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第35回ニッポンクラウドワーキンググループ会合報告


『Dockerのクラウドビジネス利用の勘所』をテーマに、ニッポンクラウドワーキンググループ第35回会合を開催致しました。

今回の会合は株式会社IDCフロンティアさんに会場および懇親会をご提供頂き、活気ある会合となりました。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございます。

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【日時】2016年3月4日(金)17:00~19:00
【会場】株式会社IDCフロンティア 10F セミナールーム
【参加者】メンバー、協賛各社および関係者の方々を含めて45名

1.開催のご挨拶
副会長 藤田浩之

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今回会場および懇親会をご提供いただきましたIDCフロンティアさん、ありがとうございます。
今回の会合は「Docker」ということですが、「Docker」という言葉は知っていても詳しくは知らないという人は、私も含めて結構多いのではないかなと思います。
今回はこの会合で「Docker」の本質を掴んでもらって、ビジネスに利活用できるようになっていただければと思っております。

それでは会合を始めたいと思います。

2.部会報告
サムライクラウド部会
部会長 野元 恒志

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サムライクラウド部会の直近の動きとしては「Cloud Business Aliance(CBA)」さんとの活動を中心に活動しております。
SAML、Open Socialに関して共同研究または検証を実施しており、その活動の一貫としてSAML Service Provider(SP)の対応実践ワークショップを開催しました。
ほぼ初心者の方を含めて、試行錯誤しながら実施しました。参加いただいたみなさんお疲れ様でした。

2016年度の活動としては、引き続きSAMLの啓蒙活動と、最近話がよく出てくる「Docker」およびAPI周りの研究を実施していきたいと思っております。

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クラウドビジネス推進部会
部会長 藤田 浩之

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クラウドビジネス推進部会はクラウドビジネスについてリアルにディスカッションする場を提供します。
その中で、最終的にはニッポン発のクラウドビジネスモデルを創ることを目的としております。

活動内容としては今期は特に協業というところに注力し、前年度会で実施した「仮想協業」を部会で検討していきます。
検討を実施する上で「仮想協業」をリアルな協業に繋げていくために、『「アントレプレーナーの教科書」の顧客開発モデル』が参考になりそうだということで、勉強会の開催を予定しております。

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クラウドアプリケーション部会
部会長 尾鷲 彰一

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クラウドアプリケーション部会の今年度のテーマは、クラウドとビーコンを活用したIoT技術の研究とデモアプリケーションの開発を実施します。

デモアプリケーションとしては、IaaSのサーバーを利用して普通に開発するパターンと、ビーコン向けのPaaSを利用して開発するパターンで実施し、最終的にその2つを比較しメリット・デメリット等を確認したいと思っております。

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3.「Docker概要:コンテナ技術の普及とシステム・インテグレータに与える影響」
クリエイションライン株式会社
Technology Evangelist 前佛 雅人 氏

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本日はビジネスとして「Docker」をどう考えたら良いのかをメインにお話しいたします。
その中でいくつか考えるべき技術要素がありますので、見ていきたいと思います。

『「Docker」とは?』というと「コンテナ技術は・・・」とかの話になりますが、その話は「Docker]の本質ではないと思っておりますので、本日はお話しません。
本日は「Docker」をどう利活用するかについてお話します。

ビジネスの中で「コンテナを使いたい」というような話や、会社で「Docker」を使いたいという意見がでた場合、あるいは現場から使うべきと提案する場合に、どうのように伝えれば良いかの共通認識をみなさんと共有できればよいと思っております。

まず、「Docker」そのものを導入するだけで、何か新しい価値が生まれるということはありません。「Docker」は技術選択要素の1つであり、利用の仕方で変わるケース、変わらないケースがあります。変わらないのであれば、「Docker」を利用する必要はないと思います。

また、継続的な技術評価を行うべきであるということに気を付ける必要があります。
「Docker」が誕生して今月でようやく3年目で、日々状況が変わりますので、Webや雑誌の情報がとても古い場合があります。できるだけ最新の情報をご確認ください。

