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第58回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告


『衛星測位を利用した時空間情報でクラウドビジネスを活かす!』をテーマに、ニッポンクラウドワーキンググループ第58回会合を開催いたしました。

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【テーマ】『衛星測位を利用した時空間情報でクラウドビジネスを活かす!』
【日 時】2019年7月11日(木)17:00~19:00
【会 場】富士通株式会社 セミナールーム(浜松町 世界貿易センタービル)
【参加者】メンバー、協賛各社および関係者の方々を含めて50名

【司会者のご紹介】
実行委員 大澤 武史(株式会社クリエイトラボ)

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1.開催のご挨拶
NCWG副会長 藤田 浩之

みなさま、本日は第58回NCWG会合にお集まりいただき、ありがとうございます。

まず、本日会場をご提供いただきました富士通さん、ありがとうございます。
富士通さんでの開催はちょうど一年ぶりとなります。今年も富士通さんで開催させていただけることができ、改めて感謝いたします。今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。

そして今回の開催ですが、「衛星測位を利用した時空間情報でクラウドビジネスを活かす!」というテーマで、ゲスト講演では、衛星測位利用推進センターの三神さんにお話しいただきます。
今期のNCWGは主に宇宙ビジネスをテーマに会合を開催しており、リモートセンシングからLora(LPWA)を用いた衛星との通信、そして宇宙エレベーターまで色々な情報を得られたかと思いますが、今回はさらに、国産の衛星測位システム、準天頂衛星みちびきについてお話いただきます。
既にみなさん、クラウドのインフラを利活用するのは得意だと思いますが、宇宙のインフラを利活用するのはこれからだと思います。
これまでNCWGで得られてた宇宙の知見を活かし、この場を活かして、メンバー間で相互に価値を高め合って、サムライクラウド=日本から発出するクラウドビジネスモデルにつなげていっていただければと思います。

Beyond the Clouds! ~ムスビ(結)で、実を活かす!~

本日もよろしくお願いいたします。

2.新規メンバー・協賛のご紹介

<新規メンバー>
・株式会社ディーアイ・ネクスト
・富士ネットシステムズ株式会社
・有限会社シェルンコアテクノロジー

3.部会報告
サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志
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サムライクラウド部会では、SAMLシングルサインオンをベースとしてマイクロサービスとの関わり、アプリケーション基盤全般に関して議論をしております。最近では、技術議論に加えて、ソフトウェア開発生産性の議論も行っております。6月の大阪会合では、部会メンバーのプロキューブ中川路さんから二要素認証について、わかりやすくお話頂きました、参加者からも好評で大変よかったです。次回は、9月末に開催予定です。是非ご参加ください。

クラウドアプリケーション部会
部会長 尾鷲 彰一
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一昨年前は、IoTでデータ収集、昨年度は、AIでデータ解析についての内容で部会を開催してきましたが、机上での活動でした。
今期は、実際にフィールド(屋外)で、雨量計や、照度計などのセンサーデータの収集などを行い、できればAIにつなげるところまでを実際にフィールドでやっていきたいと考え活動しております。
前回、8月29日に開催しまして、LoRaWANのサービスである、The Things Networkおよび、センサーノードのプログラムについて理解を深めました。
次回部下開催は、9月末を予定しております。是非ご参加ください。

クラウドビジネス推進部会
部会長 藤田 浩之
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クラウドビジネス推進部会は、クラウドサービス部会とともに、二部会共同で部会を定期開催をしております。

クラウドサービス部会では、セオドア・レベットの『ホールプロダクト』の概念を軸に、クラウドサービスを多くの顧客に利用してもらうために「備えるべ き機能や特徴とは何なのか」を、技術的な側面ではなく「サービス」と「クラウド(サムライクラウド)」の視点から考察し、また参加メンバーからサービス視点での発表を行っています。

クラウドビジネス推進部会では、今注目されつつある「シチズンデータサイエンス」をテーマに、ビジネス視点で『機械学習』に目を向け、様々なデータの利活用について議論し、また参加メンバーから発表を行っています。

是非部会にご参加ください!

