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第48回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告


今回の会合は、「IoTを有効活用し、クラウドビジネスを切り拓く!」をテーマに、ご講演者として、当会サムライクラウドサポーターでもある情報セキュリティ大学院大学 学長、情報セキュリティ研究科長の後藤 厚宏 教授にご登壇いただき、ニッポンクラウドワーキンググループ第48回会合を開催いたしました。

今回の会合はGMOクラウド株式会社さんに会場をご提供いただき、活気ある会合となりました。ありがとうございました。

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【テーマ】『IoTを有効活用し、クラウドビジネスを切り拓く!』
【日 時】2018年2月7日(水)17:00~19:00
【会 場】GMOクラウド株式会社 シナジーカフェ「GMO Yours」
【参加者】メンバー、協賛各社および関係者の方々を含めて50名以上

スペシャル講演では、後藤先生より「IoTセキュリティ」について放置されるデバイス(ノラIoT)の問題とあるべき方向性についてお話いただきました。
IoTのセキュリティに目を向ける貴重な機会となりました。

さらに、GMOクラウドさんからもIoT関連のサービスについてご紹介いただき、IoTのセキュアなエコシステムが充実してきていることを実感いたしました。

また今回はメンバーさんからの「IntelCPU脆弱性問題に対する各社の対応について知りたい」というお声から、緊急特別討論会を開催いたしました。
メンバー企業が実際に直面した状況や、専門家でもある後藤 厚宏 教授からのコメントなど、貴重な情報を共有できたかと思います。

今後も皆さんのためになる企画を提供していきたいと思いますので、是非積極的にご参加ください。

【司会者のご紹介】
実行委員 森 圭吾(株式会社宝情報)

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1.開催のご挨拶

副会長 藤田 浩之
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みなさん本日は第48回ニッポンクラウドワーキンググループ会合にお集まりいただきありがとうございます。
また本日会場をご提供いただきましたGMOクラウドさんありがとうございます。
こちらの会場での開催は1年ぶりとなりますが、昨年の6月に大阪会合がございまして、その際の会場もGMOクラウドさんにご提供いただきました。また、今年の6月8日金曜日に大阪会合をGMOさんに会場をご提供いただき開催いたします。GMOクラウドさんご協力ありがとうございます。
是非、皆さん大阪に予定を入れていただいてご参加下さい。

本日のテーマは「IoTを有効活用し、クラウドビジネスを切り拓く!」として、スペシャル講演では「IoTのセキュリティ」の視点での講演です。NCWGサムライクラウドサポーターでもある情報セキュリティ大学院大学後藤先生に忙しい中お時間を作っていただき本日講演いただきます。
また今回は特別討論会として年始早々業界を騒然とさせたIntelCPU脆弱問題についてメンバーから各社の対応を聞いてみたいとのことでIntelCPU脆弱問題に対する各社の対応についてと題して緊急討論会を開きます。皆さんの積極的な意見交換をお願いいたします。

今期スローガンは『Beyond the Clouds! ムスビ(結)で実を拡げる!』なので、皆さんのビジネスが積極的に広がる場としてご利用下さい。

2.新規メンバー紹介

株式会社アット東京 新妻 大輔 氏
初めまして。アット東京です。
少し前に協賛として参加させて頂いております。我々アット東京という会社はデータセンター専業の会社です。
何かしらの形で皆様のお力になれればと思ってます。今後ともよろしくお願いします。

株式会社MOST 天野 潔 氏
MOSTの天野です。
本日は社長の春藤が都合により欠席なので変わりにご挨拶いたします。
MOSTは山王パークタワーにある株式会社スリーハンズの子会社です。
スリーハンズはサーバー運用やメーリングサービスアプリ等や受託開発を行う会社で、MOSTは親会社が受ける以外の仕事を受けています。
昨年7月に私を含め5人の技術者が入社しましたので、アプリケーション開発を中心に新規開拓していきたいです。
主として官公庁系の受託開発を受けていて、私も並列コンピューター開発を行っていましたので、ビックデータとAIの連携等で協業できればと思います。

