としては、パラメータが数億あって、それを管理するサーバが必要です。
さらに可読性の問題でパラメータの正しさを解析できないことが大きな問題です。

ただ、すぐ始められるようになったことは確かです。

一般に「監査は苦手、会計は得意」といわれます。

メールの監査などは得意かもしれません。

また、骨格抽出は苦手といわれています。
他には、常識的な推論も苦手です。

MS Tayでは学習に忠実なので悪意ある勉強もできてしまう事件がありました。
対面/対人的な処理→TPOをわきまえたアウトプットは苦手です。

しかし、骨格抽出は、最近できるものが出てきました。
技術の進歩による苦手の克服はあります。

常識は扱えるのかについては、それらの情報をすべて入力しなければならないので、かなり難しいのが現状です。
ディープラーニングでも高確信度で間違うことがあります。
90数%の確信をもって間違った画像抽出する事例があります。
ディープラーニングは、やはり人間の認識とは違うし、間違うときは間違うということです。

DARPAロボティクスチャレンジというロボットのイベントでは、人間がすぐできる動作はものすごく遅いです。
車に乗ったりは、ドアノブの認識なども必要になっているからです。

テスラ車の最初の事故は、次のような理由から発生しました。
・カメラがホワイトアウトした
・突然の障害物に対応できなかった
・強いAIがマニュアル走行に移行ができなかった
AIが広がっていく中で有望な分野についてですが、まず、「これから仕事がなくなる」というのは嘘です。
人間とAIが一緒に仕事をするのが当たり前になります。

医療とヘルケアの分野では、画像解析が有望です。
人間では見落としすることがあるところ気づけますし、24時間稼働可能です。
その結果、高需要となります。

これからは「AIで代替できるのか?」という観点が、労働の定義に必要と考えています。
一般的には「クリエイティブな仕事はなくならない」といわれていますが、私は懐疑的です。
「クリエイティブなものというのは過去のものの組み合わせ」という考えがあるためです。

その点、コンビニ店員は30以上の作業の複合だから逆になくならない仕事ととらえています。

Amazonのピッキングロボット開発はとても難しいです。
現在、ピッキングロボットのコンペを行っているとのことです。

結論としては、社会はAIと一緒に仕事をする形に今後変化していくと考えています。

今後はAIリテラシーが必要になります。

一つの例として、AIと人間のペアでチェスをする競技を、AIに負けたチェスの元チャンピオンのカスパロフが提言しています。

飛行機の副操縦士としてのAIも研究中です。
バクスターというAI搭載のロボはアメリカの工場ですでに導入が進んでいます。

商品推薦エージェントPRVAというサービスがあります。
40代男性はこちらに懐疑的ですが、女性は受け入れている傾向が見受けられます。
このサービスの中では、感情表現(キュートジェスチャー)も重要というのが分かってきました。

 

Q1.AIの出した答えが間違っていた場合、その原因を探し出すことは難しいとのことでしたが、方法は全くないのでしょうか?

A1.私は原因を特定できたというのは聞いたことがありません。
ただ、某スタートアップではできるというお話は聞いたことがあります。
入力層の学習を別で行い単純化をすることで、原因と結果をわかりやすくするアプローチとのことです。

 

Q2.日本の企業に期待することは何ですか?

A2.アプリケーションにAIを使って頂きたい。
そして使って出てきた課題をアカデミックな場にフィードバックして頂きたい。
そういった場としてAIの全国大会も実施されているので、参加して頂きたい。

 

Q3.学習のためにGPUを使うとのことことですが、GPUのクラウドサービス化はどう考えでしょうか?

A3.GPU単体のスペックというより、サーバーのスペックの向上を提供すると考えた方が良いのではないでしょうか。
エッジコンピューティングという考えもあります。
例えば、Arduinoのような小さな計算機をたくさん使うという考え方です。

 

Q4.苦手分野をチャレンジするにはいくつか方法がありますが、AIの分野ではどんな打開の方法が考えられますか?

A4.基本的に人海戦術のような力業は通用しないと考えています。
ハード的な革新として量子コンピュータの存在は、要件毎にハードを作る必要がある状況はネックですが、少し期待しています。
他には天才エンジニアが現れて革新的な数式を発明するという、アルゴリズムの革新ということが考えられます。

 

Q5.「IBM Watsonはコグニティブ・コンピューティング・システムである」とのことなのですが、コグニティブとは何ですか?

A5.日本IBMに「コグニティブ」とは何か問い合わせてみましたが、返答はありませんでした。
人間との協調を推し出しているようですが、AIとの違いは判りませんでした。

 

Q6.IBM Watson無償化による影響は何か考えられますか?

A6.Watsonの無償利用枠が広がるというお話だったとおもいます。
以前、音声認識を色々なAIで試したところ、NAOが最も優秀でした。
WatsonとNAOやGoogleなど他の企業との差が埋まっていく思います。
そのため、Watsonの無償利用枠が広がることは良いことだと思います。

 

講演会閉会のご挨拶
野元 恒志
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皆さん、楽しいお話をしていただいた山田先生へ再度拍手をお願いいたします。
山田先生のお話は、格式ばった難しいものではなく、聞きやすい話され方で歴史から学べて良かったと感じています。

学習モデルを作れると売りにした会社があったのでもっと産学連携を推し進めていったら良いのにと思うところがありました。

2019年度もNCWGの参画企業は増えていくと思います。
NCWGの場が同窓会のような形になることも良いと思っています。
我々は場を作っていきます。

来年度もよろしくお願いします。

司会者 ご挨拶
井口 和彦

先日東京モーターショーを見に行きましたがその時のキャッチフレーズが
「BEYOND THE MOTOR」
でした。

NCWGもクラウドで世界を動かそう!ということで来年もよろしくお願いいたします。

<第三部>設立六周年パーティ

【司会者のご紹介】
実行委員 小崎 史貴(JIG-SAW株式会社)

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第三部では、関係団体、ご協賛の方々にご挨拶を頂き、大いに盛り上がりました。
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【NCWG実行委員 報告書作成者】
宮原 哲也(株式会社アルティネット)
鈴木 淳史(株式会社オープンウェーブ)


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