4.ゲスト講演
テーマ:『準天頂衛星「みちびき」と世界の測位衛星が開拓する未来』
一般社団法人 衛星測位利用推進センター
専務理事 博士(工学)三神 泉 氏

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私は1978年に三菱電気に入社しまして、初めて手がけましたのは野辺山の直径45メートルの電波望遠鏡です。この時から富士通さんとは一緒に仕事をさせていただいており、「すばる望遠鏡」では全体システムの研究開発から最後はマネージャとして最初から最後までを担当しました。生い立ちから育ちまでがすべて宇宙に関係しておりますが、ついには宇宙に望遠鏡を打ち上げたいということでJAXAで太陽だけを観測する望遠鏡「ひので」を打ち上げまして、「ひので」は今でも活躍しております。
現在は衛星測位利用推進センター (SPAC)で準天頂衛星の利活用の推進などに携わっています。

<みちびきとは>
みちびきは昨年の11月1日に4機体制による本格的なサービスが開始されました。内閣府が作りましたPR映像では8の字を描く独特の軌道などが確認できます。現在この8の字の軌道に3機の衛星がまわっていますが、頂点の東京付近に8時間滞在し、必ず1機または2機が見えますので、見かけ上GPSの数が増えたようになります。
みちびきとGPS以外にも世界ではたくさんの測位衛星があり、規模だけであればGPSを超えているというような状況です。
ただし測位精度は様々で、GPSなどを使った普通の測位サービスでは数メータの精度しかでません。電磁層を通る時の屈折などで発生する誤差をできる限りなくし、センチメータ級の精度にしようというのがみちびきのCLAS(Centimeter Level Augmentation Service)です。
今実用サービスとして提供しているのが、サブメータクラスのSLASとセンチメータクラスのCLASです。

<実証実験>
CLASは全国と離島、および日本の海岸線から数十キロ程度まではカバーできるようになっています。このサービスを利用して、一例として下記実験が行われています。

・除雪作業の自動化
・ドローンによるラストワンマイルサービスの高度化
・農業におけるトラクターの自動化
など

<センチメートルクラス衛星測位の問題点>
SLASに対応した受信機はポケットに入れられるものが市販されており、値段も比較的手に入りやすいものです。一方高精度のCLASの受信機は現在数社からのみの提供で大きさは18センチ×9センチ、厚さ7センチ程度で、価格も1台が数十万円となっています。
メーカーとしては大量に安く作ることもできますが、その大量のユーザーが保証されないと動きにくく、一方ユーザー側では安くて小さい受信機がでないとサービスを始めることができない、といった板挟みの状況をどう解決していくかがポイントになります。

また、マルチパスという問題もあります。マルチパスは高層ビルなどに囲まれている場所で衛星から直接届いた電波とビルなどに反射して届いた電波がミックスされてしまい衛星までの距離の信号が誤差を起こしてしまう現象です。ただし、様々な工夫により、実測値でほとんど誤差がでないデータの取得に成功することができるようになってきました。

<みちびきを利用したサービスの今後>
みちびきが提供するサービスに未来・現在・過去のデータを合わせて、色々なサービスを行うIoT社会になっていくものと考えていますが、まだまだ思いもつかない新しいサービスや事業があるのだろうと思います。色々な適用分野に個人や個別の団体等のスケジュール・趣味・思考等の情報にAI、クラウドの技術ミックスされて事業が生まれていくのだろうと考えています。

■FAQ
Q1:紹介動画の中で倉庫内の自動運転が紹介されていたのですが、これも衛星測位ですか?
A1:建物の中は衛星測位ではなく専用の測位システムを使っているはずです。

Q2:災害に関する衛星測位の活用にはどのようなことが考えられるのでしょうか。
A2:電波の中に津波情報や竜巻情報などのメッセージが埋め込み、災害情報をいち早く受けることができます。ただ、災害情報を受けるだけではなくどこに逃げるかの誘導などもできるようになれば良いと考えています。また、避難所にみちびきと双方向で通信できる受信機を置き、災害救助センターと情報交換ができるとういことが数年で実現すると思います。

Q3:実用化が活発になってくる時期について見通しについて教えてください。
A3:非常に難しい質問です。先ほどの受信機の低コスト化との兼ね合いになります。思い切って大きな額を投資するような企業が現れると一気に波が来ると思いますが、現在は徐々にという状況です。もしかしたら東京オリンピックを契機に変わるかもしれません。

5.富士通社からの各種ご紹介

■「これからの日本とセキュリティ~No Security、No Digital~」
シニアエバンジェリスト 太田 大州 氏

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富士通でセキュリティ分野のシニアエバンジェリストである太田大州氏から、デジタル社会におけるサイバーセキュリティの動向、クラウドビジネスで必要となるセキュリティ対策についてお話をいただきました。