3.部会報告

クラウドアプリケーション部会
部会長 尾鷲 彰一

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昨年度はテーマは「IoT時代のネットワーククラウドを体験する。」として、センサーデータをクラウドサーバーへ上げることまでを行いました。全4回開催でデモアプリを作成し最終回の第13回ではThingSpeakというIoTのクラウドサービスにセンサーの温度、湿度のデータを上げてみました。
2018年はAIを利用して、NOSQLのデータのAI連携、調査、検証、アプリ開発を予定しています。
AIについてはグーグルのCloud AutoMLがサービスとしてありますが、ニューラルネットワークコンソールはソニーの本気としてオープンソース公開されています。
皆様が使われていなく、日本製のサービスなのでこちらを検討しています。

今期の第一回目を3月29日に開催します。
始めの回になりますので、今年度の活動意識あわせを行います。
今期も、年4回の活動を予定しています。

是非ご参加ください。


4.スペシャル講演

サムライクラウドサポーター
情報セキュリティ大学院大学 学長
情報セキュリティ研究科長
後藤 厚宏 教授
テーマ: ノラIoTの脅威と対応 ~セキュアなIoTエコシステムに向けたクラウドの役割~」

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情報セキュリティ大学院大学は、社会人の為の大学院で、様々なセキュリティの授業があり、クラウドセキュリティ、ネットワークセキュリティ、CSIRT等があるなか、今年度からIoTセキュリティが加わりました。
ますます皆様のセキュリティのテーマで共通になってきました。
もう半分の仕事として、内閣府で国のプロジェクトの配下でディレクターをしています。
総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)ですが安倍首相がトップの会議で、主にSITのチームで八個のプロジェクトが動いています。

重要インフラのサイバーセキュリティの確保で、クラウドやネットワークはもちろん、電力や電車等の社会インフラのセキュリティを昨今のIoTも含めて産官学の連携で取り組んでいます。

また最近では自動走行について自動車各社が取り組んでいますが、ダイナミックマップという地図データに生の走行履歴を重ねて、リアルな渋滞情報の研究をおこなっていますが、そのダイナミックマップのクラウドのセキュリティも取り組んでいます。

本日は「ノラIoTの脅威と対応セキュアなIoTエコシステムに向けたクラウドの役割」と題しまして、IoTをいかに安全に使いこなすかの議論を行っていますので、その中からの話題ついてお話させていただきます。

「サイバーデブリとゆで蛙」なんてキーワードも出ますが、「セキュアなIoTのシステムをいかに作るのか?」、皆様には是非クラウドの利用で問題解決していただき、ビジネスのチャンスとして社会に貢献いただきたいです。

「サイバーデブリとゆで蛙」についてですが、スペースデブリは聞いたことありますか?

宇宙ごみです。
これは壊れた衛星やロケットの破片で地球をまわっていますが、秒速10キロでぶつかると大変なのですが、人工衛星はそれを地球との交信から避けながら飛んでいます。