「docker」とは、「Docker」と呼ばれるプロジェクトおよび「Docker」と呼ばれる会社が1つです。「Dockerプロジェクト」はオープンソースのコミュニティで、そのスポンサーがDocker社になります。
また「docker」というものが、オープンソースそのもの、いわゆる「Dockerデーモン」を指す場合があります。
世の中で言われている「docker」は上記2つの意味があるということを覚えておいてください。

次にDocker社について説明すると、同社は3年前に「docker」を発表しました。元々はPaaSを提供していた会社です。お客様のアプリケーションをクラウドにデプロイするといったようなサービスを展開していました。アプリケーションを簡単にデプロイしたいというニーズから「docker」が生まれました。

「docker」は、アプリケーションを動かすためのプラットフォームという位置づけです。単純に、開発者がアプリケーションを作ったらそれをどこでも実行できるようにしたいという思いを実現するシステムです。
具体的に説明すると、開発したアプリケーションを本番環境で動かす場合には、インフラの問題やOSの問題、ミドルウェアの問題など様々な問題が発生します。
開発時の環境をそのまま使いたくとも、本番環境の制約によって同一環境を利用できず、動作しないといったケースがあります。
「Docker」はこのような問題を解決します。

dockerには主として「Docker Engine」というコンテナを動作させるサーバーの機能があります。
dockerを利用するには、まず「docker コンテナ」というものを作ります。その「docker コンテナ」を元に「docker イメージ」というものを作ります。このイメージは仮想サーバーのイメージに近いものですが、「docker イメージ」はLinuxのファイルシステムのみが入っており、仮想サーバーのイメージと違い可搬性があります。

この「docker イメージ」は「Dockerクライアント(docker run)」と呼ばれるものから取ってくることができます。
通常「docker run centos」というコマンドを実行するとcentosのファイルシステムを持ったコンテナがDockerサーバーで立ち上がりますが、Dockerクライアントにcentosのイメージが無い場合は、「docker Hub」というオンライン上のレジストリから自動的にイメージを取得し、コンテナを実行します。

ポイントとしては、Dockerサーバー上で実行される1つ1つのコンテナは独立した環境を持っており、コンテナ内で動作するプロセスはコンテナを越えることはできません。また、コンテナ毎にCPU等リソースに制限を掛けることができるようになっていて、見かけとしてはあたかもコンテナが1つの仮想環境のように動作します。しかし実体としては、コンテナ内のプロセスは、OS上でも複数のプロセスとして動作しています。

dockerには色々な製品群があります。

例としていくつか挙げると、「docker MACHINE」と呼ばれるものは、通常「docker」を動かすにはセットアップ作業が必要となるのですが、「docker MACHINE」を利用すると、クラウド上でもローカル上でも簡単に「docker」の動作環境を作成、コントロール、管理することができます。
また、通常「docker」コンテナを動作させるには、「docker run」と呼ばれるコマンドを実行しますが、複数コンテナを動作させる場合は複数回「docker run」を実行する必要があります。「docker COMPOSE」を利用すると、「docker-compose up」というコマンドを起動するだけで複数のコンテナを起動できます。しかも「docker COMPOSE」を利用するとIPアドレスについて意識する必要がありません。コンテナ間のネットワークを定義しておくことで、どのような動作環境でも2つのコンテナ間で通信ができます。
さらに、「docker SWARM」を利用すると、複数のサーバーでコンテナを動作させる場合に、それぞれのサーバーを意識することなくコンテナを操作することができます。前述の「docker COMPOSE」を組み合わせると、複数のコンテナが異なるサーバーに配置された場合でも、コンテナ間のネットワーク定義を維持することができます。

この様に「docker」を利用することで、ベースのOSや様々な差異を吸収することができ、開発したものを異なる環境で確実に動作させることができ、素早く展開することができます。

「docker」を利用する上では、誰が何のために利用するかということが非常に重要になってきます。開発環境で「docker」を利用していたとしても、運用に際し利用者が変わり、運用手順書を作らなければならなくなったり、サポート等でも問題がでてくる可能性があります。その時点で「docker」を利用するメリットが無ければ利用しないということも検討した方がよいと思います。
また、SLAを求められる場合や、ミッションクリティカルな環境で利用してよいかなど、考慮する必要があります。