■「Developers Community Fujitsu Tech Talk」についてご紹介
グローバルマーケティング本部ポートフォリオ戦略統括部 シニアディレクター 宮沢健太 氏

クラウドをベースとしたシステムやサービス提供を行う開発者が、クラウドやAIなどのテクノロジーやビジネス活用について議論するコミュニティ「Fujitsu Tech Talk」について紹介がありました。9月12日にもイベントが開催される予定です。
詳細は、以下URLからご確認ください。
https://www.fujitsu.com/jp/metaarc/developer/fujitsutechtalk/

6.会長からの総括
会長 小堀 吉伸

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皆さん、お疲れ様でした。

ご講演いただいた衛星測位利用推進センターの三神さん、
かなり以前からご講演のお願いをしていたので、お話しをお聞きできて大変ありがたかったです。本当にありがとうございました。

あらためてお話しするのも変ですが、我々ニッポンクラウドワーキンググループは、名称にクラウドと付いているので、クラウドコンピューティングに関わる団体です。活動開始から会合では、多くの分野の方々にお話しいただき、ここ数年では、人工知能や衛星データ、宇宙ビジネスと言った方々にお話ししていただきましたが、ご講演者の方々とお話しすると、皆さん、「結局は、後ろは、クラウドだから」ってお話しをされることを思い出しながら、三神さんのお話をお聞きしていました。
お話をお聞きしながらセンチメータ級測位補強サービスは、誤差数cmで測位を行うことが可能とのことなので、間違い無く、あらゆる分野で出来ることの範囲が広がると考えれば、クラウドビジネス化には、創造力や独創性など見えないものが見える力が必要なのだと実感しています。

また、昨年同様に会場をご提供いただいた、富士通さんには、大変感謝しております。ありがとうございました。シニアエバンジェリストの太田さんのお話しは、サイバーセキュリティの動向をもとに、クラウドビジネスで必要なセキュリティ対策についてまで、きっちりした実例に基づいたお話しをお聞きできて大変ありがたかったです。ありがとうございました。

ニッポンクラウドワーキンググループとして、活動開始から八年が経ち今回の会合は、58回目となります。58回会合を行い、毎回、様々な色合いで会合開催してきましたが、今回のご講演者の三神さん、富士通の太田さんのお話しは、大変重みがあり、ニッポンクラウドワーキンググループは、クローズドの団体として活動してきましたが、なかなかお話しをお聴きできない方々のお話しが聴けて大変ありがたいことだと、ご講演をお聞きしながら感じていました。

ところで、今年度の会のテーマが、「Beyond the Clouds! ムスビ(結)で、実を活かす!」と言うことで、活動を行っています。クラウドを超えてってことなのですが、「クラウド」は、あくまでもビジネス実現のための道具なので、道具を目的にするのではなく、その先にあるものを目的にして、それを掴み取れ(実現する)ば、自然にクラウドは使われると言う意味合いで「Beyond the Clouds!」を掲げています。Beyond the Cloudsの視点からも、センチメータ級測位補強サービスのお話しは、大変有意義なお話をお聞きできました。
ニッポンクラウドワーキンググループの存在意義として、日本のクラウドビジネスのパイを少しでも広げることは、設立時から変わらないので、引き続きメンバー、ご協賛の皆さんには、会を使っていただきクラウドビジネスに繋げていただければ、活動している意味も強いものになるので、是非ともよろしくお願いします。
そのためには、シンボリックなことも大切なので、日本から発出するクラウドビジネスモデルとしての、サムライクラウドをご参加いただいている皆さんには、引き続き前面に掲げていただきながら会の活動にご参加いただければありがたいです。

引き続き有意義で活発な会にして行きたいと考えていますが、ただ、会の趣旨としては、これからもメンバー、ご協賛でのクローズドに活動を行って行きますので、ニッポンクラウドワーキンググループに関わられている方に参加いただけないと会の活動の推進力を失います。是非、積極的に部会含めて会の活動にご参加ください。
本日は、お疲れ様でした。ありがとうございました。

7.懇親会
懇親会についても大いに盛り上がり、メンバー・ご協賛の方々との積極的な交流を図ることができました。
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ご参加された皆さん、お疲れ様でした。

【NCWG実行委員 報告書作成者】
宮崎 秀人(エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社)
横手 広樹(株式会社クリエイトラボ)


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