国際問題にもなっていますが中国が大きなスペースデブリを破壊したら、細かく増えてしまったなんてこともあり、それがスペースデブリです。

なぜスペースデブリなのかと言うと、ノラIoTがサイバースペースの中でサイバーデブリとして問題を起こすのではということです。

その例としてMiraiがIoT端末を利用したDDos攻撃をおこし、600GB~数TBでの攻撃を行いクラウド基盤が壊滅した事例があります。

今後のIoTとしてはほっておけない問題で、2020年には300億台といわれるIoT機器の1割がデブリとして利用されたらとんでもないこといなります。

Jeep社のUコネクトというシステムに脆弱性があり事故はおきていないのですが、車を乗っ取られて脱輪している映像も公開されたので140万台がリコールとなりました。

何を言いたいかというと、ノラIoTとは脆弱性のある管理者不在の端末で、ほっとくとMiraiの事例のようにDDos攻撃に踏み台にされてしまうということです。

また家庭でも自分のデバイスが乗っ取られても、本来の動きに問題がないとユーザーは気がつかないので、いつも間にかDDos攻撃に加担していることになります。

300億デバイスの1割30億が悪いことをしかねない、サイバーデブリとなります。

昔は日本も環境問題で公害がありましたが、その後環境を戻す後始末で大変でした。

このままだと、サイバーデブリも公害としてIoTの環境を悪くして、IoTビジネスにも影響が出て、出てからの後始末が大変になります。大変になる前に、ゆで蛙にならずに、環境の悪化にはやく気づき、対応するようにしましょう。

ドイツテレコムの事例ですが、ドイツテレコムの90万ユーザーに影響が出た大問題で、2016年の事例でルータが攻撃されてラインがやられました。

犯人は捕まっています。30代の英国人で結婚資金欲しさに悪い人から頼まれてやってしまったということです。

Miraiのメカニズムは乗っ取られたWebやゲーム端末、IoTデバイスが、悪い人のサーバー配下に置かれて、悪い人の指令の元にドンと攻撃します。

今回の原因は、ルータの内側からのポートは設定上開いていて、外側からの問題はなかったのですが、外側から乗っ取ろうとする、感染しようとする攻撃に耐えられなく、押し切られて故障したようです。

今回の件では、何を言いたいのかというと、ドイツテレコムはどんな対処をおこなったのか?ということです。

即座にネットワークフィルタを遠隔で設定して、アイルランドのルータメーカーと協力してファームのパッチを当てて、ほぼ1日で90万台のルータに配布しました。

また、他の全モデルもチェックして、ファームの対応をした神対応でした。

日本でこのようなインシデントに即決できる会社はありますか?
日本でしたら何日も何週間もかかるでしょう。

ドイツテレコムは、今回の対応で結果的に評判が上がりました。
アイルランドのメーカーとの関係、遠隔リモートアップデートできる環境があったからこそ1日でできました。

これは本当に良い参考事例です。

IoTには、セキュリティ保守が必要で、サプライチェーンの構築やリモートアップデートが必要です。
サイバー環境問題にならない為にも、Miraiが狙ったのは脆弱性なので、脆弱性をなくす設計が必要です。

セキュリティバイデザインを重視した設計が必要です。IPAがセキュリティバイデザインのガイドラインを出しています。

IoT分野において車、ホームゲートウェイ、ATMなどのデバイス、POSなんかも狙われていますので、今後IoTとしてどうするのかIPAの資料を参考にしていただきたい。

OTA(Over-The-Air)と言うキーワードがあるのですが、テスラはアメリカでやっているのですが、要はスマホのアップデートのようなものです。
車のファームアップデートを無線で行う仕組みで、トヨタやデンソーでは研究されていて、セキュアなクラウドが必要となります。

簡単ではないし課題もあります。
「直ってなかったらどうするのか?」という問題や、最近の車の改造は機械的な改造ではなく、ファームの改造にかわってきているので、そのような改造した車への対応も必要です。

また、無線通信も送る側、受ける側もセキュアにしなければならないですし、高速走行中にアップデータは危険なので、止まっている状態でのアップデートをどうするのか?という問題もあります。
パッチサポートはやはりベンダーの力がないと行えないので、それをどのようにスムーズに行うのかという問題もあります。

今のPCのアップデートが普通に行われるまで10年はかかっているので、クリティカルなアップデートをスムーズに行えるまでどのくらいかかるのか?問題があるのか?今後の大事な話になっていきます。

話をもどしまして、IoTの世界でもOTAを行いたいのですが、工場やサプライチェーン等では進めていけますが、安いコンシューマの世界ではコスト的に難しいので、5年~10年したらキルタイマーで壊す等の提案を行っています。

保守サービスについてですが、事業者向けにITメンテナンスをクラウドサービスで提供していくことが大事なポイントです。
安全設計した物を保守していくことです。

また、コンシューマ向けのIoT製品も量販店で売り切りにはせずに、レンタルサービスで保守付がよいです。
IoTセキュリティ対応をクラウドサービスで行うことは、ビジネスチャンスになるのではないでしょうか?