「docker」を利用する上で商用サポートが必要ということになると、ディストリビューションは限定されます。
また、ベンダーによる保守サポートの有無、コミュニティによるサポートの有無も重要です。
現在「docker」を利用するには、Docker社が提供するバイナリを利用する場合と、コミュニティやベンダーが提供するものを利用する場合とがあり、利用するものによってサポートの窓口が異なります。

「docker」を利用する上で、ストレージ・ドライバを何にするかが重要です。
この選択でパフォーマンスが大きく異なり、また利用の特性に応じて使い分ける必要があります。

セキュリティ面の考慮としては、「docker」用のベースイメージのセキュリティを誰がメンテナンスしているかということを注意する必要があります。
なお、dockerだからと言うセキュリティリスクはなく、通常のLinuxと同様かと思います。

Q1.dockerはどんどん刷新されていっているとのお話がありましたが、2年前に作成したコンテナイメージは現在でも利用できるでしょうか?

A1.答えとしては“使えた”となります。最近のバージョンでイメージの管理方法が変わり、新しいバージョンで利用する場合には変換する必要があります。そういった変換ツールは提供されています。

Q2.dockerを運用で利用する場合に、リソース等のオーバーヘッド等考慮することはありますか?

A2.ストレージ周りとネットワーク周りは考慮が必要です。それぞれ回避する方法はあります。

Q3.前佛さんが所属されているクリエイションラインさんでは「docker」で今後どんなビジネスを展開されていますか?

A3.一つはトレーニングというものがあります。情報が新しくなりますので、トレーニングで正確なものを提供しています。もう一つは導入支援となります。ユースケースによって選択が変わってくるかと思いますので、そのあたりをご支援させていただきます。

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4.IDCフロンティア社からの各種ご紹介
株式会社IDCフロンティア
ビジネス開発本部 ビジネス推進部
荻津 亮二

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本日はサーバとかストレージよりももう少しビジネス寄りのエコアライアンスというサービスのご紹介となります。

前段のお話として、クラウドIaasもかなり成熟してきており、昨今外資系の大手の事業者が延びてきて
AWS、Azure、オラクル、その他大手の会社が出てきていて、どうやって勝ち残るのかが当社での大きな課題となっています。

当社が勝ち残るために

1.サービス提供の継続
2週間に1回位は大小新しいサービスをリリースしています
2.スケールメリットの追及
お客様がリミットなしで使えるような環境、かつ、スケールメリットによるコストダウンを実現します
3.ユーザーファースト
お客様の要望にあったのもを出していきます

上記をキーワードに戦略を展開しております。

具体的なサービス戦略として、国内No1の「スケーラビリティ」、「UI/UX」、「データの集積地」を目指しており、その中で今回は「データの集積地」に関連したお話をします。

当社はヤフー、ソフトバンクのグループ会社でソフトバンクが掲げているナンバーワン戦略にのっとって、ナンバーワンを目指そうというところでやっています。
もともとはデータセンター、IasSクラウドがメインでサービスを展開していますが、昨年頃からビックデータや、今年はIoTに足を踏み入れて新しい領域へチャレンジしています。

クラウドでは北九州に新しいリージョンを作りました。北九州リージョンはストレージがオールフラッシュベースでコスト変わらずI/Oスループット2倍ぐらいになります。東日本もオールフラッシュベースのものを近日リリースします。

アカウント数も二次関数的に増加しています。
オンラインサービス部を新設し、結構お金を出して公告も出していますが、500円クラウドで1番安いサーバーのリリースで個人利用のユーザーが増えてアカウント増に繋がってます。
このような個人ユーザーが将来的には企業ユーザーの立場として当社のクラウドを採用することに繋がっていくと考えており、アカウントを増やすためこのような草の根的な活動も行っています。

ネットワークもNO1を目指しており、1,000Gbpsを目標にしています。
最新は740Gbpsです。

ナンバーワンを目指すというところで、今まではインフラ提供ということで、ネットワーク設計、サーバー設計がメインでしたが、
これからはビジネスデザインへのチャレンジが会社の方針です。

その構想として「データ集積地」があります。

現在データーセンター、IaaSクラウドを提供しており、そこにはミドルウェア、アプリケーションがあってお客様のデータが入っていますが、そこには全くタッチできていません。そのため、サーバーを借りてもらうのではなく、データを置いてもらうということを起点にサービスを利用してもらうということで、「データ集積地」構想を立ち上げています。