次に法整備についてですが、重要インフラでは入札の調達要件で厳しくなっていますが、ヨーロッパではヨーロッパらしい法律を整備する動きがあります。
GPS端末をロードバイクに付けて走行中に不具合で事故がおきれば、端末なのでPL法の対象になりますが、Googleマップ等のサービスはソフトなのでPL法の対象にはならないのですが、同じだよねとのことでサービス責任法が考えられています。こらからのIoTは命も支える基盤になるからです。

最後にまとめとしまして、クラウド業界の皆様にお願がございまして、サイバーデブリの影響は大きいので起こらないように協力していただきたいと思っています。

それに向けてのIoTサービスがビジネスチャンスとして、いろんな端末をちゃんと正しく監視し、遠隔保守が大事ですという、そんなサービスを広めて下さい。

工場や生産現場と、オフィスセキュリティとは違います。
ロボットやセンサーが正しく動いているのか?乗っ取られていないのか?
また、それらのサービスをコンシューマ向けへクラウドサービスとして提供して欲しいです。

IoTクラウドサービス側の考えとは想定できない、ユーザー側の考えで置かれた端末が悪さをしますので、ノラIoT端末がつながれない工夫や契約者との確認をして、ちゃんとした端末をつなぐ文化を作って欲しいです。

ありがとうございました。

<質疑応答>

Q.脆弱性トゥデイという人力で世界中の脆弱性情報を提供するサービスをしていますが、IoTの脆弱性の要望が増えていて、先生的にIoT機器でのまずい話はございますか?

A.わかりやすいのは学生に安いWEBカメラを購入して、10秒もたたないでハッキングできることです。
家庭用の安価なカメラが氾濫していますが、技術レベルの低い人でも簡単にハッキングできます。
また簡単なID・PWで設定しているカメラの情報をまとめているサイトがあり、それを覗くと世界中から丸見えのカメラがたくさんあります。
コンビニはちゃんとしているのですが、マンションのエントランス、コインランドリーなどは覗けてしまいます。
また医療機器の世界でも同じことがおきていて、攻撃されることを想定していない機器なので、そこが狙われています。
ペースメーカーは埋め込むので遠隔操作が必要ですが、その設定が丸見えになっていたりしています。
また医療機器は認定がとても厳しいので、それが逆にWannaCryにやられたりしてます。
認定を受けた際のコンソールがWindowsXPだったりすると、MIRなどコンソールOSの変更の為だけに何10億もする機械の認定を取り直すことをしないのでXPのままだったりします。
また緊急時に誰でもつかえるように、ID・PWを設定していない機器の多々あります。
このように安い危ない端末がたくさんあったり、医療機器のように直したくても直せない端末があることが最近の気になるところです。

Q.コンシューマ向けのカメラが危ないとのことで、レンタルをすすめるにあたりコンシューマの方の理解が必要ですが、古い危ない機器をつないではだめですよ。的な教育議論はされていますでしょうか?