データ集積地の実現のためには、「クラウドアライアンス」「エコアライアンス」「データエクスチェンジ」「ビッグデータ」がキーとなると考えており、本日はこの中の「エコアライアンス」について説明いたします。

エコアライアンスを簡単に言うと、「エコシステムをアライアンスにより実現する」ということです。
当社が場所を提供してパートナー様のサービスをバンドルしてユーザー様へ提供するモデルになります。

基本コンセプトは「Land and Expand」で、まずはその場にきてもらい、その後に拡張してもらう、
敷居を低くしてなるべく多くのお客様に入ってきてもらうということです。

これに従い、パートナー様のマーケットプレイステンプレートをおける場所を提供します。
まずはフリーミアムモデルで無料で使えるようにしてもらい、そのあとに有償利用に変更いただくようなことを想定しています。
今まではデータセンター、およびサーバー屋でしたが、今後は我々が提供するコンポーネントと+αのソフトウェアとコラボレートしていきます。

すでに昨年12月にコミュニティテンプレートを公開しており、今日にも利用できます。

パートナーへのメリットとしては、当社のユーザーはインターネット系の成長企業が多く、そのようなユーザーにダイレクトにパ―トナー様のサービスやソフトウェアを見せることができ、当社のユーザーを取り込んでもらうことができます。また当社はユーザーに価値を提供できるので良いサイクルがまわると考えています。
そのため、今はアライアンスパートナー募集しています。
マーケットプレイスをつくりビジネスの場を提供したい。今はテンプレートの公開のみですが今後は有償のスキーム、ランキング、検索、課金代行を行いたいと計画しています。

Q.1
コミュニティテンプレートの登録でおわりではなく、もっとテンプレートを利用する目的や、メリットをプロモーションして欲しいですが、何か計画はありますか?

A.1
プロモーション、インターフェース課金代行を進めていきます。

Q.2
いくつかあるアプリのデータ連携サポートは行いますか?

A.2
アプリケーションレイヤーのサポートはタッチしないのでその部分は各社で取り組んで欲しいと思っています。

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5.会長からの総括
会長 小堀 吉伸

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皆さん、お疲れ様でした。
IDCFさん、会場および懇親会のご提供、誠にありがとうございます。
IDCFさんでの会合開催は、今回で4回目となり、ニッポンクラウドワーキンググループの活動をご支援いただき誠にありがとうございます。

前佛さん、お忙しいところご講演をいただき、誠にありがとうございました。
かなり有意義なお話しだったので、お話しいただく時間が短くて申し訳なかったです。
前佛さんと初めてお会いしたのが、IDCFさんの有明データセンターの前で、また、一昨年このIDCFさんの同じ会場で開催したNCWGクラウドセキュリティセミナーで、岩崎学園の武藤先生の「これからはDockerだ」という発言された時からDockerなら前佛さんにお話しいただきたいと考えていたんで、今回実現できて大変ありがたいです。

また、先日、四国松山で開催された、NTT西日本四国事業部のパートナーカンファレンにNCWGとして協賛させていただきました。東京、大阪から多くのNCWGのメンバーの方々にご参加いただき、クラウドビジネスを広げるための有効なお手伝いが出来たと考えています、
引き続き協賛さん開催のパートナー会やカンファレンスにも、積極的にお手伝いして行きたいと考えています。

今年度のテーマである「Beyond the Clouds!」を実現するためにも、外部のご講演者をお招きしたり、さらにより積極的に他団体ともかかわりを持ちながら活動を行ってゆきますが、会としては、規模拡大よりは活動自体の密度濃い深掘りするような活動を行いたいと考えています。
引き続き皆さんとの繋がりを強めながら最終的にはクラウドビジネスで、皆さんが肩を組み、日本から発信できるクラウドビジネスが一つでも多く生まれれば大変ありがたいと思っております。
引き続きよろしくお願いいたします。

6.懇親会
懇親会も大いに盛り上がり、メンバー・ご協賛の方々との積極的な交流を図ることができました。

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【NCWG実行委員 報告書作成者】
三上 智親(株式会社エイチ・ピー・エス)
井口 和彦(株式会社ドヴァ)
藤田 浩之(株式会社オレガ)


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