A.非常に大事なお話ですが、なかなか難しいのでクラウドでつないでもらって、セキュリティ確保することと、楽だなと思ってもらうことが大事ではないでしょうか?
啓蒙活動はむずかしいのであきらめて違う対処が必要です。

5.緊急特別討論会 「IntelCPU脆弱問題に対する各社の対応について」
Intel CPUの脆弱性問題に対する各社の対応

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2018年年明け早々にIntel CPUの脆弱性問題が開示され業界は騒然としました。
また、パッチ適用によりパフォーマンスが低下するといった事例や、ファームウェアやOSのアップデートだけでなくアプリケーション側での対応も必要になるなど、対応に追われた方もいらっしゃるかと思います。
しかしながら、根本的な解決はCPUの設計の刷新が必要となるなど様々な情報が飛び交い、対応方法についてはその影響度合いもあり、明確な指針があるとは言えません。
本問題について、メンバーより各社の対応について聞いてみたいと要望をいただきましたので、本会合で各社の状況、対応方針について議論する場を設け議論いたしました。
※以下に、一部の議論の内容についてご紹介させていただきます。

■今回おきた[Spectre] [Meltdown] と呼ばれる投機的実行にかかる問題、仮に、キャッシュを読めるプロセスが動いていると言うことは、例えばサーバーサイドのプログラムであれば既にサーバーが乗っ取られていることになるのではないかと。
クラウドではハイパーバーザーの部分で浸食があれば当然影響を及ぼすと考えられますが、そのあたりどのように捉えれば良いのでしょう。

〇今回のCPUの問題は投機的実行という言い方をするのですけども、アセンブラわかる人だとわかるのですが、分岐命令で分岐するかしないかというときに最近のCPU、スーパーコンピューターだと特にそうなのですけども、相当先の命令まで実行する準備をしていて、分岐の条件が確定したときに決定した方の実行結果を残し、そうでない方は破棄するという動きをします。
そこで、特権モードで動くプログラムが特権エリアをアクセスした状態でキャッシュに特権エリアのデータを読み込み、投機的実行によってその情報が破棄されたとき、キャッシュにはデータが残っているため、特権モードで動く特別なマルウェアなどによってその情報をのぞき見することで特権モードで保護されている領域の情報にアクセスできてしまう可能性があるというものです。
ですから、非常に高度なテクニックが無いと使いこなせない脆弱性ではあります。
これが発現するのはミリタリー、ナショナルセキュリティに絡むような世界ではありますが、攻撃のために準備がかかりますのでそう簡単に民生品の中でこの問題の悪用は起こらないのでは、と期待しています。
怖いのは、この脆弱性を利用しようと考えている人たちが調査のためのマルウェアを配ったりしていると、それらが各クラウドサービスをのぞきに行ったときにサービスダウンを引き起こすなどの二次被害が起きるのではないか。これは非常にあり得る。

■クライアントサイド、例えばWindowsのパソコンやMacとか、クライアントベースのマルウェアというのはたくさんありますが、こういう物で浸食される可能性というのは多いですか。

〇やりやすさという意味では多いと言えます。
私のパソコンを乗っ取ろうと考える人はいないと思いますが、最近、サイバー攻撃は経済犯なので儲からないとやらないと思うのですが、みんな仕掛けて、センシングしている、と言う可能性はあります。

■速度の話が出ていたのですが、NASとかを統合されるような仮想ストレージ製品ではだいぶ影響を受けるというお話を伺ったので、コメントを頂けますか。

〇この問題が起こってからよく聞かれたのが、速度が落ちますよ、と言う問題で、特にPostgreSqlが影響を受ける。
うちの製品、PostgreSqlをエンベデッドしているのでもろにかぶるということで、実際にWindowsパッチあてた時に速度がどれだけ下がるのか検証したところ18%ほどパフォーマンスがダウンしてしまったという、悲しい結果となりました。

〇私どもではITコンシェルジュというサーバーからパソコンまでサポートする事業をしているのですが、お客さんの中には専用サーバーであったりクラウドであったり、そういった所を運用管理の委託として受けているのですが、正直言って、私どもとしては事前検証をして様子見という現状です。何故かというと、パッチを当てるリスクの方が大きい。あとは、お客さんの確認が取れないのにあててしまうと何かあったときに一番怖いかなと。
BIOSの問題であったり、アプリケーションの問題であったり、いろいろな問題が絡んでくると思うんですよ。
ですから、パッチあてたからOKかというとそうではない。そういう意味で見送りの状態です。

〇私たちはアプリケーションの開発だけではなくてデータセンターで保守をすると言うことも結構やっているので、長くお付き合い頂いているお客様にはクラウドと言うよりは機器の選定から我々させて頂いて、その場合、弊社の方針としてある一社のメーカーに統一してサーバー機器を選定しているんですけど、一応、そのメーカーさんには今回の対応どうするかということを問い合わせしてるんですけど、正式な回答はまだ頂けていません。
なので、現状としてはパッチを当てない、ということで。パフォーマンスが落ちてしまったりとか再起動しなければならないとか、ということで今お客様が24時間365日稼働のサービスをエンドユーザー向けに提供しているのでそちらの方を重視して、リスクを承知の上でパッチを当てずに静観をしていて、メーカーからの回答を待っている。と言う状況です。

ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

6.GMOクラウド株式会社からのご紹介
企画開発部
企画グループ
青山 雅紀 氏
IoTの窓 IoT事業についてご紹介

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IoTの案件というのは以前から行っていましたが、事業化したのが2017年からでして、5月にはIoTの窓口をスタートしました。
実績としまして、5月から12月(の8ヶ月間)でリードが6,000件となっており、社内で回しきれないほどの反響を頂いております。
プロジェクトとして立ち上がっている物で31件、リリース、もしくは実証実験まで進んでいる物が7件となっております。
IoT/M2M展、ITpro EXPO 2017(IoT JAPAN 2017)、SEMICON JAPAN 2017に出展させて頂き、多数の反響を頂きました。
2018年もいくつかのイベントに出展いたします。会場で見かけましたらお寄り頂き、新しいことやってるのかな?というのを見て頂ければと思います。

<スマート電子タグの実例について>
本屋さんの店頭にあるようなPOPに電子ペーパー、各種センサーを付けまして、それをWiFiで情報収集し、今まで取れてなかったマーケティングデータを収集することが出来ます。
おかげさまでITProEXPOで優秀賞を頂きました。
書店×IoTといったところで何か出来ないかというところで、実際にいくつかの店舗様にPOPを出させて頂いて効果測定をして頂いたところ、売り上げ20倍アップというレポートを最終的に頂きました。
POPとしてはかなり成功したのかなと思います。
いろんな試みやアイディアを出していましてもっと良い物が出来ないか試したり、また、現場で運用するに当たっての苦労が出てきたり、こういった経験が今後の事業に役立ってまいります。

<スマートゴミ箱の実証実験について>
スマートゴミ箱の実証実験をさせて頂きました。
NCWGのクラウドアプリケーション部会で行ったLoRa+ThingSpeakに近い形の物です。
実際何が出来るかというと、ゴミの量が量れる、地図と合わせてどのゴミ箱がどのタイミングでいっぱいになるかを調べ、ゴミがたまっている所を集中してゴミ収集を行うなどして作業効率を改善しています。
ハウステンボス様で2ヶ月ほど実証事件をさせて頂きまして、かなり好評を頂きました。

まとめになりますが、IoTではインターネットに繋がったった瞬間に考えければいけないことや、導入しなければならない技術が爆発的に増えています。
しかも、そこに対してかなりのメーカーさんだったりキャリアさんがどんどんと新しい技術開発をなさっている状況だと思っています。
なので技術の要素だけで言っても、いろんな技術が絡んでいます。どんどん変わっていく技術を多く吸収して、それらを正しく使わなければいけないのがIoTの難しさなのかと思います。
ただ、そこは技術要素でしかなく、これを全部うまく用意すればお客さんは全部それを正しく使えるのか、というとそうではありません。
技術の要素をそろえるのは私たちであり、クラウドのベンダーであり、技術者たちであるので、そこは当たり前なのですが、お客様の要望自体がまだぼんやりしているであったりとか、新しくIoTを導入していきたいというお客様にとって何が成功なのかをきちんと導くようなサービスにしていかなければならないと思っています。
技術要素だけではなくて、成功を支援するような要素が非常に大事な業界なのかなと捉えております。
IoTというのは、お客さんに訴求するのが難しいです。
まずはできるようになりたいだったりとかで、増えていってしまう野良IoTデバイスとかは多いです。
サイバーデブリという言葉がまさにその通りだと思いますが、とりあえず作ってみましたというものが増えていく状況にあると思ってます。
そういったことも、デバイスライフサイクルの管理をやっていく。いつ生まれてどういう状況で管理されて、どんなアップデート掛けなきゃいけなくて、どうやって回収していくのか。といったライフサイクル管理なんかもまさに私たちクラウド事業者が考えて用意していかなきゃいけないところだと思います。
私たちが価値を生み、お客様が気づかないところをきっちりとカバーしていくというのが私たちのやらなきゃいけないことかなと思います。
技術要素のセキュリティだったりとか、ライフサイクル管理といったところで、先程の後藤先生の話をカバーしていかなければならないと思ってます。
我々も、それなりの技術者がいたり、いろんな会社さんとやらせてもらったりしているものの、まだまだ私たちの力だけではやりきれないことが多いです。
1社ではなかなかカバーできないところもありますので、是非、協業できる方いらっしゃればお願いいたします。

以上で今日のご案内にさせて頂きます。IoTの窓口、いつでもご連絡いただければ対応するようにいたしますので、今後ともよろしくお願いします。

<質疑応答>
Q.興味深い話をありがとうございました、リードが既に6,000件もあるというのはすごくびっくりしたんですけども、いろんな技術要素が必要ということで、人員もアライアンスをされる会社さんもちょっと足りないということですが、特にどの分野というか、どういう技術要素を必要とされていますか。

A.うちの会社はやはりホスティングであったりクラウド事業、セキュリティに関してはグローバルサインがおりますが、弊社はクラウド事業者であると思ってます。IaaSだったりPaaSだったりベースの部分をやってきている会社なので、それ以外の部分はもともと強いわけがないんです。
なので、例えばデバイスの部分であったりキャリアさんを使った通信、使わなかったとしても通信の部分であったり、といったところも当然弱いですし、さらにその先ですね、よりお客様のほうによくみせると、いったところでのBIであったりAIであったりといったところの活用などは、正直強いわけではないと思っています。
うちができることというのは、ベースの部分というのをきっちりそろえて、ライフサイクルの管理であったりセキュリティであったりとかをきっちり整え、そこから先の部分というのを皆様と一緒にやっていかなければならないと思っています。

Q.GMOクラウドさんのIoTへの取り組みをぜひお聞きしたいと思っていましたのでありがとうございました。
質問が一つあるのですが、まだ一年たっていないということで、それにもかかわらず結構な実証実験ですとか実例を重ねてらっしゃると思うのですけども、ここから先、実際のサービスリリースとかこの先の計画というか、このくらいのことをこのくらいの時期にやろうと思っているみたいなことをもしお話しできる範囲で結構ですのでお聞かせいただければと思いますので、よろしくお願いします。

A.先程申しあげたとおり私たちはあくまでもクラウド事業者ですのでSIerさんのようにガンガンSIの案件もやっていく、受託開発をやっていくことが本業かといわれると多分違うと思っています。
ですが、SIもやらないと時代にはついていけないですし、それをやることで私たちの経験値もあがるので、止めることはないと思いますが、やはり私たちが本来やらなければならないことをちゃんと多様化したりとか経験を生かしてお客さんのビジネスを助けるところでプラットフォーム化というのをしていかなければならないということは思っています。
これは去年の12月に実はこっそりリリースしているんですけどもプットフォームのβ版というのをリリースしております。まだ時期については発表できないところもあるのですが、今日私が話したようなところを含めて、統合して、皆様の使いやすい形で提供していくといったことを計画しています。
最先端についていくためのSIっぽいところ、受託開発っぽいところと、それからプラットフォームかとその二軸でやっていこうと思っています。


6.会長からの総括
会長 小堀 吉伸

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皆さんお疲れ様でした。
なかなか中身の濃い内容で二時間すぐに経ってしまいました。
後藤先生、お忙しいところご講演いただき誠にありがとうございました。
後藤先生には、サムライクラウドサポーターとしても
ニッポンクラウドワーキンググループの初期のころからご参加いただき、
毎回有意義で面白いお話をしていただけるので大変感謝しています。
本当にどうもありがとうございました。

また、本日会場のご提供いただいたGMOクラウドさん、ありがとうございました。
GMOクラウドさんには、会の設立以来会場のご提供など手厚いご支援をいただき、
大変感謝しています。ありがとうございます。

本日の会合は、2018年初の会合ということで、
2018年度の最初の会合としては、ご講演だけでなく
インテルCPUの脆弱性問題の討論会など大変濃い内容の
会合としてスタートできました。
今年度は、会の設立から7年目の活動となりますが、
3、4、6、7月と続けて会合を開催いたします。
また6月には、今年度も大阪での会合を開催することになっていますので、
是非皆さんご参加ください。

ところで、ニッポンクラウドワーキンググループは、
クラウドビジネス創造のための「場」を作るということが最大の目的です。
「場」としては、協業の場、技術レベルを向上するための場、人と人の繋がる場など
クラウドビジネスの創出に役立つような場創りをして行きたいと考えています。
関係者の皆さんには、是非繋がりを持ってもらい、協業など、ビジネスに繋げてもらえればと思います。

その中で、お願いがあります。
ニッポンクラウドワーキンググループが基軸となり
ビジネスが繋がりましたら、是非、教えてください。
皆さんから、今こういう風にやってて、こういうビジネスで進んでるんですよね。
など関係者の方々から話が出てくることが、会の活動の推進力にもなり、
共有することでクラウドビジネスの事例にもなると思います。
また、会合以外の会の活動としても、
四つの部会も定期的に部会を開催していますので是非ご参加いただき、
色々なクラウドビジネスネタを持ち帰っていただき
ビジネスにつなげていただければと思います。

ところで、
本年度の活動テーマも「Beyond the Clouds!」を掲げております。
クラウドは、道具なので、道具を目的化するのではなく、
クラウドの先にあるものを目的とすることで、
自然に道具であるクラウドは使われるというところが、
「Beyond the Clouds!」として私たちが描いてきたいことです。

さらにサブテーマの「結びで実を広げる!」とは、
やってきたことの成果を出す意味の「結実」ということなので、
ぜひ会の活動に加わっていただき何らかの有効な成果を出していただければ、
会の存在の意義にもなりますので、是非活動にはご参加ください。

最後に冒頭でもお話ししましたが活動開始から7年目となりますが、
直近でアット東京さんにご協賛いただくことになり、
ご支援いただくご協賛が20社となりました。

活動開始から7年経ちますが、
今期も新規のご協賛にお手を挙げていただき、
非常にありがたいことだと思っています。
これも活動してきたことへの評価と考えております。
引き続き有意義で活発な会にして行きたいと考えています。

ありがとうございます。

本日はお疲れさまでした。

7.懇親会
懇親会も大いに盛り上がり、メンバー・ご協賛の方々との積極的な交流を図ることができました。
非常に有意義な懇親会となりました。ご参加された皆さん、ありがとうございました。

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今期スローガンは、「Beyond the Clouds! ムスビ(結)で、実を創る!」です。
今回の会合がご参加いただいたみなさんのクラウドビジネスに繋がり、
実を結ぶ切っ掛けとなれば幸いです。

【NCWG実行委員 報告書作成者】
井口 和彦(株式会社ドヴァ)
三上 智親(株式会社エイチ・ピー・エス)


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